こんにちは、イチアール株式会社人事担当です。
近年、システムI化の推進ということでAIが注目を集めていますが、
本記事では、そんなAIについてご紹介していきます。
AIとは何か
AIはArtificial Intelligenceの略です。日本語では人工知能と呼ばれます。人工知能という名前の通り、人間の思考回路を模した技術です。人間は外界から受け取った情報を脳内で処理し、判断、推測します。そしてインプットした情報量に応じて判断、推測能力が向上していきます。AIもこの人間の脳の仕組みを模しているということです。
ただし、AIに関する明確な定義が存在するわけではありません。人間の脳のように機能するという点では共通していますが、処理のロジックや学習の方法は様々です。
AIの身近な例は?
実は身近な機器にもAI機能が搭載されています。具体的には、以下のような製品が挙げられます。
・iPhone
・家電
・自動車
・医療機器
iPhoneでは、音声アシスタント機能であるSiriはAIです。その他のスマートフォンに搭載されている音声アシスタント機能もAIに該当します。家電もAI機能が搭載されているものが増えています。
家電の例としては、人を感知できるセンサーを搭載したエアコン、お掃除ロボットなどが挙げられます。自動で温度や空間を把握して動くだけでなく、データを蓄積して学習していきます。
自動車では、話題になっている自動運転はAIに該当します。日常的に自動で公道を走るレベルにはまだ時間がかかりますが、自動ブレーキやペダルの踏み間違い防止機能はすでに市場に出回っています。
医療機関では、病気の早期発見にAIが使用されています。医師の知識や経験だけでなく、AIが判断することで診断がより正確になります。また、データが蓄積されるとより精度は高まっていきます。
AIとはどのような技術か?
AIは人間の脳を模した機能を持ちます。そしてAIにおいてもっとも重要な技術とされているものが機械学習で、その機械学習の中でもディープラーニングがAI技術の中核を担っています。
機械学習、ディープラーニングについては後述するので、まずはAIの分類やAIにできることを簡単にご説明します。まずAIの分類としては、特化型と汎用型、強いAIと弱いAI、といった区分がされることが多いです。
特化型とは特定の分野に特化したAIで、汎用型とは人間のようにあらゆる物事に対応しているAIです。たとえば世間でイメージされるAIロボットなどは汎用型ですが、現状普及しているのは特化型のAIがほとんどです。
次に、強いAIとは人間に近い形で思考できるAI、弱いAIは人間の能力の一部のみを有し、模倣しているに過ぎないものです。つまり、特化型のAIは弱いAI、汎用型のAIは強いAIと言い換えることもできます。
また、AIにできることを改めてまとめておくと、以下のようになります。
・文章理解
・音声理解
・画像認証
・推論
文章理解とは、翻訳、要約などを指します。AI技術によって即座に文章を理解することが可能ですが、実は人間の思考とは根本的に異なります。単語を拾って機械的に理解しているだけなので、人間のように意訳はできません。
音声理解も仕組みとしては基本的に文章理解と同じです。入力形式が文字になるか音声になるかの違いです。ただし音声に含まれる感情を読む技術も研究が進んでいて、将来的には一定のレベルで感情の認識も可能になるとされています。
画像認証は主に顔の認証に使われる技術です。推論は過去の知識を元に新たな結論を導き出すことです。単にデータを蓄積するだけでなく、推論の機能によって精度が上がっていくことが大きなポイントです。AIがオセロ、チェス、将棋、囲碁などのボードゲームを得意としているのはこの推論によるものです。
機械学習とはなにか?
機械学習はデータ分析手法の一つです。データを収集するだけでなく、データからルールやパターンを発見する機能を持ちます。機械学習はAIのメイン機能で、機械学習のレベルによってAIのレベルも決まってきます。
具体的には、機械学習には以下の3レベルがあります。
・教師あり学習
・教師なし学習
・強化学習
教師あり学習とは、あらかじめ正解のデータを与えられている機械学習のことです。不正の検出やおすすめの選択を行う際に、どのようなデータが正解、逆にどのようなデータが不正解といった指示をあらかじめ与えておくということです。
一方で、教師なし学習はデータの正解を与えない状態で学習させる機械学習です。教師なし学習では、AIが似ているデータのグループ分けを行い、自らデータの整合性等の判断を行います。
強化学習は、データも与えない機械学習です。自ら動きながらデータを集め、最適な動きをします。たとえば、囲碁AI、将棋AI、掃除ロボットなどは自ら動き、自力でデータを集め、最適な動きをするようになります。
機械学習の簡単な例は?
