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2,000種類の教材は、子どもたちへの愛情。コペル代表講師が語る「これからの時代を生き抜く力」とは?

みなさま、こんにちは! 昨年30周年を迎えたコペルに関わる、さまざまなインタビューストーリーをお届けしていくので、よろしくお願いいたします。

今回話を伺ったのは、幼児教室「コペル」の代表講師:大坪 可奈(おおつぼ かな)先生です。子育てをきっかけにコペルを立ち上げ、以降30年にわたり多くの子どもたち・保護者様と向き合い続けてきた大坪先生。「30年間、コペルは子どもたちの“どんな時代も生き抜く力”を育むことを大切にしてきました。」と語る先生に、「創業期のコペル」「これからの時代に必要な“生き抜く力”とは?」「コペルメソッドについて」などの質問をしてみました。



大坪 可奈(おおつぼ かな):大坪 信之とともに、1994年に幼児教室「コペル」を立ち上げ代表講師を務める。「知育」と「徳育」を通して、子どもたちの「どんな時代も生き抜く力」を育む。近年は保護者に向けた講座や、国内および中国での「AI社会で夢を形にする21世紀型スキル」セミナーも人気を集めている。 大切にする言葉は「一灯照隅(いっとうしょうぐう)」。自身も実母のように「そこにいるだけで家の中が明るくなり、安心感に包まれる」存在でありたいと願い、コペルの事業を通して世の中の「一隅を照らす」幸せな家庭が増えることで、社会全体が明るくなると信じている。



#コペルが掲げる「子どもの瞳が輝く教育」は、何をきっかけに始まったのでしょうか?

はじめまして、大坪 可奈です。コペルのはじまりは、福岡の小さな幼児教室でした。夫も私も、子どもが産まれたことを機に幼児教育への関心が深まり、教育法や知育教材などを片っ端から試してみたんです。幼児教育の本も、夫婦で相当な数を読みました。

知識を育児に活かす中で、早々に「子どもは同じ内容にはわずか数分で飽きる」ことに気付き、そこから、夫(コペル創業者)と共に、「いかにして、子どもが集中し続けられるか?」をテーマに教材開発にのめり込むように。はじめは100種類ほどを作成し、反応を見ながら内容や提示の仕方をブラッシュアップしていきました。

私はこれまで約3,000人の子どもたちと接し、「子どもには集中力がない」という考えは大人側の思い込みだと感じます。子どもたちには「集中力自体はとても高いけれど、キープ出来る時間が短い」特性があります。人は夢中になると瞳が輝き、吸収力を発揮します。実際に「瞳孔が30%拡大する」とも言われています。ただ「瞳が輝く」状態は、長時間は続きません。そこで「集中力を途切れさせない」ために、子どもの興味を惹き付ける大量の教材を開発しました。

我が子の成長変化を目の当たりにして、「より広く子どもたちに届けたい」想いが大きくなり、福岡教室を開校。当時でも、教材を数百種用意している幼児教室は珍しかったのではないでしょうか。その後、有元先生(現:コペルプラス代表講師)を迎え入れ、先生たちと教材開発をさらに進めていきました。


#創業時に「4,000種類の教材」を分類して、コペルメソッドの原型を創ったのですね?

福岡に教室を開校したところ反響が大きく、ありがたいことに1年後には2教室目を立ち上げ、その後も順調に教室が増えていきました。それとともに、気づけば教材はなんと4,000種類に。スペースの問題もあり「教材を絞り込み、体系化する」ことを決行しました。体育館スペースを借りて、教材を並べて写真を撮り、それらを細かくグループ分けしていく気の遠くなるような工程によって、教材を4,000⇒2,000に絞り込みました。当時はスマホもまだ無く、写真を現像して並べて小分けに分類する…と、かなり大掛かりな作業でしたが、「コペルの教育を全国の子どもたちに届けるんだ」という、先生たちの情熱で乗り切りましたね。これら教材の分類毎にプログラムを考案したものが、コペルメソッドの原型となりました。

