組織に入ってから、知識を身に付けるうえでとっても重要なのが質問。どれだけうまく質問できるかによって、得られる情報は大きく変わり、成長スピードも大きく変わります。
経営している会社は、完全リモートのマーケティングの会社なので、この質問する力はほかの会社に以上に重要になってきます。
一方最初から上手に質問することができる人はとても稀です。そこで、質問について
・質問者が意識すべきこと
・マネージャーが意識すべきこと
を、こちらのnoteにまとめていきたいと思います。
前提:質問の段階
質問には、3つの段階があります。
STEP1 質問の量を上げる
STEP2 質問の質を上げる
STEP3 魚の釣り方を聞く
この3つを、段階的に身に付けていくことが重要になります。
STEP1 まずは質問量を上げよう
まず組織に入って最初にやるべきなのは、質問量を上げることです。この時、質については意識しなくてOKです。理由は以下の通りです。
NG:質問の質を意識しすぎて、聞けば30秒で分かることに3時間時間をかけてしまう
WHY:情報量が少なすぎて質問するための前提がずれることが多いため、いくら準備してもうまくいかないケースが多いから。
OK:とにかくまずは質問量を増やし、前提情報をキャッチアップできるように行動する
最初は「質問をするための準備」に時間がかかりすぎてしまいます。また、時間をかけて質問したとしても、とんちんかんな質問をしてしまい、結局口頭で質問しなおすケースが非常に多いです。
これは、原因として「質問するための前提知識」が少ない段階で、上手に質問することは非常に難しいです。ですので、まずは口頭で、質問量を増やすことを意識しましょう。
STEP2 質問の質を上げる
質問量を上げることができたら、次は質問の質をあげましょう。
質の高い質問とは、
1. 自分が知りたい情報が明確なこと
2. 質問をしないと得られない情報をしっかりと聞き出せること
3. 相手が答えやすいこと
となります。上記の質問をうまくやるためのコツとしては、以下の通りです。
1. 最初はフォーマットに従って質問しよう
2. テキストコミュニケーションと、口頭コミュニケーションを使い分けよう
3. 相手の立場にたって質問しよう
STEP2-1 最初はフォーマットに従って質問しよう
基本的には質問は、フォーマットに従うとよいでしょう。
### 前提・実現したいこと
ここに何をしたいか書いてください。
例)SEOでページを認識させるために、Google Search Consoleを利用したい
## 疑問点
ここに疑問点を記載してください。
例)一度書いたページをリライトした記事の場合は、Google Search Consoleを利用すべきか?
### 調べたこと&不明確だったこと
ここに問題に対して試したことを記載してください。
例)以下の記事を参考にしてみましたが、リライトの場合の記載がなく分かりませんでした。
質問力の低い質問では、上記観点が抜けているため、回答に困ることが多いです。
1. 実現したいことがわからないので、答えづらい
2. どこまでわかっていて、どこまでわかっていないのかが分かりにくい
3. 調べた上でわからなかったのかわからないと、資料を渡すだけで解決できるのかがわからない
まずはテンプレート通り、質問することを心がけましょう。
STEP2-1 テキストコミュニケーションと、口頭コミュニケーションを使い分けよう
新しい分野のキャッチアップの場合、上記のようなフォーマットで質問しようとしても、どこから手をつけていいかわからずにうまく質問できないケースがあります。
こういう場合に、頑張ってテキストコミュニケーションで質問しようとしても、前提情報があまりにも足りずに質問しづらいケースが多いです。また、回答者側も何が聞きたいのかわからず、質問と回答がテキストチャットで何度も往復する可能性があります。
自分の全然知らない分野で、あまりにも前提情報が足りていない場合は、口頭コミュニケーションで聞いてしまうのがよいでしょう。
逆に、ある程度わからないことがわかる状態であれば、テキストコミュニケーションで質問する方が、質問者、回答者にとっても楽でしょう。
STEP3 魚の釣り方を聞く
ここまでできたら、今度は質問しなくても自分で問題を解決できるように、「魚の釣り方」を聞けるようにしましょう。
例えば、プログラミングで以下のようなエラーが出たとします。
Undefined method "get" was called
上記のようなエラーが出た時に、「このような問題はどうすれば解決しますか?」と質問していれば、それは「魚を得る」質問方法となります。
このように質問すると、回答者は以下のように答えるはずです。
「getというメソッドが定義されていないから、エラーが出ているよ!メソッドを定義できていれば解決できるよ!」
この質問では、確かに「魚を得る」、つまりこの1回限りでは解決する問題に関しては、上のアドバイスの通り解決することができるかと思います。
しかし例えば、別の問題で、
Migrations are pending.