機械学習の例として、以下のようなものが挙げられます。
・チャットボットを用いた無人サポートシステム
・画像診断システム
・店舗の来客分析システム
・農家の生産量予測システム
・アパレルの需要予測システム
・自動音声認証システム
・レジの商品自動識別システム
機械学習が活用される場面は年々増加しています。上記の例はすでに実用化されているものなので、今後広がっていくでしょう。そして、自動運転などこれから実用化されていく機械学習も複数あります。
機械学習の仕組みは?
機械学習の仕組み概要として、大きく分けると教師なし学習、教師あり学習、強化学習の3パターンがあるということでした。強化学習はものによってそれぞれ複雑なアルゴリズムになっていますが、教師なし学習と教師あり学習はそれぞれロジックの流れが決まっています。具体的には以下のようになります。
【教師なし学習】
機械学習 → 教師なし学習 → クラスタリング
【教師あり学習】
機械学習 → 教師あり学習 → 分類 or 回帰
以上のような流れになっています。クラスタリングとは、データ間の類似度にもとづいてデータをグループ分けする手法です。
分類は離散値予測、回帰は連続値予測です。離散値とは、連続しておらず、ランダムで出力される値になります。連続値は値と値の間に無限に数値を取りうる連続した数値です。分類はたとえば画像を識別して仕訳するようなロジックで用いられます。
回帰は売上、降水確率といった数量を導き出すロジックで用いられることが多いです。回帰の中でも複数のアルゴリズムが存在し、考え方としては一般的なプログラミングのアルゴリズムと類似します。
自然言語処理とは?
自然言語とは、人間が使っている言語のことです。つまり、プログラミング言語ではなく、日本語や英語が自然言語に当たります。そして、自然言語処理は自然言語をコンピュータで処理、分析する技術のことです。
自然言語処理は身近でも実用化されています。具体的には、Siri、検索エンジン、チャットボット、テキストマイニングなどは自然言語処理に該当します。自然言語処理は、機械可読目録とコーパスというものに基づいて行われます。
機械可読目録は自然言語を機械が理解できるように置き換える通信規格、コーパスは自然言語を機械語に置き換えるためのデータ集です。自然言語処理によって、大量のテキストデータ解析や、非構造化データの処理ができます。
非構造化データとは、動画、画像、音声などのように行と列で整理できないデータのことです。
自然言語処理の例は?
自然言語処理の代表的な例としては、テキストや音声での文章の解析・理解・生成です。自然言語処理では、高速に大量の文章を処理することが可能です。また処理するだけでなく、AIが文章を生成することもできます。
自然言語処理の技術により、AIが分析した結果を自然言語でレポートとして生成するような使い方も可能です。たとえば、株価の情報や診断結果から、AIが独自の分析結果を日本語や英語で要約するといったことができます。
自然言語処理の仕組みは?
自然言語処理では、機械可読目録、コーパスを使用するということでした。そして自然言語を機械語にいったん置き換えた後、以下の流れで自然言語処理を進めます。
形態素解析 → 構文解析 → 意味解析 → 文脈解析
形態素解析は文章を単語レベルに分解していく作業です。AIは人間のように経験に基づいて直観的に自然言語の意味を理解することができないので、言語を細かく分割する必要があります。
構文解析は分解した構成要素の関係を明らかにしていく処理です。たとえば日本語では、助詞・動詞・副詞・助動詞・形容詞などそれぞれの構成要素に役割があります。AIは各要素の関係を機械的に結論づけていきます。
意味解析は分解して関係性を明確にした要素から、自然言語としての意味を構成していく処理です。最後に文脈解析で、各意味を結合していきます。人間の場合は文章をざっと読んで概要を把握するようなことがありますが、AIにそういった処理はできません。
AIは各要素をいったん細かく分割し、再構成することでしか自然言語を処理できないということです。
AI、機械学習、自然言語処理の違いとは?
機械学習、自然言語処理はAIの機能の一部です。AIは機械学習によってデータの蓄積、処理制度の向上を行います。そして機械学習の対象が自然言語であるとき、自然言語処理を行います。機械学習はAIの中核で、自然言語処理は機械学習のうちの一つということです。
最後に
注目度の高いAIですが、その需要はあらゆる業界で伸びています。
未経験でも可能な補助的な業務もあり、イチアールでもAI案件を取り扱っております。
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