私がフルリモートを選んだワケ。高知から東京に本社があるHuman Resource Designに参画
このストーリーのポイント
- 母が病気で倒れたことをきっかけに、在宅勤務という働き方を選択
- チャレンジできる環境を与えてくれる東京の会社にフルリモート社員として参画
- 人に寄り添いながら営業として、組織の一員として成長するべく挑戦中
「人が好き」という自身の強みを買われ、大学卒業後に入社した会社で採用担当に。入社から3年半が経ち、役職にも就きこれから人事としてのキャリアを築くという途上で、母が倒れ急遽、地元高知へUターンすることに。家族を大切にしながらも、自分のキャリアを模索する中でHuman Resource Designと出会い、フルリモートという働き方で採用マーケティングの世界へ。「人に寄り添う」気持ちを忘れず、業務を通じて成長する中で、自分だからできる働き方や発揮できる価値を模索している。
PROFILE:西森 千晶
中途入社/営業部/文学部英文学科卒/高知県出身
高知県出身。英語と教育を学ぶべく、文学部英文学科に進学。
卒業後、ベンチャー企業での人事、メーカーでの採用担当を経て現在は高知の自宅から、フルリモートにて東京に本社を置くHuman Resource Designに参画。採用マーケティングツール『GoodStory』の紹介、企業の採用マーケティング・ブランディングの支援に従事。
家族の介護と向き合いながらも、自分のキャリアも諦めない、自分らしい働き方を模索し、日々成長中。
「家族のそばにいたい」からフルリモートという道を選んだ
大学卒業後は関東で教育に関する企業に就職。元々人と話すこと、人のお世話をすることが好きだったことから大学卒業後に入社した企業では採用担当を経験させてもらいました。元々明るく快活な性格で、リクルーターや採用担当も自分には向いていると感じていました。入社から3年半が経つ頃には仕事にも慣れ、人事課長として役職に就きました。ベンチャー企業ならではのスピード感を感じながら、裁量の多い仕事も任せてもらえたことで、社会人基礎力が鍛えられたと思います。
しかし、「これから採用の責任者としてキャリアを積んでいくぞ」という時に高知にいる母がくも膜下出血で倒れ、そのまま高知から離れられない日々が続きました。休職中、悩んだ末に会社を退職し、高知へUターンすることに決めました。20代後半に差し掛かった当時の私にとって、「これからのキャリアか」「母の介護か」は非常に悩ましい選択でしたが、「家族のそばにいたい」という気持ちが何よりも強かったのです。それからしばらくして介護が落ち着いてきたところで、自分のキャリアも築いていこうと再度動き始めました。この頃から、「家族のそばにいられる」ということが自分の働き方として必須条件になりました。
現在はHuman Resource Designで、採用マーケティングツール『GoodStory』のオンライン営業として働いています。採用選考は、一次面接から最終面接まですべてオンラインで受けました。実は、入社してまだ一度も社員の方とお会いしていないんです(笑)
在宅勤務を引け目に感じる必要はない。働き方の一つ、というだけ。
在宅で働くのは初めてではないんです。デジタル変革の中で、テレワークやフルリモート勤務の経験が今までの会社でもありました。在宅を始めた当初は正直、「在宅だから…」と引け目を感じていた部分がありました。自分としてはもっとできると感じていて、仕事をさせてもらいたくても「在宅勤務」というところで制限がかかってしまう気がしていたんです。フルタイムで出社している方とは同じように働けないとデメリットに感じていて…。「自分はまだ20代後半でキャリアも築きたいのに…。でもこの働き方を選んだのは自分だから」と変に納得をつけていたんですね。無理やり自分を説得する、自分に言い聞かせる、みたいな。
Human Resource Designとの出会いで、最も印象に残っているのは代表である松村の「ここまで会社の話を聞いてみて、どうですか?自分にできそうですか?」という問いかけです。今までは人事で採用という業務を主にやっていましたから、営業という職種への初めての挑戦ということもあり正直不安がありました。ただ、問いかけを受けて自分で考えてみたところ、「在宅で働きたい」という条件を必須にしていた私にとってHuman Resource Designは「チャレンジできる環境」を与えてくれる会社だ、と思えたんですね。「チャレンジしたい」「もっとできるのに」という気持ちを抱えていた私は、この環境ならやらせてもらえると思えたのでした。松村は「今ある形が最終形ではない」と続けて言いました。その言葉を聞いて、会社と一緒に成長する自分を想像してワクワクしたことも覚えています。
面接では「在宅勤務で働く社員」ではなく「一人の社員」として見てくれていて、選考全体を通して、「在宅勤務だし…」と引け目に感じることが一切なかったんです。それが入社への背中を押しました。現在ではリモートにも慣れ、自分で思っている以上にうまく働けているなと感じています。
在宅勤務がうまくいったのは「会社の理解」と「自分の思考性」が合っていたから
フルリモートでうまく働けている理由は大きく2つあります。一つは「会社の理解」です。
同じ営業という立場で会社に出勤されている方もいるので、そちらの負担が多くなってしまっているかもしれないと思う瞬間はあります。オフィスに行かないとできない仕事もありますから。ただそれは、どの企業でも多少は出てくることだと思います。逆に、「ここまで差がないのか!」とそっちのほうに驚いています。いまオフィスに出社している同僚も明日からリモートで働くとなっても、ほぼ変わりなくできるだろうなという感じなんです。
「会社に行かなければならない」という固定観念がないんですよね。これは代表である松村の考えから来ているものだと感じます。決められたルールがあるわけではないのですが、何かをしようとしたときに「それがHuman Resource Designにとって良いか、悪いか」という共通の判断基準があって、お互いが働きやすく、パフォーマンスが出しやすいように働こうという考え方を持っているんですね。
