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工事写真3.0でコンクリートロスZEROを実現!RRCSに「蔵衛門(くらえもん)」が加盟

“デザイン×アイデア×ITで すべての人を次の世界へ”をミッションとする株式会社ルクレ(以下、ルクレ)は、3月27日「一般社団法人生コン・残コンソリューション技術研究会」(以下「RRCS」と表記)に加盟しました。

コンクリート打設前に実施されるフレッシュコンクリート(以下、生コン)の検査管理は、「紙」の書類で行われています。そのため、検査情報をリアルタイムで共有できず、残コン・戻りコンを効率的に別の現場へ転換利用(リロケート)できていません。『蔵衛門』は工事写真3.0の技術で検査書類をデジタル化し、ネットワークでリアルタイムに共有することで「余っている生コン」を「必要な現場」で効率良く使用できる(=戻りコン・残コンが減る)体制を構築します。RRCSのオンサイト分科会に加盟することで、『蔵衛門』は建設現場のDXだけでなく、SDGs実現をより加速させます。

現場が見える『蔵衛門』ブランドページ:https://www.kuraemon.com/
「一般社団法人生コン・残コンソリューション技術研究会(RRCS)」:https://rrcs-association.or.jp/

【背景】「戻りコン・残コン」問題に工事写真3.0の技術でアプローチ


生コンの令和2年度の国内総出荷量は7,818万m³(※1)。その3%〜5%(推定)は一部リサイクルされつつも、多くは産業廃棄物として処理されています。さらに、廃棄されるものには有害物質(六価クロム)が含まれ、環境汚染の原因にもなっています。             この現状を改善すべく設立されたのがRRCSです。大学などの研究機関や研究者・サプライヤー・総合工事業者等で構成され、セメントや生コンの新素材の研究開発と3R+2と称して、3R(リデュース・リユース・リサイクル)に+2R(リロケート・リカバー)を追加した活動をするなど、SDGsに貢献しています。これまでもコンクリートに関連する多くのJIS制定・改正に携わり、新素材や新技術に関わる規格化・標準化に取り組んでいます。

また、RRCSは現在、25年開催の日本国際博覧会(大阪・関西万博)関係の工事で発生する戻りコン・残コンをゼロにする「大阪万博・残コンZEROプロジェクト」を実施しています。そこで重要とされているのが、スマートフォンやタブレットなどデジタル端末の導入です。端末のアプリで生コンの打設数量を算出したり管理したりすることで生コンの使用量を正確に把握し、余剰な生コンを減らす試みです。

ルクレはこの「大阪万博・残コンZEROプロジェクト」に協力。工事写真3.0の技術を応用することで検査報告書をデジタル化、クラウドでリアルタイムに共有し、余剰生コンを「必要としている現場」に効率よくリロケートするためのシステムを開発することを決定しました。建設DXの推進およびSDGs実現を目指します。

※1 出典『全国生コンクリート工業連合会まとめ』

電子小黒板とクラウドによる検査データの共有で、残コン・戻りコンをゼロに

RRCSの残コン分科会のひとつである「オンサイト分科会」に参加し、活動します。
「残コン」とは、使いきれずに余ったり残ったりした生コンのことをいい、使われることなく工場に戻される余剰生コンが「戻りコン」です。これらの主な発生原因は、生コンが工事中に足りなくなると困るため、多めに発注される点にあります。その結果、発注された生コンの3〜5%ほどは余剰分となり、工事対象に使用されることなく処分されることになります。

ルクレは、現場共有アプリ『蔵衛門』シリーズで培ってきた電子小黒板とクラウドネットワークの技術で課題解決します。「フレッシュコンクリート試験事報告書」のフォーマットをデジタル化し、PCやタブレットで入力された内容を電子小黒板のデータとして工事専用クラウド『蔵衛門クラウド』に保存・共有するサービスを実現します。これにより、各現場監督は「いつ、どの現場にどれだけの残コン・戻りコンが出ているか」を迅速に把握できます。余剰生コンが発生しても、その情報をリアルタイムに共有することで「今、生コンが必要な現場」へのスピーディーなリロケートが可能です。結果的に、残コンや戻りコンを大きく削減できます。本システムは『蔵衛門クラウド』を利用する各工事または各企業内で利用可能です。そして、将来的には情報の共有範囲を拡大し、建設・土木に関連する企業全体で各現場の生コン使用状況を共有できるシステムを目指します。


『蔵衛門(くらえもん)』とは

1999年に発売した台帳作成ソフト『蔵衛門御用達』によって、写真管理に忙殺される現場監督の負担を軽減、大手ゼネコンから小規模工務店にまで導入されています。建設業界が業務効率化のために推奨する“電子小黒板”を、デジタルカメラに代わる電子小黒板タブレットとして『蔵衛門Pad』を2014年に発売。国土交通省が定めるNETIS(※2)で最高評価(VE)を獲得しました。
2022年4月より開始した現場共有アプリ『蔵衛門クラウド』は、今まで見えにくかった工事の状況や進捗をリアルタイムに把握する“現場が見える”を提供します。『蔵衛門クラウド』を通じて指示・確認・報告・記録などの業務をスピーディーに行え、業務の分業化などの建設DXを実現させます。

※2 NETIS(New Technology Information System:新技術情報提供システム)

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