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ポイ捨て図鑑:ゲーミフィケーションで社会課題に向き合う新たな挑戦

今回は、ZIHENが取り組んだ たばこのポイ捨てをなくすことを目指す「ポイ捨て図鑑プロジェクト」について語っていただきました。

ーーポイ捨て図鑑プロジェクトの概要を教えてください。

「ポイ捨て図鑑プロジェクト」は、ポイ捨てされたタバコの吸殻を「喫煙所に戻れず、迷子になった吸殻モンスター “」として描き、ゲーム感覚で参加ができるプロジェクトです。参加者はポイ捨てされた吸い殻をスマホで撮影し、捨てられていた位置情報と併せて投稿・拡散を行うことで、街のポイ捨て状況を可視化しました。


ーープロジェクトを始めたきっかけは何ですか?

街を歩くときに目に入るたばこの吸い殻。その存在は小さくとも、積み重なることで街の美観や環境に大きな影響を及ぼします。このようなポイ捨てがデータとして可視化されておらず、具体的な解決策を見つけるのが難しいと感じていました。特に、不動産会社からポイ捨て問題での悩みを相談されたことがきっかけで、マーケティング思考を活用してこの問題に取り組むことを決めました。こうして、「ポイ捨て図鑑」プロジェクトがスタートしました。

ーーこのプロジェクトの目的は何ですか?

プロジェクトの目的は、ポイ捨てされたたばこのゴミをデータとして可視化し、その情報を基にして社会全体で問題に向き合うことです。データに基づいた議論や活動を進めることで、具体的な解決策を見つけることができるのではないかと考えました。例えば、ポイ捨ての多いエリアに喫煙所を設置することで、実際にポイ捨てが半減するという成果も見られました。このように、可視化されたデータを活用して具体的な解決策を導き出すことが、このプロジェクトの主な目標です。

ーーどのような方法でプロジェクトを進めましたか?

ポイ捨て問題に対するアプローチとして、私たちは「ゲーミフィケーション」を取り入れることにしました。真剣に「ポイ捨てをやめよう」と訴えるだけでは、多くの人々に響かないと考えたからです。
そこで、楽しみながら参加できるWEBアプリケーション「ポイ捨て図鑑」を開発しました。このアプリでは、ゴミの種類や場所を記録し、他のユーザーとユーモラスに共有することで、楽しさと社会貢献を同時に体験できる仕組みを提供しています。この結果、問題意識を持ちながらも気軽に参加できる環境を作り出しました。


ーーどのような機関と協力して実施したのでしょう?

プロジェクトの中で特に重要な役割を果たしたのは、自治体や企業との連携です。ゴミ拾いボランティア団体から連携依頼があり、共にイベントを開催することで活動の幅を広げました。また、自治体と協力して清掃活動の仕組みを構築するなど、現場での具体的な取り組みも進めました。こうした協力関係が、プロジェクトの成功に大きく寄与しました。

ーー プロジェクトの成果はどのようなものでしたか?

「ポイ捨て図鑑」は、新聞やテレビでも取り上げられ、広く知られるようになりました。具体的には、日経新聞や読売新聞などで紹介され、またテレビでは「クイズ王」といった番組でも取り上げられました。ポイ捨ての可視化に協力したユーザーは3万人を超え、協力を得た自治体は10地域以上に広がりました。これにより、データを基にした活動を通じて、社会全体に少しずつ影響を与えることができています。


ーー 今回のプロジェクトで得たことや、今後の展望を教えてください。

このプロジェクトを通じて、ゲーミフィケーションが社会課題に対する新しいアプローチとして有効であることを確認しました。今後は、マーケティングやUXの視点からも取り組みを進め、さらに多くの参加者を巻き込むことを目指しています。引き続き実際のデータに基づいて社会課題に取り組み、解決策を見つけていくための活動を続けていきたいと考えています。

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