なにをやっているのか
株式会社sustainacraftは、気候変動に対する森林などの自然を基盤とする解決策(NbS:Nature-based Solutions)に着目し、カーボンアカウンティングソリューションを通してNbSの効果の最大化を目指しています。森林保全や持続的な森林管理・農業等のプロジェクト数や規模を拡大することも重要ですが、それと同等以上にプロジェクトの透明性を担保し、信頼性を高めて健全に資金を循環させていくことも重要です。
弊社では現在、東南アジアや中南米、欧州の環境NGOや金融機関、国際開発機関と連携し、「衛星画像を用いた自然資源のモニタリング」と、「因果推論技術を用いた適切な参照レベルの評価」という2つのソリューションを通じて、自然の保全に向けた健全な資金循環を生み出すことを目指して活動しています。
JICA・米州開発銀行、Orange FabA sia、SAP.iO FoundryなどのスタートアッププログラムやNEDOの助成金事業への採択、MUFG ICJ ESG Acceleratorで大賞受賞し、既に上場大手企業への導入も開始。累計1.2億円の資金調達を完了しております。
環境NGOや、森林プロジェクトに対して出資をしている欧州の金融機関、中南米や東南アジアの製紙会社とのプロジェクトを複数進めています。
(参考)
カーボンオフセット検証事業参入へ サステナクラフト(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC286QP0Y2A620C2000000/
「カーボンクレジット」の透明性を評価する日本発気候テック──独自の森林評価技術で自然資源のCO2吸収量を算出(ダイアモンド・シグナル)
https://signal.diamond.jp/articles/-/1308
なぜやるのか
透明性の高い森林評価技術を確立し、自然保全活動への健全な資金循環を生み出す
自分たちの子供や次世代に対して、今の世代がすべきことは地球環境を守ることと考えています。
気候変動により、全球レベルで海面上昇や災害の増加など問題が顕在化している中、COP26でパリ協定第6条の市場メカニズムに関する条項が定まりました。これにより、先進国、もしくはGHGを大量に排出する民間企業がカーボンクレジットを通して環境コストを負担し、自然資源の保全に資金が循環する土台が整いつつあります。
一方で、カーボンクレジットによる市場メカニズムが適切に機能していくためには、プロジェクトの透明性を担保することも重要となります。
急速なカーボンクレジット需要を満たすために供給量を確保しつつも、本当に資金が必要な自然保全のプロジェクトに対して適切に資金が循環されるメカニズムの構築を目指しています。
どうやっているのか
当社は、工学や経済学の博士号をもつ技術者に加え、国際開発や事業開発の専門家で構成されており、学術機関や海外NGOとの共同研究も進めています。
海外出張は同行が必須ではありませんが、希望すれば機会は多くあります。
普段はオンラインでリモートワークを前提としたやりとりが主ですが、週に1回は東京近辺のリラックスした環境で一緒に作業する機会を設けています。
(ただし、loomなどのサービスを活用した非同期でのコミュニケーションも推奨しており、国内外居住地問わず応募お待ちしております。)
プロフェッショナル(コンサルティング)ファーム出身者、衛星コンステレーション企業での衛星画像解析スペシャリスト、因果推論の研究者、地理情報可視化のスペシャリスト、海外開発銀行出身者など多様なバックグランドを持つメンバーで構成されており、工学・経済学の博士号持ちのメンバーが多いのが現時点での特徴です。
少々固い表現ですが、以下を行動指針として大事にしています。
▼ Green Washに加担しない
- Junk Carbon Creditを創出しないことを心掛けます
- 当たり前に思えるかもしれませんが、意図せずともGreen Washに加担する可能性は常に存在し、自分たちの知識を更新し続ける必要があります
▼ 継続学習
- No Green Washを体現するためにも、自分たちの知識が間違っている可能性を意識します
- 重要な機関の研究結果や文献を最大限キャッチアップしていくことを、日頃の活動で息を吸うように続けていきます
▼ 先行研究への敬意
- 私たちのビジネスはSentinelやLandsatに代表される多額の投資により構築された地球観測衛星や、自然資源の保全に関する過去の膨大な研究成果に支えられています
- 過去研究・投資への敬意を常に忘れず、最大限巨人の肩に乗らせてもらって有用なサービス開発を行います
▼ 外部との緩やかな協調
- 森林減少など自然資源の減少・劣化は複雑な要因で進んでいます
- 国内外の研究機関、事業会社と協調し、私たちだけでは実現できないソリューションの提供を目指します
当社では、ビジネス職・技術職問わず高い専門性と学際性が求められます。
技術職では、コンピュータサイエンス、データ解析、因果推論、リモートセンシングに関する専門性だけでなく、森林や泥炭地管理、パルディカルチャーやアグロフォレストリーなどの継続的な学習が必要となります。ビジネス職についても、IPCCが定める森林や湿地のCO2排出量のガイドライン、国内外カーボンクレジット制度に関する動向の継続的な把握及び関連機関とのネットワーク形成が求められ、高い専門性が必要です。
キャリアアップとともにジェネラリストの方向に向かうのではなく、全てのメンバーが専門家であり、その専門性および学際性が適切に評価及び給与に反映される制度設計を目指しています。
(参考)当社では定期的にNewsletterを発行しています。どのような専門性が求められるのかの参考までにご一読いただけますと幸いです。
https://sustainacraft.substack.com/