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蔵衛門が画像解析AI『e-Sokuryo(イーソクリョウ)』で測量自動化を実現、出来形検測に特化したα版の先行ユーザーを募集

建設業における測量を自動化する技術『e-Sokuryo(イーソクリョウ)』を開発、特許を出願しました。それに合わせ、出来形検測に特化したα版の先行ユーザーを募集します。『e-Sokuryo』は、構造物を計測器と一緒に撮影するだけでAIが被写体の寸法を自動で解析、工事写真の注釈レイヤ上に寸法を記載、保存できる技術です。また、市販の一般的な計測器に対応しているため新たな設備投資の必要がありません。α版では出来形検測に特化し、標尺(ロッド)を自動計測します。今後は、標尺だけでなくアナログメーターやデジタル表示など、さまざまな計測器の読み取りに対応予定。計測が必要なすべての現場のDXを推進します。

【開発の背景】計測器の読み取りミスや転記ミスを防ぐ手段として

出来形検測をはじめ、各種測量や地盤調査など工事には膨大な計測作業があります。それらは非常に重要でありながら人間の目視に頼っているため、読み取りミスや転記ミスが多く発生していました。これを改善する手段として開発されたのが『e-Sokuryo』です。
受注者側の測量作業の負担はさることながら、発注者・元請け業者も提出された工事写真の測量が適正であるか虫眼鏡を用いてまで細かく確認しており、時間的負担がかかっている現状があります。測量をAIで自動化できる、『e-Sokuryo』は、受注者・発注者どちらの立場においても省力化に貢献できます。本技術による作業時間の短縮と、それに伴う負担の低減は、2024年4月1日から本格的にスタートする建設業の働き方改革への対策としても有効。同政策が目指す「長時間労働の是正」や「生産性向上」に大きく寄与します。

【技術の特長】現場の情報整理を飛躍的に効率化。計測作業に革命をもたらす自動化技術

〔特長1〕誰でも簡単に出来形検測ができる
操作は、標尺(ロッド)と水糸とともに構造物を撮影(※1)するだけ。あとはAIが工事写真の測点を認識して解析。計測値を工事写真の注釈レイヤ(※2)に自動保存します。計測に関する経験や詳しい知識を必要とせず、経験の浅い作業スタッフでも簡単に計測が可能です。

〔特長2〕計測ミスを大きく低減できる
計測するにあたり、構造物を標尺(ロッド)などのアナログな計測機器とともに撮影(※1)するだけで、構造物の縦横をAIが自動で解析、数値を割り出すので目盛りを読み取る必要がなく、目視による読み間違いも起こりません。また今後の技術展開では、計測値のデータはそのまま台帳に自動転記されるようになり、人的な転記ミスもなくなります。

〔特長3〕いつも使っている計測器がそのまま使える
従来の自動計測システムの多くは、そのシステム専用の標尺(ロッド)やマーカーを使う必要がありましたが、ルクレの自動化技術は日頃の業務で使用されている既存の標尺(ロッド)や水糸がそのまま使えます。『e-Sokuryo』なら、計測システム専用の新しい設備投資をする必要はありません。

〔特長4〕工事写真レイヤ化(工事写真3.0)規格に対応
計測値が転記された電子小黒板付き工事写真は、国土交通省の「デジタル写真管理情報基準」(※3)に準拠したファイル形式「SVG形式」に対応。全国の公共工事でも安心して利用できます。


※1 『蔵衛門Pad DX』シリーズなど『蔵衛門クラウド』に対応した撮影機器が必要です。

※2 国土交通省の「デジタル写真管理情報基準」に準拠したファイル形式「SVG形式」が持つ、補助情報(注釈)を書き込むためのレイヤ。

※3 2023年3月23日に改定された国土交通省「デジタル写真管理情報基準」では、国土交通省が発注、管轄する工事・業務の記録ファイル形式の規定に、JPEG等従来のものに加え、工事写真3.0の標準規格「レイヤ化」で使用される「SVG形式」が明記されました。

【今後の展望】工事現場や工場における計測作業の完全自動化へ

出来形検測用のα版では、標尺(ロッド)と水糸の計測自動化を実現します。今後は、計測値の電子小黒板への自動入力、および計測値が測定基準値内の場合のみ撮影が可能になる機能を展開予定。本技術による作業時間の短縮は、建設業の働き方改革への対策としても有効です。さらに、標尺だけでなくアナログメーターやデジタル表示など、さまざまな計測器の読み取りに対応する予定です。工事現場や工場での定期的な点検における計測作業の完全自動化への応用を視野にいれています。建設業界のみならず、現代における日本のすべての業界は、労働人口の減少に伴う人手不足に直面しています。『e-Sokuryo』は、その対策としても有効な技術です。計測が必要なすべての現場のDXを推進します。

【無料】出来形検測に特化したα版の先行ユーザーを募集します

測量の作業負担削減に大きな効果が期待できる出来形検測の自動化技術。『e-Sokuryo』α版の試用体験に参加していただける方を募集しています。現在お使いの『蔵衛門Pad』やiOSアプリ『蔵衛門クラウドApp』での利用が可能です。参加いただける場合は以下のお申し込みフォームよりご連絡ください。

▼蔵衛門『e-Sokuryo』 α版体験お申し込みページ
https://www.kuraemon.com/news/pressrelease/20230710/#e-Sokuryo_experience

『蔵衛門(くらえもん)』とは

1999年に発売した台帳作成ソフト『蔵衛門御用達』によって、写真管理に忙殺される現場監督の負担を軽減、大手ゼネコンから小規模工務店にまで導入されています。建設業界が業務効率化のために推奨する“電子小黒板”を、デジタルカメラに代わる電子小黒板タブレットとして『蔵衛門Pad』を2014年に発売。国土交通省が定めるNETIS(※4)で最高評価(VE)を獲得しました。
2022年4月より開始した現場共有アプリ『蔵衛門クラウド』は、今まで見えにくかった工事の状況や進捗をリアルタイムに把握する“現場が見える”を提供します。『蔵衛門クラウド』を通じて指示・確認・報告・記録などの業務をスピーディーに行え、業務の分業化などの建設DXを実現させます。

※4 NETIS(New Technology Information System:新技術情報提供システム)

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