数多くの教材を開発し・幼児教室で実践してきましたが、面白いことに大人が「良い(与えたい)」と考える教材と、子どもが興味を示す教材は必ずしも一致しません。シンプルで、子どもの興味次第で幾通りにも遊べる教材が好まれます。教材サイズの見直しや運送の仕組化もこの時期に行い、コペル独自の多種多量な教材を全教室で活用する仕組みを創りました。

👉例えばこのカップ。子どもたちは「崩すこと」が大好きです。1歳児から成長に応じて提示の仕方を変えていき、色・大きさ・順序などの概念を楽しみながら自然にインプットしていきます。


#コペルが考える「これからの時代を生き抜く力」とは、どういった力ですか?

コペルでは、創業当初から「子どもがどんな時代にも対応できる生きる力を育む」ことを教育理念の中心にしています。「どんな時代にも」というのがポイントで、生き抜く力は時代に応じて変化しますよね。とはいえ、学力を育てる「知育」とともに、人間性を育む「徳育」を重視し、「知」と「心」を育む姿勢は、これまでも、これからも変わりません。

そのうえで、AI技術の進歩やグローバル化など、変化の激しい現代を生き抜くためには、従来のIQやテストの点数のように「数値化できる能力」だけでなく、心の柔軟性や自ら課題を見つけて解決する力、コミュニケーション能力など「数値化できない人間力」が重要になります。今は、IQ(知性)だけでなくEQ(心の知性)やSQ(社会性)をバランスよく育てることが重視される時代ですね。

知育と徳育を実践するうえで、コペルメソッドでは、

という3つの柱を重視しています。中でも「そのままのあなたに価値がある」という自尊感情と、「きっと私は出来る」という自己肯定感は、子どもたちが本来の力を発揮する基盤になります。また、子どもが一番影響を受けるのは、身近な存在であるお父さんとお母さんの関わり方です。そのため、コペルでは保護者様とも向き合い、自尊感情を育むことにアプローチしています。


👉コペルでは、東北大学とともに「子どもの脳の発達についての共同研究」を行っています。瀧教授と対談を行いました。

そして、脳が目覚ましく発達する幼児期に多くの「興味を惹き付ける刺激」を与えることで、右脳と左脳のつながりが太くなり、子どもが潜在能力を発揮できるようになります。知性と感性が育って自分を大切に思えるようになると、他人を自分と同じように大切に思う気持ち、「共生の発想」が芽生えてきます。

これからの世の中では、記憶やデータの分析、要約処理などはAIが素早く正確に処理してくれますよね。そうなると「AIを活用して、世の中全体がより良くなるために、何を成し遂げたいのか?」を考えられる力こそが、これからの時代に求められる力ではないでしょうか。それらを育むのが、「リベラルアーツ」といわれる、幅広い教養の学びです。


#AI時代を生きる力を育むために、「リベラルアーツ教育」が重要なのですね!

そうですね、人間がAIと共存し、幸せな社会を創るためには「AIにはない、人間らしい感性や独創性、共感力など」が欠かせません。

リベラルアーツとは、文学、歴史、哲学、芸術など「幅広い分野の教養」を指します。近年だとアメリカの「ミネルバ大学」が話題ですね。世界中の学生が多様な分野について学び、協議したうえで、4年間で世界の7都市を巡り、グローバルな視点で企業や政府とプロジェクトを興していく「世界で一番革新的」と言われるユニークな大学です。

GoogleやApple…といった世の中に浸透したサービスには、「抜群の性能の良さ」に加えて「色、デザイン、使っているイメージ」など、「言葉に出来ないけれど素敵で心惹かれる」要素があると思います。こういった感覚を生み出すには、一つの事を専門的に学ぶだけでなく、多様な価値観や考え方に触れ続けることがとても大切です。

コペルは子どもの感性を育むために、リベラルアーツと右脳教育を重視しています。レッスンで使う2,000種類の教材、13,000枚のフラッシュカードには、世界の文学や哲学、歴史、科学など幅広い教養があふれています。脳は「3歳までに9割が完成する」と言われるほど幼児期は脳が柔軟で、様々な可能性を秘めています。幼児期から多くの教養に触れ、豊かな感性や創造性を育むことが、子どもたちの大きな力になると私たちは考えています。


#コペルで学んだ卒業生は、どのような成長・活躍をしているのでしょう?

