プロフィール
ロジャー・オング:
シンガポール出身。4年前に来日し、日本企業に就職。日本製品を海外に広げるためのコンテンツマーケターとして、事業企画、動画などのコンテンツの作成、WEB広告の運用、アクセス解析などを一手に担ってきた。ハーチではZenbirdのプロモーション全般と、外国人向け求人サイトのマーケティングを担当。
「私、個人」から「地球市民」へ
シンガポールでは6年間、ニッチキャットシッティングビジネスを経営していました。しかし、2012年ころ、シリア戦争をきっかけに戦争や難民危機について学び始め、そこで、周りの人々とそのことについて会話を始めようとしたところ、彼らは戦争があったことさえ知らないという現実に直面しました。彼らにとっては、関心も関連もない出来事だったのです。
正直、ショックでした。シリア難民の子どもは「失われた世代」と呼ばれるほど将来の危険にさらされているにも関わらず、人々は地球の最も貴重な資産である子ども、ひいては私たちの「未来」を失いそうになっていることに危機感を持っていませんでした。
同じころ、コンテンツマーケティングが重要視され始めたことを知りました。そして、それこそが、世界で起きているさまざまな問題について人々の関心と関連性を生み出すために、私が必要としているものだと気づいたのです。コンテンツマーケティングは、苦しんでいる人々の実情を伝える手段であるだけではなく、「私たちにもできることがある」ことを伝え、希望を与えてくれるものだと確信しました。
そして、私は「地球市民」としてもっと大きな役割を果たす必要があると認識し、グローバルなステージに目を向け、キャリアをコンテンツマーケティング専門に切り替え、日本に来ました。
Content Marketing for Goodに惹きつけられた
私はハーチのウェブサイトに書かれていた「Content Marketing for Good」の文字を見た瞬間、ハーチに入社したいと思いました。
スタッフそれぞれの考えに共鳴するビジョンを持っている会社では、そこで働く人々の仕事への満足度が高く、それが個々人・会社双方にとって、成長に向かう大きな推進力になります。ハーチでは、会社のために働くのではなく、目標のために一緒に努力するべきだと考えており、その信念が実際に表れていると感じます。
現在、私は海外向けのメディアの促進とZenbirdの成長を任されており、Zenbirdの開発をさらに進めながら、他のメディアのパフォーマンス向上に取り組んでいます(ちなみに、Zenbirdは日本発のソーシャルグッドなアイディアを発信するニュースメディアです。私個人の目標とキャリアに共鳴しています)。
現代の日本企業で働くこと
私自身、日本語も含めて学ぶべきことはたくさんありますが、ハーチでは同僚に理解され、支えられています。ハーチには、学び、受け入れる雰囲気があり、「先生・生徒」や「先輩・後輩」、「ボス・社員」などの区別はありません。そして私も「従業員」としてではなく、対等・平等に扱われています。
一方、私は日本の駐在員として、男性と女性の労働者間の大きな賃金格差について知ったとき、ショックを受け、ぞっとしました。日本の男性主導の社会は女性の可能性を後退させていると感じることも多くあります。また、LGBTQのコミュニティでは問題はより深刻なことが想像できます。しかも、男女格差は日本の職場が直面する多くの問題の1つにすぎません。
幸い、それらの問題について日本はゆっくりと前進しています。そしてハーチはその変化を先導していると考えています。性別に重きが置かれることも、他の形態の違いもありません。ハーチでは、誰もがソーシャルグッドのため、日本の向上のため、さらにはより良い世界を創造するために自らを捧げ、奮闘しています。
子どもたちに笑顔を
今、世界は持続可能な開発目標(SDGs)2030に向けて取り組んでいます。そうした中で、私はZenbirdをそれ以上のプラットフォームにしたい、さらにZenbirdを通して子どもの課題解決を支援したいと考えています。人々の意識に変化がない限り、常に差別、対立、虐待、搾取が起こります。そして、子どもは常にこれらの問題において弱者になります。ハーチと私の努力が世界の子どもに変化をもたらすことができれば光栄です。
私はいつも一日の終わりに、私の将来の子どもや彼女の笑顔、彼女の将来のことを考え、それらを守るために私がしなければならないことを考えます。ハーチを通じて、世界の子どもに光を与えることができると信じています。