というエラーが出てきたらどうでしょう。自分では解決することができません。
このように、「魚をもらう」質問(=一問一答の答えを得る質問)では、一つの問題を解決することはできますが、別の問題を解決しようと思った時に、太刀打ちできないのです。一問一答の答えでは、次の問に答えられないのです。
一方で、「魚を得る方法(=汎用的な解決手順を聞く)」はこういう質問の仕方になります。
「xxxというエラーが表示されました。〜さんだったら、このように未知なエラーが表示された場合、いつもどんな手順で解決しようとしていますか?」
このように質問すると、例えば、
「まずエラーメッセージをそのままGoogleに入れてみてますね。そうすると、Qiitaや他のブログなどで、そのエラー記事を解決する方法が書いてあるから、何個か試してみてます。ただ、たまに更新年度が3年以上前だったりすると、今だとできないので、Googleで最新の情報のみ検索するような設定にしていますね。あと、たまにバージョンなどに依存する可能性があるから、自分のOSと一緒にエラーコードを調べたりすると、解決しやすいです。あとは英語で検索するとうまくいくケースが多かったりしますね。」
などのアドバイスがもらえるかと思います。
そうすると、別のエラーが出てきた時でも、上の方法を生かせば解決できることが多いかと思います。
このように、魚の釣り方(汎用的な解決手順)を聞く場合、質問しなくても自分で解決できるようになります。
高度は質問能力ではありますが、これができると自走して、未知の課題を解決する力が伸びるので、慣れてきたらぜひやってみましょう。
「魚の釣り方」を聞くときのチェックリスト
✅ 次回似たような問題に出会したとき、これから行う質問を行うことで自己解決できるようになりますか?
✅ 確認系の質問をする場合は、相手の判断基準まで聞き、自分でも自己判断できるようになっていますか?
マネージャー編
次に、質問者が質問しやすい環境を作る上で、マネージャーとして知っておくべきことを記載します。
0. 前提:自分から情報を主体的に取りに行け、度胸のある人はそんなにいない
完全オンラインの環境で、新しく入った人で「わからないことはなんでも自分からしに行く」という度胸のある人はそこまでいないので、「なんで主体的に情報をとりにきてくれないんだ?」と相手に期待してギクシャクするケース、結構あります。
でも、新しく入ったチームメンバーにとって、完全リモートでどんどん質問すること自体がメンタル的に難しかったり、そもそも誰に何をどの粒度で聞いていいのかわからない場合も多いです。
なので、前提として「自分から主体的になんでも質問できる人は少ない」「できてほしいと思ってもできないことを前提に、相手が質問できるような設計を行う」ことを意識して、業務に取り組むことが重要です。
以下のステップで、徐々に自分から情報をとりにいけるような仕組み作りをしよう。
STEP1 質問それ自体が行われるようにしよう
STEP2 質問の質を上げるようにフィードバックしよう
STEP3 魚を釣る方法を学べるようにフィードバックしよう
STEP1 質問それ自体が行われるようにしよう
質問者編とも連動するのですが、まずは相手の質問量を増やし、それに答えることで「質問すること」自体の行動を強化しましょう。
参考)
具体的にやること
①Slackなどの質問については即レスする
②質問すること自体に絵文字スタンプでいいねする
③口頭ですぐ相談できる環境を作っておく, もしくはオンライン会議常時接続でいつでも相談に乗れるようにする
④質問が難しそうであれば、一時的に画面共有を依頼して、同じ画面を見ながらフィードバックする
最初の段階でやらないこと
①最初から上手に質問できるように指導する→最初から指摘されると質問行動自体が消えてしまう可能性があるのでやらない
②チャットでの質問を強制する→これも何も知らない段階だと大変なので、なるべく口頭でも質問できるような環境を用意しておく
STEP2 質問の質を上げるようにフィードバックしよう
#TODO あとで書く
質問者編の質問の質を上げられるようにフィードバックします。
最後に
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