今回は、ソフトウェア・Web開発業界を取り巻く環境ついて、中川代表にインタビューしました。変化する時代に対応するFuture Techno Developers社の取り組みもご紹介します。
<代表プロフィール>
CEO兼SPプログラマー 中川聡也
ゲーム会社で経験を積んだ後、2018年に株式会社Future Techno Developersを設立。IoTやゲームの商品開発で培った経験と技術、人脈を生かし、ソフトウェア開発をしている事業者を、技術面とヒューマンリソース面でサポート。
CMSでは対応できない領域に需要がある
―――近年のソフトウェア・Web開発業界とFuture
Techno Developers社の取り組みについてお聞かせください。
現在もWebサイト制作の需要は高いものの、Web開発の発注までに至らないケースが増えています。
この背景には、プログラミングの知識がなくても簡単にお客様ご自身でWebサイトを制作できるツールが世の中に浸透してきたためです。Webサイト制作だけでなく、SEOなどのマーケティング支援の需要もありますが、こちらもSEOの自動化サービスを利用されている企業も多いのが現状です。
またWebサイト制作の中でも、集客を目的としたものの需要は縮小傾向にあります。そのため、弊社では、単なる「Web制作会社」から脱却することを目指し、コンサルティングやマーケティング支援に力を入れています。
簡単にWebサイト制作ができるツールがあると言っても、技術サポートという形での開発案件の需要はまだまだあります。多くの企業様が抱えるWebエンジニアの人材不足や、Web開発に関するノウハウ不足を、弊社の各分野に精通した最適な人材をアサインすることでお客様を支援しています。
弊社は、簡単なものより難しい部分に需要を見出そうとしている開発会社です。そのため、誰でも簡単にWebサイトを構築できる「Wordpress」や「Wix」などのCMS(Contents
Management System:コンテンツ管理システム)ではなく、「React」や「View」などを使ってWebサイトを構築します。このような一次受けの大企業が難しく感じる、コアな領域にはまだまだ需要があると考えています。
簡単にWebサイトを構築できるようになった現代では、Webサイトやサービスの信頼性を担保する必要性も出てきています。そのためソフトウェア・サービスの開発の現場では、SRE(Site Reliability Engineering:サイト信頼性エンジニアリング)を実践していく必要があると感じています。SREエンジニアを配置したり、より高度な知識を習得しながらインフラエンジニアからSREエンジニアを育成したり、幅広い需要に対応していきたいです。
今後の開発会社はツールとの共存がカギ
―――コロナ禍以降、ソフトウェア・Web開発業界のトレンドに変化を感じていますか?
コロナ禍以降のコミュニケーションは非対面・非接触が求められるようになり、ソフトウェア・Web開発の需要は増えていますが、トレンドは変わっていないように思います。
近年では、簡単にソフトウェア開発ができるツールもでてきて、大きなサービスだけでなく、中規模サービスにも実装できるようになってきました。しかし、これらのツールの登場は新型コロナウイルス感染拡大の影響ではなく、あくまでも技術革新であると考えています。「技術」は改善して新しいものを作り上げていくものですからね。今後、我々のような開発会社はそういったツールとの共存が必要になるでしょう。
セキュリティが担保された製品を生み出す
―――ソフトウェア・Web開発業界の課題となっていることなどありますか?
ソフトウェア・Web開発業界では、「エンジニアの知識レベルの向上」と「セキュリティ対策」が課題となっています。
先ほどもお話した通り、開発技術の革新により現代ではツールを用いて簡単にソフトウェア開発やWeb開発ができるようになりました。その反面、深い知識を必要とせずともエンジニアとして働ける環境になってしまっています。また、ランサーズなどに代表されるクラウドソーシングサイトで、知識や経験が不十分なフリーランサーでも簡単に仕事を受けられるようになっています。その結果、依頼者側は高いスキルをもったエンジニアを見極めることが難しくなりました。依頼後に人材を育てることもできますが、やはり欲しいのは即戦力となる人材ですからね。
最近、「メタバース」がニュースなどで話題ですが、メタバースの空間構築には費用がかかるため、手を引く企業も多く、需要は高いとは言えないでしょう。そのため、メタバースの技術をしっかり持っているエンジニアは多くないと思われます。
セキュリティ対策に関しては、「信頼性」に直結します。ソフトウェア・Web開発の仕事は、お客様のご要望に沿って制作することだけではありません。お客様の「作りたい」と「セキュリティを担保できるか」は別物です。基幹システムなどでもハッキングされる可能性があるため、セキュリティ対策については制作者側からお客様に提案する必要があります。ただ、性能(ソフトウェアパフォーマンス)に対する予算とセキュリティに対する予算は異なるため、セキュリティ対策で妥協をしないでどのように進めていくかがキーポイントになってきます。エンジニアとして、お客様のご要望を満たし、セキュリティが担保されたソフトウェアをリリースすることが重要です。
主な受注案件は開発業務
―――Future Techno Developers社で受託する業務で需要が高いものはどのようなプロジェクトですか?
弊社で受注する案件は、我々が得意としている開発業務が多いです。主にお客様からお声がけいただき、弊社の技術と経験を駆使して、レベルを担保した上で進められるチーム体制で取り組んでいます。
最近の開発業務の案件では、3名程度のチーム体制で、制作期間は半年~8ヶ月でした。機能改修や保守が1ヶ月からという単発案件も受注しています。
お客様とのWin Winの関係を構築
―――今後、Future Techno Developers社が注力していきたい領域がありましたらお聞かせください。
プロジェクト開発の新事業に力を入れていきたいです。
例えば、コンサルティング業務として、PMO(Project Management Office)のような役割を果たしながら企業のプロジェクトを支援したり、脆弱性診断サービスでより良い未来に向かって提案していくサービスを展開したりしたいと考えています。そのために、技術サポートを高めながら、優秀な技術者集団を作ってまいります。
またビジネスの領域でも、営業や企画、技術、サポートなどを総合的に技術支援しながらコンサルティングを進めていきたいです。お客様とのコアな繋がりを作りながら、両者がWin Winの関係を築いていくのが目標です。
Future Techno Developersは一緒に働く仲間を募集しています
今回は中川代表にソフトウェア・Web開発業界を取り巻く環境ついてお話を伺いました。日々進化する技術やお客様のニーズに対応するFuture Techno Developers社の取り組みが垣間見れました。今後も新たな技術が開発されていくでしょう。私たちは、一緒に最新技術を学びながらスキルアップしたいというあなたを待っています!まずは募集要項をご覧ください。