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【中途入社エンジニア】「挑戦し続けたい」を胸に。高卒で海外留学を選んだ彼が「自動車業界が天職」だと思えるまで

高校卒業後、海外留学を経て20代でアウトソーシングテクノロジー社(以下、OSTech)に飛び込んだ富樫さん。未経験から機電系エンジニアに挑戦し、現在は大手自動車メーカーで緊急ブレーキシステムの開発業務に携わっています。

今回は「自動車業界が天職」と語る富樫さんに、仕事のやりがいや今後のキャリアビジョンを伺いました。


富樫さん / 機電系エンジニア / 機電事業本部・厚木支店

高校卒業後、アルバイトで働いたのち、カナダやニュージーランドへ2年間留学。2016年9月、OSTechに入社し、現在は大手自動車メーカーで緊急ブレーキシステムの開発業務を担当する。

新しい挑戦への好奇心を持って

── これまでのご経歴を教えてください。

高校卒業後、2年ほどアルバイトでお金をためて、かねてからの夢だった海外留学を決意。カナダとニュージーランドに2年間滞在しました。語学力の向上はもちろん、多様な文化に触れるなど、貴重な経験ができたと思っています。

── 大学進学も選択肢にあったなか、留学を選んだ理由は何だったのでしょうか?

高校生のころは、将来やりたいことが具体的に定まっていなかったんです。みんなが大学進学を決めるなか、何も決められない自分に焦りを感じていたことを覚えています。

「大学進学以外の選択肢」を考えたとき、もともと海外への憧れが強く、幼いころから漠然と「いつか海外に行きたい」と夢見ていたことを思い出しました。父も高校生でアメリカ留学を経験しており、その話を聞いていたことも影響しているかもしれません。

── 帰国後、OSTechに入社するまでの経緯について教えてください。

帰国したのは22歳で、大学に進学した友人が就職活動をしているなか、少し遅れて就職活動を開始しました。そこで出会ったのがOSTechです。

英語のスキルを活かしたいと考えていたところ、OSTechに勤めていた友人から、英語も活かせて未経験でもチャレンジできる環境だと聞き、紹介してもらいました。

── 入社の決め手は何だったのでしょうか?

実は友人も異業種からの転職で、未経験からエンジニアに挑戦していたんです。未経験者向けの研修が充実していることや、大手有名企業の案件に携わってスキルアップを目指せることを聞き、魅力を感じました。

不安な気持ちもありましたが、「なんとかなるだろう」という楽観的な気持ちと、新しいことに挑戦したいという気持ちが後押しとなり、入社を決意しました。

未経験から飛び込んだ、ものづくりの世界

── OSTechに入社してから現在に至るまで、キャリアの流れを教えてください。

まず、現在も在籍している厚木支店に配属となり、研修を受けました。OSTechの機電事業本部には「自動車大学校」や「半導体大学校」などと呼ばれる独自の研修制度があり、希望する分野やお客さまのニーズが高い技術を学ぶことができます。私は自動車が好きだったこともあり、ビジネスマナーに加えて自動車に関する知識を3週間ほど受講しました。

その後、営業担当者から食品プラントメーカーのソフトウェアエンジニアの案件を紹介され、本配属となります。

── 初めての配属先では、どのような経験をしましたか? 特に印象に残っている出来事があれば教えてください。

正社員として働くのも初めてで、業界の知識もほとんどない状態からのスタートだったため、戸惑うことばかりでした。研修でビジネスマナーは学んだものの、実際に現場に出てみると”会社”という初めての環境で、独特の空気感や上司に報告する際の緊張感に圧倒されてしまったことを覚えています。

配属先の上長は、私がエンジニア未経験であることを理解してくださり、何かあればフォローしてくれました。また、同じ配属先のOSTechメンバーも親切で、わからないことがあれば丁寧に教えてくれました。当時はとにかく食らいついていくのに精一杯だったので、サポートしていただいて感謝しています。

── どのように乗り越えていったのでしょうか?

時間とともに慣れていった部分もありますが、それ以上に助けになったのが周りの人とのコミュニケーションです。

わからないことがあれば、素直に「教えてください」と聞く姿勢を大切にしていました。業務に関する質問だけでなく世間話などにも積極的に参加することで、メンバーとの距離を縮め、働きやすい環境を築けました。

“責任とやりがい”ブレーキシステム設計の奥深さ

── 続いて、2社目での案件について教えてください。

2社目では、大手自動車メーカーの電動パーキングブレーキの設計業務を担当しました。具体的には仕様書に基づいて機能が正しく作動しているか、実際に走行する車両および評価用に仕立てた特殊な車両を用いて評価を行う業務が中心です。英語ができる人を急遽募集していたタイミングで、営業担当から声をかけていただき異動に至りました。

大手企業だったので関わる部署や企業も多く、調整に苦労することもありましたが、関係各所と密にコミュニケーションを取りながら仕様を詰めていきました。また、海外拠点のエンジニアと連携し、トラブルシューティングを行うなどグローバルな業務にも携われて、幅広い貴重な経験ができたと実感しています。

── ブレーキシステムの設計というと、人命に関わる大切な業務ですね。

自動車は細かい部品が複雑につながって安全性が保たれており、なかでもブレーキシステムは安全性の観点で重要な役割を担っています。慎重な作業が求められるため緊張感もありましたが、自分の設計が人々の安全に直結することに対して大きなやりがいを感じていました。

責任あるポジションで、一つの製品を時間をかけて作り上げていくプロセスを経て、エンジニアとしての成長を実感することができました。

── 1社目とはまったく異なる業界でしたが、どのように専門知識を身につけていったのでしょうか?

