ディーラーという職で医療業界に貢献
私はもともと周りにも医療関係に就く友人も多く、医療業界に興味を持っていました。その中でも医療従事者ではなく、医療機器を作りたいという思いが強く、科学を学べる大学に進学しました。しかし、就職活動を開始し、メーカーという仕事を調べていくうちに、業界が自分に合わないのではと感じました。開発職に就くと、地方の拠点で研究を続けるケースが一般的です。地方に移住し、狭いコミュニティだけで生活するのは、自分の性格に合わないと思ったからです。
私はさまざまな人と関わり、コミュニケーションをとりつつ仕事を進めていきたかったんです。研究職・開発職は向いていないと分かったため、大学院に進学せずに就職することを決意しました。就職先を探していくうちに、多くの人とコミュニケーションを取ることができる営業職に興味を持ちました。
また、元々メーカー志望だったので、ディーラーという仕事は知っていました。ディーラーを志望しようと思ったきっかけは、幼馴染の父親がエア・ウォーター・リンクに勤めていて、話を聞いたこと。自分の知識を活かしながら営業に携われると聞き、ディーラーは自分の理想の仕事に近いと思いました。
直接医療の現場に携わることがやりがいに
入社後、ディーラーの業務に対して大きなギャップはありませんでした。ただ、病院に医療機器を卸すという業務は予想通りでしたが、手術に立ち会ったりするとは思いませんでした。直接医療現場に携われる業務があることで、よりやりがいを感じています。
唯一驚いた出来事は、ディーラーのうち半分以上が文系出身だったこと。医療分野は専門知識が必要だからこそ、理系出身者が多いと予想していました。先輩方は文系理系にかかわらず、活躍されています。
現在、先輩のサポートとして、病院を1箇所担当しています。ただ、医療機器を納品するために、他の先輩のヘルプとして別の病院に同行することも少なくありません。大阪支店はチームプレイの意識が強く、他の病院との兼ね合いや休日の関係で納品ができない場合、他のメンバーがサポートしています。
ディーラーとして働くうえで、オールラウンダーであることが重要だと実感しています。ディーラーの業務は医療機器の在庫管理や、ドクターとメーカーを繋ぐスケジュールの管理、病院とのコミュニケーションなどさまざまな業務を担当します。
医療機器には、賞味期限のような滅菌期限があります。期限を過ぎてしまうと納品ができなくなるため、定期的に確認しなければなりません。
業務の情報量が多いので、正直パンクしそうになるときも。タスク管理をしながら、漏れがないように気を付けています。
一歩ずつ前進して、着実に次のステップへ
同じ病院を2年間担当しているため、ドクターや看護師と深い関係性を構築できました。私の仕事ぶりを、病院とメーカーさんにも評価して頂けているように感じます。
最近、ドクターや看護師から「仕事がスムーズにできるようになった」とのお言葉をいただきました。また、ドクターから「難しい手術にもかかわらず、対応してくれてありがとう」と言っていただけたときは、非常に嬉しかったです。
自分の仕事が病院やメーカーだけでなく、その先の患者さんにまで貢献していることも実感しています。入社前に思い描いていた「理想の仕事」ができていると思うんです。
病院やメーカーとの距離が近くなったことで、頼まれることも増えてきました。ドクターから「こんなものを用意できないか」と、ふとしたタイミングで言われます。
ディーラー業界は売りつける営業ではなく、医療現場に必要なものをメーカーに依頼して、納品する仕事です。納品する際に、先回りして考えた+αを用意して、病院だけでなくメーカーからも喜ばれることが重要です。
私の次のステップは、病院から頼まれる前に提案できるようになること。+αの提案ができれば、病院からの信頼につながります。
さらに、病院に寄り添った大きな提案ができれば、会社の売上にも貢献できます。入社3年~5年目になったときに、今よりも自分から提案できるようになりたいです。そのために知識を付け、先回りして考えていきたいと思います。
入社2年目の目標は、自分一人で一つの病院を担当することです。一人で担当できることは病院だけでなく、メーカーや社内からの信頼を得ているということ。先輩からも一つの大きな通過点となると言われている通り、自分の中で大きな目標のひとつです。
多くの人の命の為に陰から支えていく
このディーラーという仕事は先輩からやり方を聞きながら、分からない部分に戸惑いながらも、自分で進めないと仕事を覚えられません。後輩と仕事をすることもありますが先輩として、後輩をどこまでサポートするのか、まだまだ手探りの部分があります。
医療機器は多くの専門知識が必要なため、新しい知識を取り入れるのが好きな人に向いています。一分野を極めたい人は、楽しめる業界だと思います。仕事を通して日々新しい知識を学ぶことは楽しいですね。
毎日の仕事が勉強の場のようなものであり、手術に立ち会えば現場の知識を身に着けられます。さらに、さまざまな病院でサポートする度に、新鮮な気持ちを味わっています。
医療業界に少しでも関心がある人は、まずディーラーの仕事の話を聞いてほしいですね。ディーラーは知られていない業界であり、奥が深いため、挑戦する価値があります。
ディーラーは、医療現場を影で支える存在です。直接的に医療分野に貢献できるわけではありませんが、多くの人の命を助ける仕事に間接的に携われます。仕事にやりがいを持って働きたい人には向いています。
また、病院やメーカーなどコミュニケーションを取る機会が多いため、話すことが好きな人にはおすすめです。さまざまな人と関わる機会が多いため、多くの人と関わりたい方に向いています。
医療業界に興味がある方、やりがいをもって働きたい方は、魅力的な仕事のためまずは話を聞いていただけたらと思います。