なにをやっているのか
北三陸ファクトリーが展開する"UNII-VERSE SYSTEMS"
うに再生養殖事業による実績
〜「うに」と「海藻」を再生する、初の再生養殖システム【UNI-VERSE】を確立〜
北三陸ファクトリーは、世界唯一の「うに牧場®︎」のある日本の東北地方・岩手県洋野町で、ウニ生産のリーディングカンパニーとして、高品質なウニ生産に取り組んできました。
美味しいウニを育てるノウハウを活かしながら、新たな再生養殖システムで世界と繋がり、持続可能な水産業の未来をつくるための取り組みを進めています。
世界中で問題となっている海の磯焼け問題を解決するため、世界初の画期的なウニの再生養殖システム【UNI-VERSE】を確立し、この技術を日本だけでなく世界各地で展開。
2023年からオーストラリアに現地法人(KSF Australia)を設立し、日本のみならず世界でも海を豊かにしていくための事業展開をより加速していきます。
〜一般社団法人として垣根を超えて、様々な事業者と共に海を守る事業を推進〜
また、北三陸ファクトリーグループの非営利法人として2022年12月に立ち上がった一般社団法人moova(モーバ)では、海を守り、産業を次世代へ紡いでいくために以下の3つの活動を行っています。
・藻場再生活動・ビーチクリーン活動などの海洋環境保全活動
・次世代の水産イノベーターを育てるための海洋探求教育プログラムの立案
・事業者同士の繋がりを創出し、海洋保全のための具体アクションを策定するサミットの運営
を行っています。
なぜやるのか
磯焼け地域の漁場
磯焼け地域からうにを捕り、生簀に入れ給餌を行う。
〜世界の海の"砂漠化"の危機、磯焼け問題に立ち向かう〜
シーフォレスト(海の森)と呼ばれる海の大型海藻類は、森林に匹敵するCO2吸収効果があります。
更には、CO2を溶存有機炭素として深海まで運び、数百〜数千年も蓄積されて温室効果を減少できることがわかっています。
これらは「ブルーカーボン」として近年大きな注目を集めています。
しかし今、海藻類が世界中で減少し、"海の砂漠化"が起こっています。
その原因が、うに等による食害の「磯焼け」です。
一度砂漠化が起こると、藻場の再生には時間がかかり、魚介類の生息場も失われ、水産資源の減少など深刻な影響を及ぼします。
例えば、世界の海藻類の70%が生息するオーストラリアのタスマニア島では、ジャイアントケルプなどの重要な海藻類がウニに食い尽くされ、実に95%が失われ、磯焼けとなっています。
磯焼けした海では、ウニ自体も実入りがなく商品価値のない、採っても廃棄するしかない「痩せうに」になってしまうのです。
どうやっているのか
再生養殖から生まれた「はぐくむうに®︎」
第0回JAPAN UNI SUMMIT集合写真
〜革新的な養殖技術を通じて、水産業の豊かな未来を育む〜
私たちは、北海道大学や研究機関と研究を重ねて、うに養殖の様々な特許技術を共同開発しました。
うに再生養殖は、磯焼けによる餌不足で実⼊りが悪くなった痩せうにを廃棄するのではなく、美味しいうにとして商品に変える技術です。
うに再生養殖技術によって、旬を問わず出荷が可能になれば、安定的な供給と、産地での雇用の通年化も可能になります。
加えて、うに再生養殖と藻場再生を掛け合わせ、世界的な問題となっている磯焼けの解決に取り組んでいます。
〜様々な事業者と協力し、海洋保全活動に繋がるプロジェクトを推進〜
個者では解決できない世界的な海洋環境問題に対して具体的な解決策を投じるため、第0回JAPAPN UNI SUMMITを開催しました。
国内外含む全90名もの参加者が集まり、様々な事業者が垣根を超えて意見を交わし、うに再生養殖、藻場再生を更に加速するためのプロジェクトが発足しました。
事業者個社としての推進だけでなく、様々な事業者と連携し、世界的問題である磯焼け問題に取り組んでいます。