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なにをやっているのか

「過激化させない。そして過激化している人を取り残さない。」 わたしたちは、過激化して暴力的行為を行う集団に勧誘されるリスクの高い人びとや地域を対象とした過激化防止と、一度暴力的過激主義組織に加入してしまった人への脱過激化・社会復帰支援などを行っています。 2020年、わたしたちはこれまでの取り組みを踏まえ、RPAモデルという独自のフレームを構築しました。 Re-define(再定義する)、Prepare(準備する)、Action(行動する) これは私たちの姿勢やテロ・紛争解決という目標が大きく反映されています。

なぜやるのか

従来の紛争解決は紛争当事者との対話による和平合意が一般的でした。しかし近年、暴力的過激主義組織が紛争当事者の割合の40%以上を占めています。そのような組織を対話の席につかせることは非常に難しく、国際社会は解決のために新しい方法を模索しています。 わたしたちは、テロリストやギャングなどの紛争当事者が脱過激化し・社会復帰を果たせる道を築いて自主的な投降を増やすこと、そして、新たな加入者を生み出さないことによって、紛争の最中にある地域においてテロ組織の人的勢力を削いでいきます。 誰も「テロリスト」として生まれた人はいません。そして、武力だけでは解決に向かわないことを私たちは歴史を通して知っています。だからこそ、ワークショップやスキルトレーニング、カウンセリングなどの平和的な手法を用いた取り組みを考え、実行しています。

どうやっているのか

現在はソマリア、ケニア、インドネシアで、以下のような取り組みを行っています。 ◎ソマリア:世界最悪の紛争地ソマリアからテロのない世界を創る 【投降兵及び逮捕者への脱過激化・社会復帰事業】 :現地政府と連携しながら、刑期を終える元戦闘員たちとともに社会に出た時に直面する課題について前もって準備し、社会に出た後も自らの力で生きていくための支援をします。 ◎ケニア:ギャングを、社会変革のリーダーに 【Movement with Gangsters】 :社会から受ける偏見や経済的な貧しさなどさまざまな理由で暴力や違法行為を行う「ギャング」グループに参加している若者たち。彼らを犯罪者として排除するのではなく、未来ある若者として受け入れ、彼らが自ら道を切り開く能力を培うために、意識改革プログラム・スキル/ライフスキルトレーニング・カウンセリングなどを行い、「未来の社会を形作っていく存在(ユースリーダー)」を育てることを目指しています。 ◎インドネシア:テロリズムではないジハードを、共に考える 【元イスラム過激派組織メンバーへの脱過激化・社会復帰事業】 :現地NGOと連携し、釈放された元イスラム過激派組織メンバーのジハード(聖戦)思想を認めたうえで、具体的な行動として「テロ行為」が適切なのか?という切り口から、対話によって脱過激化を導いていきます。 さらに、海外では現在も深刻な紛争状態にあるイエメンに進出し、直接投降を呼びかけるプロジェクトを行い、さらにはソマリアでも同様のプロジェクトを開始する予定です。また日本においても、新たな事業がスタートしています。 誰もがやらないことを自分たちだからできる方法でやっていく。それがアクセプト・インターナショナルの姿勢です。