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なにをやっているのか

アールアイの事業をひとことで言うなら、「建設機械のレンタル・リース業」となるでしょう。でも立ち位置は、一般的なそれとはちょっと違います。実は当社も、かつてはブルドーザーなどの大型建機をレンタルしていた時期がありました。でも大手企業との競合では価格やフットワークの戦いになり、どんどん疲弊するんですね。そして何より、「そういった状況でサービスを提供することが、本当に現場で働く人たちの支えになっているのだろうか」――。そんな疑問が常に脳裏に浮かんでいたんです。 建設機械のフィールドは幅広いですが、その中でも私たちが得意としている分野がありました。いわゆる「吊り治具」と呼ばれる領域です。近年、建設現場では機械化が進み、それまで身体を張っていた作業員の方々の仕事を機械が代行する場面が増えてきました。  ならぱ私たちの得意とする「吊り治具」でも、しっかりマーケティングして機械化を進めれば、業務の軽減や安全につながるのではないか。私たちは現場へ納品に行きがてら、とび職の皆さんにヒアリングを重ねました。そして誕生したのが、とび職の皆さんの知恵や経験を活かしながら困り事を解消できる、当社オリジナルの「吊り治具」です。 たとえば現場最上部の当該場所に吊り治具を設置し、地上からとび職の方がリモコンで操作すれば、長年の経験をベースに的確な作業が可能になります。安全な場所で、正確かつスピーディーに行える当社のオリジナル吊り治具は評判を呼び、今では大手ゼネコンが施工する建設現場のみならず、かつてのライバルだった建設機械レンタル会社からも毎日のようにオーダーが寄せられるようになりました。 オリジナル吊り治具を開発するには、アイデアから設計、試作、完成まで時間もコストもかかります。しかし他社ではできないことにチャレンジしたことが私たちの強みとなり、差別化にもつながっています。そして最近では、風力発電に使用する羽根部分の運搬時や、大型の異形物を船に積載する時などにも、「吊りのプロフェッショナル」としてノウハウを求められるケースが増えてきました。今後も私たちの事業フィールドは、専門性を高めることでますます広がっていくと確信しています。

なぜやるのか

2020年、当社は設立40周年を迎えました。長い期間で私たちが積み重ねてきたものは、単に会社としての実績だけではありません。当社のお客様のうち半分以上がリピーターであることが、設立以来大切に育んできた、お客様との信頼関係の証です。 「使いやすい」――。これは、私たちが生み出す製品に対してお客様からいただく言葉です。その背景にあるのは、お客様の声を生かしたモノづくりを追求する、当社の企業姿勢です。お客様の課題や要望をカタチにするために、使いやすい製品をつくる。当社の製品によって安全かつスピーディーな仕事で建設の現場に余裕が生まれる。優れた建設物ができることで、街が活気づき、社会を元気にすることができる。そんなプラスの連鎖の起点にいるのが私たちであるという自信があります。 当社は中小企業の有志が集う「ヒーローズクラブ」の一員に名を連ねています。ここでは企業という枠を越えて30社以上の仲間が協力し、「日本を元気に!」を合言葉に様々な社会貢献活動を行っています。当社でも、「ヒーローズクラブ」の様々な催しに加わっており、和太鼓の演奏に参加する社員も。一人ひとりが、日本を元気にするために、楽しく前向きに取り組んでいます。 同じ想いを持つ仲間たち、同じ想いを持つ企業の輪。その想いが連鎖し、より多くの人たちが楽しく成長しながら働くことのできる日本へ、ひいては世界へと拡がっていくビジョンを掲げ、実現に向けて歩みを進めていきたいと考えています。

どうやっているのか

ニューノーマル時代において、以前に比べ対面によるビジネスの機会は減ってきました。しかし私たちは最終的には人と人とのつながりがすべてにおいて優先されると考えおり、新製品開発の種となるコミュニケーションを大切にする姿勢は、今もこれからも変わることはありません。 お客様から「こんな機械があれば…」という声があれば、私たちはすぐ試作に取り掛かります。大企業の場合、図面を引くだけでも数週間を要する可能性がある中、ボトムアップの当社であれば、社長承認が得られれば社員が自ら手描きやCADを用いてラフ案を描き、試作へと進めます。スピーディーな対応にお客様から驚かれることも少なくありません。 細かい調整は使い勝手を試しながらのほうが着実であり、精度も高まるため、当社の社員は誰もがお客様とのコミュニケーションを大切にしています。 お客様の電話に対応するバックオフィスの社員も豊富な製品知識があるため、「こういう現場でこういう作業をする際に役立つものはないか」と聞かれれば、自らの知識で返答していますし、新製品開発につながる情報獲得に役立ちます。 若手のうちからそのような対応できるのは、少数精鋭を貫いてきた企業文化があるからこそ。ベテラン社員が不在の際は、他の社員が代役を果たす必要があります。そのため、ベテラン社員は積極的に若手にノウハウを伝授します。若手は若手同士で情報共有を行い、互いのレベル向上に努めます。こうしたことが日常的に繰り返されることで、一人ひとりのスキルアップにつながっているのです。その他にも、毎月外部の講師の方を招いて人間力を高めていく研修を実施したり、視野を広げるために他社の研修に参加させてもらうなど、多角的な人材育成に力を注いでいます。 「困る」ことや「失敗する」ことは、成長するためには必要なこと。社員の好奇心やチャレンジを奨励し、あらゆる経験からいくつもの成功事例を導き出してほしい。アールアイは、そんな少数精鋭の集団でありたいと思っています。