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桶庄の基盤 "採養"と"共育"

最も力を入れる「"採養"と"共育"|

佐藤さんが目指しているのは、「志を共にする人たちが集う会社」である。
価値観や考え方を他人に強制することはできない。
「同志」が集うためには、桶庄の価値観に共感・共鳴してくれる人を採用することが、大きな力となってゆく。そのために佐藤さんは、仕事のエネルギーの多くを

”採養”“共育"に費やしている。

採養とは

採用と入社後の教育を一つのものとして捉えた言い方であり、共育は、上から下に押しつけるのではなく、「互いに影響を発信し合い、互いに育て合う」という意味が込められている。

会社説明会では、仕事の内容や条件といった「外面的な」要素の説明は必要最小限にとどめ、佐藤さん自身の人生観や価値観、桶庄の志や企業理念といった「内面的な」話を中心にする。

そうした一般的な会社説明会とは全く異なる切り口で展開される内容を聞いて、来場者は新鮮な驚きを感じる。
そして、桶庄の理念や佐藤さんの人生観に共感する人だけが、次のステップに進んでゆく。
最終選考では「なぜ桶庄で働きたいのか」というプレゼンテーションを課している。
かなり負荷の大きいプロセスだが、これを応募者がみずから申し込むことによって、入社への覚悟が決まるという側面があるようだ。

晴れて内定が出てからは半年間の「内定者研修」が待っている。

「なぜ桶庄を選んだのか」
「ここで働くことを通してどんな自分になりたいのか」

を定期的に振り返り、決意を固めていく期間だ。
その成果は、四月の入社の日に「決意表明」として結実させることになっている。

これは単なる「がんばります」という宣言ではない。それぞれの人がどんな志を持って仕事に臨むのか、自分自身の価値観や人生観の表明と言ってもよい。
社長自身が志から経営を出発させたように、入社する一人ひとりも、自分の志から桶庄での仕事を始めることになる。決意表明は、その証なのだ。

「森林経営」で共存共栄の世界を



入社の時に高い志を抱いていても、いざ仕事が始まると、現実の波に押し流されて、いつのまにか志が忘れ去られてしまうことがある。
そうならないために、桶庄では入社後半年間は、毎日日誌を書いて自分の決意を振り返ることにしている。
その日学んだことや自身についての気づきなど、手書きで大学ノートにびっしりと書かれる。
桶庄では社長が全員の日誌を毎日読んで、自筆でコメントを書き込み本人にフィードバックする。

日誌は職場の先輩や同僚も目を通す。
新入社員の頑張りや成長が目に見えて、みんなで応援しようという気持ちになるという。
また、同期入社のメンバーはSNSのLINEでグループをつくっていて、お互いの日誌がシェアされるようになっている。配属先がバラバラで日頃は顔を合わせることがなくても、毎日日誌をシェアすることでお互いの状況がわかり、気持ちが通じ合うようになる。

こうして、価値観の共有や志の確認を通して桶庄の企業理念が一人ひとりの社員に少しずつしみわたり、桶庄独自の企業風土が形成されていくのだ。

「森林経営」

という、組織の一つの理想像を思い描いている。

森は様々な生命がお互いに生かし合うことで調和を保ち、進化する。
個性や多様性が尊重され、お互いがよい影響を与え合うことで発展していく会社にしたい。

これを私は伊那食品工業さんの『年輪経営』にあやかって『森林経営』と呼んでいる。森林は、有機体として生成発展しながら、お互いが共存共栄していける究極のモデルではないだろうか。

例えば、現在の桶庄は、

住宅のリフォーム、住設機器の修繕・メンテナンス、不動産事業

を営んでいるが、特定の業種・業態にこだわっているわけではない。
家を購入したお客様に新しい生活を豊かにする提案をしたり、リフォーム期間中に旅行を提案するのでもいい。
桶庄のミッション、理念にふさわしいものであれば、どんな表現方法でもよいと考えているのだ。多角化を図ることで、これまで以上に「適材適所」が可能になり、社員に潜在能力を発揮する場を用意することができる。

多くの先人、先達の経営者から学びながら、みずからの志を基礎に据えて、佐藤さんは他社には真似のできない経営のあり方を実現しようとしている。
森林が生命を生かすことで豊かになっていくように、桶庄は人を生かし、一人ひとりの心を磨き高めることで、新しい時代にその存在感を増していくに違いない。

株式会社 桶庄では一緒に働く仲間を募集しています

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