今回のインタビュー:株式会社Navd CEO 黒木郁己
ーーこんにちは!Navdについて詳しく知りたいので、前編・後編に分けて、副社長である黒木さんにお話をお伺いさせていただきます。黒木さん、今日はよろしくお願いします!
こんにちは!株式会社Navd(ナヴド)の副社長をしております黒木です。よろしくお願いします。
ーー早速ですが、Navdのナラティブについて教えてください。Navdの前身の会社であるBNSは、黒木さんが下北沢のシェアハウスで出会った仲間たちで創業した会社なんですよね?
そうなんです。Navdは、訪日外国人グループ向けのホテル事業として2017年に私が起業したBNSという会社に起源があります。NavdはBNS時代にご縁あって繋がった、サンフロンティア不動産株式会社とのジョイントベンチャーなんです。
ーーなるほど。BNSの創業ストーリーについて詳しくお伺いさせてください。
はい。BNSを創業した2017年当時、私は下北沢にある30名が同じ屋根の下で暮らすシェアハウスに住んでいました。そこには、インテリア/Web/グラフィックデザイナーやフラワーアレンジメント、フードコーディネーターなど多種多様な職種の人が入り混じっていたんですね。私は個人事業主として各種デザインのコーディネーションを行っていました。依頼内容によってはシェアハウスの仲間と一緒に仕事を行うことも珍しくありませんでした。
ーーシェアハウスのメンバーで一緒に仕事をするなんて、早くもドラマみたいな展開ですね。具体的にはどんな仕事内容が多かったんですか?
オリンピックもあり、アップトレンドであったホテルや民泊の内装設計の依頼を受けることが多かったですね。そんな中、シェアメイトである一人のインテリアデザイナー山本と共に欧米の訪日観光客にフォーカスした内装を提案し続けました。結果的には、納品したほぼ全ての施設がオープン初月から黒字化。大きな手ごたえを感じて、自分たちでもホテル営業を行った方が良いのではないかと思い始めました。そして、個人事業主だった私が、内装設計会社の従業員であった山本を口説き落とす形で株式会社BNSを設立しました。
ーー安定した地位を捨てて独立を果たした山本さんにとっては勇気のいる行動だったと思います。黒木さんはどんな風に口説いたんですか?
本当にその通りで、会社経営の経験も成功体験もない私が彼を巻き込む為に行ったのは、ビジョンをできるだけ具体的に伝えることでした。
「我々はシェアハウスで出会い、様々な人との出会いがあり、人生が変わるほどの体験をしてきた。これからも訪日外国人観光客は増え続ける。自分たちのシェアハウスでの原体験を、僕たちができるソリューション(空間創り)を持って表現し、日本に訪れる人の人生が変わるほどの出会いと体験を創り出そう!」
BNSからNavdへと変遷し、事業領域が拡大した今でも、根底にあるこの想いは変わっていません。そうして、二人で会社を設立しグループ向けのホテルの企画を始めました。
ーービジョンにシビれました!シェアメイトの仲間二人で起業した会社、スタートから順調だったんですか?
はい、スタートから割と順調でした。というのも、それもまた別のシェアメイトのおかげなんですが。
起業当初、私たちは過去に営業とデザインのコーディネートしかしたことがなく、新規事業の立ち上げに関して出来ないことの方が多い状況でした。そこに、ITのスタートアップで役員をしていたシェアメイトの山崎が救いの手を差し伸べてくれて、事業もブーストし始めました。少し後の話になりますが、その後、広告代理店でマーケティング行っていた同じくシェアメイトである佐野も入社してくれました。
ーーシェアメイトの優秀な仲間たちが次々に会社にジョインする。これ、次のNetflixでやるドラマの脚本ってことで良かったんですよね?
そうですね。マイチャンネルに追加、お願いします。(笑)
実際、彼らはとても優秀でした。二人がジョインしてくれたことで事業が加速しました。さらに、2017年当時、海外旅行のハードルは下がり、ファミリーやグループでの旅行が増えて来ていたり、民泊法の制定により大人数で宿泊できるホテルが少なくなっている&高価格になっている時期でもありました。
そこで、スイートルームのように広いけど(グループで宿泊することで)低価格で宿泊できるホテルを企画していく、という戦略を取ることになりました。
そこからも議論を重ね、最終的に行き着いたのは、「いつまでも遊び心と好奇心を忘れない大人たち」をターゲットに、昔懐かしいお泊まり会が体験できる、自宅のような安らぎとホテルのようなホスピタリティをかけ合わせた、シンプルでハイブリッドな宿泊施設のローンチです。これが功を奏して、初月から稼働率は90%を超える結果となりました。
ーーシェアハウスで出会った仲間たちが次々にジョインしてくれたんですね!ステキ過ぎるシェアハウスで、もうそこに入居したくなってきました。
本当にシェアメイトたちとの出会いが私の人生を変えてくれました。それこそが、私たちの原体験であり、ビジョンでもある「毎日がお泊まり会のようなシェアハウスでの原体験=ビジョン(人生が変わるほどの出会いと体験)を共有したい」に繋がっています。
ーー自分たちの原体験が創業の想いの根底にある。ステキですね。後編では、BNSからサンフロンティア不動産とのジョイントベンチャーであるNavdとなった経緯についてお伺いさせてください。
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