武田 梓さん
2023年より非常勤講師として、TCJの留学生クラスおよび社会人・生活者向けのクラスを週2日担当。ご自身が経営する英会話教室の経営のお仕事と兼業しながら日本語教師として活躍中。
簡単に自己紹介をお願いします!
武田梓と申します。趣味はヨガとキャンプです。毎朝ヨガをするように心がけています。金曜日は早朝6:00にヨガスタジオに行ってヨガをしてからTCJで授業をしています。また休みの日はキャンプに行くことが多いです。友達や家族と行くのも好きですが年に2、3回はソロキャンプに行きます!自分でつけた焚き火で料理をしながら過ごす時間は最高です!
受講生の方は私の趣味を知っているので、クラスに入ると、「今日もヨガしてきたんですか?」とか「冬休みはどこにキャンプに行くんですか?」など聞かれて授業開始前のコミュニケーションにもつながっています。
日本語教師になる前の経歴を教えてください。
大学卒業後、パーティーコーディネーターとして結婚式等の営業を担当していました。
その後、英会話教室にて子ども向けの英語教師として2年ほど勤務し、5年前に自身で英会話教室を開業しました。コロナ禍によりオンライン教室へと切り替え、現在もオンラインこども英会話教室を主宰しています。
TCJ(東京中央日本語学院)で担当しているクラスと、授業の内容を教えてください。
大学進学を目指している留学生クラスと社会人・生活者向けのクラスを担当しています。
大学進学を目指している留学生クラスは、現在N2レベルで約9割が中華圏の学習者です。私は主に大学進学に必要なEJU対策やJLPT対策など、試験対策をメインで担当しています。「進学クラス」と聞くと試験対策や受験対策がメインのように思われるかもしれませんが、試験に合格することや試験で点数を取ることだけを目標とするのではなく、学習者が進学先で実際に日本語を使用してコミュニケーションが取れるように、インプットとアウトプットをバランスよく授業に取り組んでいます。
就労者・生活者向けのクラスは現在N3を目指しているレベルで、国際色豊か、年齢幅も広いです。お話好きの方が多いので、スピーキング力がとても高いのが印象的です。文法やリスニングの授業では、日本での生活でよく使われるような場面・内容をもとに授業を組み立てたり、会話の時間を多く取り入れたりするなど、コミュニケーション力がより向上できるような工夫を行っています。
日々の授業や業務で大切にしていることは何ですか。
どのクラスにおいても、笑顔あふれる楽しい授業をすること、そして日本語教師講師である自分自身が授業を楽しむことを心がけています。私が主宰しているこども英会話教室では、子どもは楽しいと思うことはどんなに難しいことでも楽しんで学んでいってくれますし、楽しみながら学ぶと語学力の上達も早いように感じています。これは大人にも当てはまると思っており、大人も語学を学ぶ際、楽しくないと継続することも困難ですし、学びも深まらないと考えています。授業終わりに「楽しかったな、また来週も楽しみだな!」と思ってもらえるように自分自身も授業を楽しんで進めています。
留学クラスでは、試験対策の中でも日本語を学ぶ面白さを感じてもらい、日本語にもっと興味を持ってもらえるように心がけています。様々なバックグラウンドがあり日本の大学進学を目指しているので、まずは日本語を学ぶことや、「あ、この先生と話してみたい!」と思ってもらえるように日々のコミュニケーションをとっています。
また就労者・生活者向けのクラスでは、実際に学習者が生活で使える日本語を楽しく伝えていくことをも大切にしています。クラスの中で話せることがゴール目標ではなく、実際の生活で使えることがゴールであり、実生活で「日本語が通じた!」と思える経験は、学習者のやる気やモチベーションにもつながります。また、国際色豊かなクラスなので、自国について日本語で話してもらう時間も多く取ることを心がけています。
TCJで非常勤講師として働く魅力を教えてください。
TCJには経験豊かな先輩先生がたくさんいらっしゃるので、何かわからないことがあれば気軽に相談できるところです。TCJの職員室でのは非常勤講師の席はフリーアドレスなので、養成講座でお世話になった講師の方が隣に座っていたり、新任の方が隣に座っていたりなど、いろいろな先生方とお話する機会があります。非常勤講師の方の年齢層も幅広くバックグラウンドも様々なので、授業のことだけでなく、今までのご経験など刺激を受ける話を聞けることもたくさんあります。また担当授業のない日でもフリーアドレスでは授業準備をすることができますので、授業でわからなかったことを含めて、ベテランの先生にすぐ相談ができ、アドバイスをいただくことができます。
また、常勤講師のサポートもとても手厚く、気軽に話しやすいのも魅力の一つです。常勤講師は話かけにくいのかなと思っていたのですが、いつも笑顔で対応してくださいます。授業報告も、進度や学習者の様子などの報告だけで終わるのではなく、授業の進め方や振る舞いなども親身に相談・アドバイスしていただけるので安心して授業に入ることができます。
また、シフトも私たちの希望をできるだけ聞いてくださるもの大きな魅力の一つです。副業としてフリーランスでスケジュールを調整して働いている私にとって、非常勤講師のライフワークバランスまで配慮いただけている環境は大きな魅力の一つでもあります。
日本語教師のやりがいや魅力を教えてください。
いろいろな国の学習者と日々関われることがとても楽しくて魅力的だと思います。日本人では考えられないような発言が飛び出たり、常識を覆されるようなこともあったりするなど、日本にいながら海外に身を置いているような感覚になることも多々あります。日々刺激を受けるとともに、日本の素晴らしさや、日本語の美しさを日々感じることがもできます。
また、学習者の成長を身近に感じられることも、大きなやりがいの一つであると思います。日本語教師としてのキャリア歴は短いですが、この短期間の中でも学習者の語学的成長や日本語学習に対するモチベーションの向上など、常に関わらせてもらえているからこそ気づける学習者の成長を感じることがたくさんあります。
異国で頑張っている学習者を間近でみて「自分ももっと頑張ろう!」と思えるのも日本語教師としてのやりがい、魅力の一つであると思います。
働く前に不安に思っていたことや、どのように解消されたか教えてください。
英語教師としての経験はありましたが、未就学児~高校生に対する授業だったので、成人の方に対する授業には少し不安がありました。子どもが「楽しい!」と感じるポイントには自信がありましたが、成人の方とは全く異なるだろうと思っていたので、学習者の反応やクラスの雰囲気などとても不安でしたが、いざ授業に入ってみると、みなさんとても積極的に授業に参加してくれて不安はすぐに解消されました。
また、授業準備が大変のでは?英語教室と両立できるのだろうか?と不安に思っていましたが、数ヶ月すると授業の流れや準備にも慣れていき授業準備のコツもつかむことができ、始めたころより時間はかからなくなりました。
今後の目標を教えてください。
まずは、日本語教師としてのスキルをもっともっと向上させて、たくさんの学習者に日本語の魅力を伝えていきたいと思います。
また、子どもに向けて日本語を教えることも興味があるので、今後余裕が出てきたらプライベートレッスンなどで子どもに日本語を教える仕事もしてみたいと思っています。