例えば、私が母のリハビリ対応などで、定例MTGに遅れそうな場合は、事前に申請しておけば予定変更や時間調整をしてくれるなどの配慮があります。どうすればスムーズに仕事ができるかを一緒に考え、受け止めてくれるんです。こういう理解があるからこそ、フルリモートでもうまく働けているというのはあると思います。
もう一つは、私自身の志向性ですね。私がそこまでフルリモートで働くということに抵抗がなかったことです。コロナの影響で最近はよく「在宅可」と書かれた求人票を見かけるようになりましたが、コロナ前はあまり浸透していなかった働き方だと思います。
「オフィスに行って働くものだ」という固定観念があったように思います。私が在宅勤務を始めた当初も、周りに在宅勤務で働いている知り合いはいませんでした。「普通は出勤するよね?」と言われたこともあります。ここ数年で「在宅勤務」という働き方が浸透し、増えてきたとはいえ、まだ一般的ではないので、新しい働き方をすることに抵抗がない方はチャレンジしても良いと思います。普通と違ったことをするって少しリスクがありますから。
私が大学を卒業した2015年時点では、「在宅勤務」というと主婦の方が片手間で、空いた時間に数時間働くというイメージでした。ただ、私は元々「通勤時間って無駄じゃない?」と思っていたので(笑) 就活時に希望する職種で、なお且つ在宅勤務可の求人があれば応募していたかもしれませんね。
そして、一人の時間も苦にならないという性格もリモートで働くのに向いていると思っています。在宅勤務をしていると、一週間に家族以外の誰とも会わないなんてこともありますが、そこにストレスを感じないんです。一人の時間も大切にするタイプなので、一人で作業するとか、人と話さないということに抵抗やストレスがありませんでした。一人で黙々と進めることが不安、顔が見えないコミュニケーションは苦手だという方は出勤スタイルのほうが向いているかもしれません。
フルリモートで働くには求められるスキルがあります。まず、顔の見えない相手や会ったことの無い相手と円滑にコミュニケーションを取ることができる力が必要です。相手の考えや状況を想像し、何を希望しているのか理解する力も求められます。また分からない事や不明点は自分から調べて、聞くことができる力も必要です。コミュニケーション能力については、オフィス出勤よりも求められることだと思います。隣の席の同僚にすぐに聞けるような環境ではないこともそうですし、「あれ」や「これ」といった曖昧な表現では認識の齟齬が生じやすいため、具体的な言葉で表す必要があります。また、報告漏れ防止やメンバー間での共通認識を持つためには、自分でアラートを鳴らせる、こまめに確認する人でなければいけないんです。
人生は自分がこうしたいと思う方向に進んでいる
今は家族と一緒にいたいという思いが強いので、フルリモートという働き方をしています。通勤時間がかからない分、家族と過ごす時間にできるのでメリットに感じています。
ただ一方で、対面でしかできないこともあると感じています。企業のリクルーターとして説明会に出ていた時に感じた、その場でしか味わえない熱気、ライブ感のような、その場にいないと伝えられないこと、感じ取れないこともあると思うんです。
この先「在宅勤務だけ」と考えているわけではないんです。むしろ働くスタイルにこだわらず、タイミングと機会があれば色々な事に挑戦してみたいとも思っています。ライフステージが進み、優先順位が変われば働き方も変わると思うので柔軟な働き方がしたいですね。
今後の目標は2つあります。
一つは「人事もできる、人事目線にたてる営業になること」です。Human Resource Designは企業様の採用マーケティング・ブランディングを支援している会社ですから、お客様は人事や経営者の方が多いです。営業という職種はついつい売り込むことに目がいきがちですが、サービスを使う側にとって最適な提案ができる営業を目指しています。もっとこういうことを知れたらいいのにというモヤモヤも解消できる「採用担当者の相談役」も目指したいと思っています。
企業の採用担当をやっていた私だからこそ語れることや共感できる部分、お客様の不安が先回りして分かるんだと思います。「いまあるサービスが最終形ではない」と松村も言っていた通り、その進化をお客様とともに作り上げていきたいですね。利用していただくお客様にとって使いやすいサービスや仕組みであることはこの変化の激しい社会では、非常に大事なことですから。
もう一つは、Human Resource Designという組織の中の調整役になることです。Human Resource Designはいま少ない人数でやっている会社ですが、もっと大きくなっていくと思っています。会社が大きくなっていったときに、今ある社風が伝わらなかったり、人数が増えることでルールを明示しなければいけないタイミングが出てくると思うんです。そうなったときに、元々いた私だからこそ理解している社風を伝えていくとか、Human Resource Designの考え方を前提に一緒に働いているメンバーの思いも大切にするために調整役のような立場になれると良いなと思います。いまのところ男性が多い会社なので、出産や育児などのライフイベントについては理解できるところとできないところが出てくると思います。気づくところや気にするところが男女で違うこともあると思います。これは良い悪いではなく、ただの違いだと思うんです。だからこそ、調整役が必要になると思います。
社会人の一年目から「採用」や「人」に携わる仕事がしたいという気持ちでキャリアを積んできましたが、働き方が変わった今も、自分がこうしたいと考えたり、口にしていることの実現に向かって進んでいるように思います。まずは「採用」「採用マーケティング」「営業」「フルリモート」をキーワードにして、これからも知識と経験に磨きをかけていきたいです。時間や場所に囚われない自分らしい働き方を確立していきます。
#高知の四万十川