OSTechの研修で自動車の基礎知識は学んでいましたが、業務に必要な専門知識は配属後に自ら積極的に学びました。自動車が好きだったため、抵抗なく学習できました。

受け入れ先の教育体制もしっかりしていてマニュアルも充実していたため、不明点もすぐに確認できました。また、自動車大学校時代に配布された資料を見返して、ブレーキに関する基礎知識を復習しました。

ただ、学ぶ中で最も大切だと感じているのはコミュニケーションです。関係者に積極的にコミュニケーションを取りにいき、自分から情報を得る姿勢を持ちました。業務に特化した知識を身につけることが重要なので、専門的な依頼があれば、周りのプロに相談して学ぶことも効果的だと実感しています。

── 5~6年という比較的長い期間、案件に携わっていたと伺いましたが、次の案件に異動を決めたのはなぜでしょうか?

実は電動パーキングブレーキの設計は、配属当時、新規分野と言われていました。ノウハウなどが少ないタイミングだったこともあり、自分の中でも大きなチャレンジだったことを覚えています。そんな中で、周囲と協力しながら試行錯誤を繰り返し、製品を完成に近づけていくような業務だったんです。

案件参画から5年ほど経過したころには仕様も安定してきたため、新しいことにチャレンジしたいという気持ちが強くなり、現在の案件に異動することを決意しました。

自動車の最先端へ。新たな挑戦とチームでの成長

── 現在の案件について教えてください。

現在は自動車メーカーで、緊急ブレーキシステムの開発業務に携わっています。緊急ブレーキシステムは、ドライバーが前方の車両や障害物を認識できず、衝突の危険性がある場合に自動でブレーキを作動させるシステムです。

私の仕事は緊急ブレーキシステムが正常に動作するよう、ソフトウェアを調整し、さまざまな条件下で正しく作動するかをテスト・評価することです。

── 前の案件で経験したことは、現在の業務にどのように活かされていますか?

ブレーキシステムに関する知識や経験は活かせています。ただ、緊急ブレーキシステムは、従来のブレーキシステムとはまったく異なる技術を用いているため、新しい知識やスキルを身につける必要があります。

特に開発環境が大きく異なっており、当初は戸惑うことも少なくありませんでした。

── 難易度の高い業務とのことですが、新しい知識や情報はどのように習得していますか?

わからなければ素直に質問するよう心がけています。もちろん一度教えてもらったことは忘れないように気を付けていますが、詳しい人に聞いたほうが早いことはたくさんありますから。

1社目、2社目と未経験の分野で経験を積んできたことで、積極的なコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。

── やりがいを感じる瞬間について教えてください。

私が現在携わっている業務は、自動車業界においても最も注目されている分野の一つであり、緊急ブレーキシステムの開発は、多くの人の安全を守る社会貢献性の高い仕事です。

そんな日々進化を続ける技術に携われていることに、誇りを感じます。開発に携わったシステムが搭載された自動車が、実際に街を走る姿を見かけるたびに、うれしさを噛みしめています(笑)。

また、開発の過程では外部の審査機関による「法規認証試験」と呼ばれる試験があります。開発したシステムが法規で定められた安全基準を満たしているかを評価する試験で、合格しなければ製品化することはできません。

最近、この法規試験に初めて参加させてもらって。不合格となれば、これまで積み重ねてきた努力が水の泡となってしまうため、大きなプレッシャーを感じていましたが、試験は無事に成功! 安堵するとともに、チームで成し遂げた達成感を味わえました。

自動車の未来を創造するエンジニアでありたい

── 今後のビジョンを教えてください。

「自動車業界で働くことが天職」だと感じているので、この業界でエンジニアとして働き続け、さまざまな車種や技術に関わっていきたいです。自動車業界は奥が深く技術革新の流れも速いため、10年もあれば本当に多くの経験が積めると思っています。自動運転技術の開発にも、より深く関わっていくことが今の目標です。

さらに、OSTechでチームリーダーとして一人ひとりのメンバーと向き合い、彼らが成長できるようサポートしていくことも、今の自分の大切な役割だと感じています。まだまだやり切れていないことがたくさんあります。自分含め、メンバー全員で成長していけるようなチームをつくっていきたいですね。

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