株式会社大塚カラー(本社:栃木県鹿沼市、取締役社長:大塚康弘/以下、大塚カラー)が運営する写真販売システム『スクールフォト!』に対し、顔認識システム『うちの子AI』を提供いたしました。
AIシステム『うちの子AI』ページ:https://minsya.com/partner/product/ai/
【導入の背景】
大塚カラーが運営する『スクールフォト!』は、会員数20万人を超える写真販売サービスです。学校や幼稚園のお写真をインターネットで展示・販売し、安心安全にいつでもお写真をお届けしています。
大塚カラーは、顔検索の搭載を諦めかけたこともあったそうです。自社開発はAIの環境構築やシステムの維持にコストがかかり、投資回収が難しいという課題がありました。また、顔検索を搭載した他社システムを母体にフレームだけを『スクールフォト!』に変えるという方法は、現在の運用を大きく変えなければなりませんでした。
【導入の成果】
事業責任者の平野様が、写真業界の知人を通して『うちの子AI』の顔認識率が高いという噂を聞いたことが、導入のきっかけとなりました。『うちの子AI』を導入すれば、AIのチューニングを含むメンテナンスはルクレが行うため、自社開発よりもランニングコストを抑えることができます。また、長年培ってきたブランドや運用体制を維持したまま、顔検索機能を追加することができました。
■株式会社大塚カラー『スクールフォト』事業責任者 平野 昌弘様のコメント
スクール写真市場は成長期から成熟期を迎え、オンライン写真販売は全国のスクールに概ね浸透したのではないかと思います。事業者同士の競争が激化している今、弊社としてはご利用者様に継続して快適にサービスをご利用いただけるよう、今回の顔検索のような機能拡充に取り組んでおります。2023年6月に公開しました顔検索機能はすでに数万人の方にお使いいただきましたが、クレームがないことはもちろん、社内のスタッフや学校の先生方からも好評です。今後の成果としては、お一人あたりの購入単価アップを期待しています。将来的には、『うちの子AI』を卒業アルバムの分野でも活用できないかと検討しています。
『うちの子AI』とは
『うちの子AI』とは、ルクレが独自に開発したスクール写真に特化した顔認識システムです。マスクを着用した子どもの写真でも高い精度で顔を検出することができます。これまで『うちの子検索』※1で採用していた大手クラウドサービスの顔認識エンジンはグローバルプラットフォームであるため、欧米人と比べて顔の凹凸が少ない傾向のある日本人の子どもでは、顔認識の精度に限界がありました。実際に大手クラウドサービスでの顔検出率をルクレが測定したところ、平均42.2%と低いことが明らかになりました。そこでルクレは日本の子どもの写真に特化した顔認識AIを構築。withコロナ時代のマスク着用を想定し、顔の一部を隠したデータセットを学習させることで、顔検出率を94.1%まで高めることに成功しました。
※1 「うちの子検索」とは、大量の写真から我が子の写真を探すことができる「みんなの写真屋さん」の顔検索機能です。
『みんなの写真屋さん』とは
店頭でプリントを行う写真店を支援する、スクール写真システムです。ミニラボ(業務用銀塩プリント機)で世界トップシェアのノーリツプレシジョン株式会社と協業。このシステムを導入した町の写真店が、全国の幼稚園・保育園・小学校の壁貼り展示をインターネット展示へ発展させます。また、保護者が利用する写真販売サイトには、顔認識AI『うちの子検索』を搭載。スマホファースト設計でタッチ操作の快適性を追求しました。