幼児教室「コペル」では自尊感情や自己肯定感とともに、「学ぶことの楽しさ」「思いやり」「集中力」「挑戦する心」などを身に付けていきます。長いお子さまですと胎児期(マタニティクラス)から小学校卒業まで、ご家族ぐるみで12年以上のお付き合いをさせていただいています。

コペルで育った子どもたちに共通するのは学力だけなく「他者への思いやりをもち、自分の可能性を信じて、夢に向かって活躍している」ことでしょうか。コペル在籍時から、宇宙や自然科学に興味関心をもち星空観察をして探求する、英語が好きでスピーチコンテストに挑戦する、スケート練習に励みフィギュアの地方大会で優勝するなど、誰かと比べることなく、好奇心旺盛に自分の道を切り拓いている子どもたちの姿は、講師にとって何よりの喜びです。

コペル卒業後も、中学・高校時代に部活動やコンクールでの全国大会上位入賞を果たしたり、生徒会長になって学校全体をより良くすることに力を注いだり、社会人となって皮膚科医・俳優といった夢を叶えたりと、自分の夢に挑戦し、活躍している数多くの卒業生がいます。

👉コペル在籍生が学習成果を競い高め合う、「コペルチャンピオンシップ」入賞者の解答用紙。繋がりのない単語と単語に関連性をつけ、ストーリーでイメージすることで、幼児は100個(制限時間20分)、小学生は150個(制限時間30分)の単語を覚える記憶の取り組みです。正しいマスに正しい絵の名前が書けているものを正解とします。…中には満点賞のお子さんも!

もちろん、右脳と左脳をバランスよく育てることで、素晴らしい能力を発揮する子どもたちが沢山いるのですが、保護者の方からは知力だけでなく「自尊感情によって、人の良い所を見られる子どもに育った」「子どもの可能性を信じられるようになった」「視野が広くなり、子育てが楽になった」等の感想を多くいただいています。

卒業生の声
長い間娘の成長を一緒に育み見守って下さりありがとうございました。 学習面ではまだまだな点もありますが、速読や読解力など好きを伸ばすことが出来ていることが素晴らしいと感じています。 コペルで習ってきた内容、言葉、出来事、職業など家族での会話の中に出てきたりパソコンで調べたりしながら深めたりと学びの種をたくさん持ち帰ってきておりました。 ...
https://copel.co.jp/graduates/message/

これからの時代を生きる子どもたちが社会で活躍し、幸せな人生を送るためには、保護者様のご理解・ご協力が欠かせません。私たちも保護者様とともに、子どもたちの「心」と「知性」を育み、その成長を見守ることで世の中を豊かにしていきたいと思います。

👉児童発達支援スクール「コペルプラス」代表講師の有元先生と。お互いに切磋琢磨して子どもたちと向き合ってきました!

【編集後記】

児童発達支援スクール「コペルプラス」の大元となる、幼児教室「コぺル」。大坪先生の「初めは、僅かな教材で何とか集中させようと一歳児を追いかけていたんです。でも、1分もすると飽きてしまう。どうしたら子どもたちの好奇心や集中力を持続させられるのだろう?子どもの知力と心を育てられるのだろう?という、30年のトライ&エラーの結晶がコペルメソッドです」というお話が印象的でした。

知育と徳育をバランスよく育んだ小学生から「自分の力を、世の中を良くするために使っていきたい」という言葉が出てくるなど、まさに「子どもの可能性は無限大」だと感じました。

「子どもの可能性を信じて、他人と比べない」「沢山の良質な刺激を与えて、子どもから力があふれてくるのを待つ」など、子育てに大切なことを親子で学べるコペルメソッド。私たちはこれからも、知育と徳育を通して子どもたちの「これからの時代に必要な生きる力」を育んでいきます。

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