こんにちは!株式会社データック 代表取締役の二宮英樹です。
今回の記事では、データックの事業開発について、今までの経緯を紹介していこうと思います。
創業初期の大変さ
データックでは製薬企業のメディカルアフェアーズを顧客対象として、データベース研究の受託支援を行っています。この事業をやろうとしたのはもう3年くらい前になるのですが当初は思うように進みませんでした。本格的にやろうと考えたのは、一昨年の11月頃になります。
率直に言って最初は大変でした。大変だった理由が二つあって、一つ目はBtoB営業、しかも提案型営業が初めてだったことです。加えてマーケティングが初めて、ブランディングもやったことないなど、ビジネス面において、初めてのことばかりでした。
いま同じ事業をゼロからやるとしたら、当時よりも圧倒的に早く事業を進めることができます。
二つ目は製薬企業や業界についての知見・経験がなかったことです。私自身は医療現場や病院のこと、アカデミアのことは分かっていました。しかし顧客である製薬企業のニーズや活動・組織構造・意思決定、そして製薬業界のことが全然わからず、苦戦しました。製薬企業・製薬業界のことを理解するのにかなり時間がかかりました。この数ヶ月でやっとニーズをつかむことができ、あとはもうやればやるだけ事業が伸びていくというフェーズに到達しました。
事業面でのブレイクスルー
これには3つのブレイクスルーがありました。一つ目は、結果が出るまでに時間が必要でした。その背景として、データックの商材のリードタイムが長く、営業活動の結果が出るまでに時間がかかります。実際PMFまでに1年半かかったのですが、その間はただただ地道な日々でした。
二つ目は顧客である製薬企業への理解が深まったことです。商談を重ねるなかで少しずつ、市場のニーズや業界として向かっている方向性、製薬企業の困りごと・組織構造・意思決定プロセスについて、解像度が非常に高くなりました。また顧問である大阪大学医学部附属病院 臨床研究センター 特任教授 岩崎幸司先生には、多くのことを教えていただきました。元々武田薬品工業株式会社で開発〜安全性〜メディカルアフェアーズを経験し、現在は大学で、アカデミア・臨床・企業をつなぐ活動もされています。そういった方に初期に巡り会えたことで、データックは良い方向に進んでくることができました。
三つ目のブレイクスルーは、疫学責任者の斎藤良行さんが3月に加わったことです。この影響はかなり大きかったです。齋藤さんの加入により、データックの活動の全ての質が上がっています。営業活動においても業界や疫学知見を交えることで、提案の質が上がりました。また受注後のリードを齋藤さんが担うため、私は安心してマーケティング・営業に専念できるようになりました。
こういったブレイクスルーを経て、データックはさらなる成長に向けて、人材採用に力を入れ始めました。
データックの戦略について
USP(Unique Selling Proposition)
データックの戦略についてお話します。この4月から改めて、データックの戦略を作ってきました。データックが業界に提供する価値(USP)は下記です。
- RWD研究戦略に基づき、研究のConceptづくりから伴走して、リアルワールドデータから迅速にエビデンスを構築する
- アカデミア・臨床医をプロジェクトに巻き込み、質・中立性・信頼性の高い成果を出す
私たちは単純にデータベース研究受託を行っているわけではありません。ビジョン、ミッションに基づき、医学の知の創出を加速するために、RWDの価値を最大化する事業をおこなっています。詳しくは、他記事『データックが目指す「医学の知の創出を加速する」とは?』に記載しています。
その実現のために「RWD研究戦略」をサービスの軸としており、研究のConceptづくりというかなり初期のフェーズから支援できる点が強みとなっています。該当する研究の臨床面・研究面での価値を最大化するために、企業戦略・製品戦略・メディカル戦略・臨床現場の課題からプロジェクトの設計を行います。
マーケティング戦略
マーケティング戦略はUSPに基づきますが、あとひとつの前提を共有します。それは、データックの営業組織は少数精鋭であることです。そのため大多数の潜在顧客に足繁く通うようなハイタッチアプローチには限界があります。
そのためマーケティング戦略としては、
- USPを軸にすべての施策を展開する
- ブランディングを強化する
- チャネルとしては既存顧客、ウェビナー、アライアンス、インバウンドを主力とする
という方針をとっています。
そのような方針の下、今後採用していくマーケティング・営業の方と二人三脚で、事業を切り拓くことが楽しみで、ワクワクしています。