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相手に行動を促すために意識すべきことは、「面倒くさい」の先回り

Photo by Niyas Khan on Unsplash

飲み会の幹事からWebマーケティングまで。
全ての仕事には、必ず「相手に特定の意図の行動をとってもらう」という要素が含まれるはずです。


さて、この「相手の行動を促す」ために、知っておくべき人間の特性と、それに対する方法について解説します。

人が動く理由

人が何かしら動く理由があるとすれば、それは「メリット」があるからです。

ボランティアから企業活動まで、人間はお金関係なく、何かしらメリットがあるから動きます。

人は、その行動をとることで、得する場合は動きますし、逆に損する場合は動きません。

相手が行動するための公式

相手が行動するか否かは、以下の式が成り立ってないといけません。

メリット > そのメリットを得るためのコスト

例えば、100万円得るというメリットに対して、100%当たる宝くじ1回で得られるのであれば、相手は間違いなく行動してくれますね。

一方で、100万円得るために、時給800円で1250時間コンビニでバイトしてください!と言われたら、ちょっと悩みますよね。

つまり、コストよりもメリットのほうが高くないと動いてくれないのです。

相手が動いてくれるようにするためには?

相手が動いてくれるようにするためには、それゆえ

  • メリットを増やす
  • コストを下げる

このどちらかになります。

そしてこのメリットを上げる方法に関しては、いろいろとあるのですが、手っ取り早く手を付けられるのはこのコストを下げる技術なので、その方法について解説します。

コストを下げる方法とは?

コストを下げる場合には、どうしたらいいでしょう?
実は、マーケティングから日程調整まで、様々な場面で利用できるアプローチがあります。

①相手の入力負荷を下げる

マーケティングだと、Entry From Optimizationなんて言われますが、入力項目を減らすことで申込率を上げる方法があります。

定石としては、

  • フォームの回答項目を減らす
  • キーボードの入力を減らし、極力選択肢にする
  • 答えやすいような設問にする

などの方法があります。

これはそのまま忘年会の日程調整でも利用できます。

例えば幹事をするとします。
以下3つの日程調整のうち、どれが一番楽でしょうか?

①一人ひとりに日程の候補を聞く

皆様のご都合のよい日程を教えてください!
返信お願いします!

②候補日を指定し、空いている時間帯を教えてもらう

以下の日程で、都合のよいお時間はございますでしょうか?
12月13時 13:00 - 15:00
12月14日 15:00 - 18:00
返信お願いします。

③候補日を指定し、空いている日程にスタンプを押してもらう

以下の日程で、調整可能な時間帯に対してスタンプを押してください。
①12月13日13:00-14:00
②12月14日13:00-14:00
③12月15日13:00-14:00

答えは想像にお任せしますが、相手の入力負荷を考えることで、回答を得られやすくなります。

②先延ばしを避けるために期限を入れる

マーケティングでは、「希少性バイアス」のように扱われますが、期限を切ると相手は先延ばしできず、すぐに申し込んでくれるようになります。

例えば、「この放送から30分以内に申し込んでくださった方限定で、3000円引きです!」みたいなイメージです。

営業でも、クロージングでは必ず期限を入れますよね?

人間は、判断という作業が一番面倒くさいんです。
先延ばしは、一見コストではないように見えるのですが、相手に今やるか、後でやるか判断させるコストを払わせていることになります。

その判断するコストを下げるためには何をすればいいのか?

相手に行動を促すためには、期限を入れることが非常に重要になります。

どちらの方がより多くの人が日程調整をしてくれそうですか?

以下の日程で、調整可能な時間帯に対してスタンプを押してください。
①12月13日13:00-14:00
②12月14日13:00-14:00
③12月15日13:00-14:00

以下の日程で、調整可能な時間帯に対してスタンプを押してください。
①12月13日13:00-14:00
②12月14日13:00-14:00
③12月15日13:00-14:00
12月8日23:59までに回答お願いします。

③相手に考えさせない

相手の行動が止まる場合、それは「相手に考えさせることが多い」場合です。なので、「言われた通りにすれば、とりあえずメリットは得られる」という状態を設計してあげる必要があります。

例えば、アフィリエイトマーケティングでは、送客先の広告主メディアへ登録を促すために、何をすればいいか明示的に事前に説明してあげると、申込率が上がります。具体的には、申込方法を丁寧に解説してあげたり。。。

同じように、日々の日程調整でも、相手に考えさせないほうが回答は得られやすいです。

例えば、以下の日程調整だと、答える場合何か悩みませんか?

皆様のご都合のよい日程を教えてください!
返信お願いします!

自分だったら、

・日にちだけ伝えればいいのかな?時間は指定しなくていいのだろうか?
・土日は入れていいのかな?
・候補日は何個入れればいいんだろう?

な~んて考えているうちに、返信するのが面倒になり後回しにします。

相手に考えさせる負担をかけるようなアプローチだと、どうしても自分が望んだ回答は得られにくい傾向があります。

最後に

マーケティングを学びたい、デザインを学びたい、営業を学びたい、という方といろいろとお話しますが、「自分の意図通り相手が動いてもらえるようにするためにはどうしたらいいのか?」という問題については避けて通れません。

そしてそれは、事前に相手の面倒くさいを取り除くことが重要になります。

このコストを下げるアプローチについては、知っておくととっても便利なので、ぜひ使ってみてください。

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