なにをやっているのか
MIZEN作品<本場大島紬>サークルケープ、アシンメトリックプリーツスカート、KIMONOニットダブルタイ
MIZEN作品<久留米絣>ワンピースコート
#ふるさとの日常を次世代のラグジュアリーへ
MIZENは、高級紬の反物からオーダーで洋服を仕立てるサービスを展開するARLNATA(アルルナータ)を運営する元エルメスでデザイナー経験を持つ寺西俊輔が代表を務めるSTUDIO ALATAと、ふるさと納税ポータルサイト”ふるさとチョイス”を運営する株式会社トラストバンクとその創業者/会長須永珠代が創設した株式会社アイナスホールディングスの出資によって2022年4月にスタート。日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形で日本のみならず全世界へ向けて提案をし、その産業の持続可能性を高めていくことを目的とし、その結果日本発のラグジュアリーブランドとして認知されることを目指す。
ARLNATA(アルルナータ)の代表寺西がMIZENの代表兼ディレクターを務め、トラストバンクが持つ全国の地方自治体との繋がりを活かしながら伝統技術を駆使した作品作りを展開していく。2022年8月より東京南青山にアトリエを構え、12月にオープンした同住所の店舗は路面階がギャラリー、2階が作品を展示・受注・販売できるショップの機能を持ち、デジタル技術を掛け合わせることによって伝統技術の新たな表現の可能性を追求し、期間限定で各地の技術者を招き実演を行うなど、コラボレーション作品の販売を通じてその存在を周知させるなど、MIZENの持つ全国の職人との繋がりと地の利を活用しながらイベントなどを企画する。メイン商材となる着物とニットを組み合わせた洋服は全て日本国内で製造され、リンキングと呼ばれるニット工場ならではの高度な縫製技術を駆使し、縫製工場の技術向上にも貢献する。また、それらの洋服の多くは受注生産によって生産され、大量廃棄が問題視されるアパレル産業の現状を踏まえ、できる限り資材の無駄を減らした製造方法を採用する。
なぜやるのか
伝統産業に従事する方の中でも特に際立った高度な技術を持つ職人は、その高度さとは裏腹に、技術に見あった収入を受けていないことがほとんどで、それが故に後継者を取らせないという気持ちに動いている、と実際多くの方から聞いてきました。これは非常に悲しいことであるだけでなく、このままでは日本の文化を棄損することになるのではないでしょうか。ではどうしたら彼らの収入を増やすことができるのでしょうか。色々な側面があるとは思いますが、その中の一つに”いま”にあった商品を開発するということがあると思います。そしてその”いまに合った商品”を素晴らしい技術を使って作成したものだと保証できる存在が必要だと思っています。MIZENはそのような存在になれることを目指しています。高級商材は一朝一夕で作れるものではありませんが、代表の寺西は(洋服とそれに付随する分野の)高級素材・商材を多く見てきており、何が高級であるかを熟知しています。今後は海外で視野を広げた人材も多く活用していくことで、日本だからこそ可能な、今スタートするからこそ意義のある”新しいラグジュアリーの形”を確立し、日本の伝統産業が世界に羽ばたき、世界中の人々が日本の地方を訪問したいと思えるような輝く存在になるお手伝いをしたい、そう思っています。
どうやっているのか
ファッション x 何か、伝統 x 何か、のように既存の一つの価値だけでなく、それ以外の分野からもう一方を見たときの驚きや感動を創造していきます。今まで従事してきた(学んできた)業界の知識や経験を生かしながら、その他の分野にトライすることで新しいモノ・コトを産み出したい、そんな気持ちを持っている人を大事にしています。また、デザインの仕事というと、ひとりよがりな方向に寄りがちですが、あくまでも誰かを思いやる気持ちがあること、自分+誰か、を常に意識できる人材を大事にしています。