協業ソフト、世界で稼ぐ アルダグラムは英語版投入 - 日本経済新聞
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC067680W2A700C2000000/
こんにちは、アルダグラム人事の重田です。
株式会社アルダグラムは、建設業、不動産業、製造業など、世界中のノンデスクワーク業界における現場の生産性アップを実現するプロジェクト管理アプリ「KANNA」の開発・提供をしています。 2020年7月に「KANNA」の提供を開始して以来、わずか約2年4ヶ月で導入企業社数10,000社を突破しました。
また、グローバル展開も進行中で、2022年7月に英語版・同年11月にタイ語版、同年12月にスペイン語版をリリースし、トライアル利用を含めると10カ国以上の国でKANNAをご利用いただいております。
今回は、弊社の事業開発本部長/執行役員の伊東に、なぜこのような展開でグローバル展開が実現できているのかについて、インタビューしました。
※参考:アルダグラム会社紹介資料
株式会社アルダグラムで事業開発の責任者をしておす伊東 伸司(いとう しんじ)と申します。
経歴としては、大学を卒業して新卒で日系の医療機器メーカーに入社をしました。
その会社で営業や海外向けの事業開発を経験した後、退職して1年ほどスペインに留学をしてMBAの勉強をしました。
その後、マッキンゼーという外資系のコンサル企業で数年間コンサルを担当して、2021年8月にアルダグラムに転職をいたしました。
アルダグラムに入社してからは、事業開発として、MonotaRO社のような大手企業様とのアライアンスと/資本業務提携や、昨年度7月に英語版をリリースしてから進めているグローバル展開に取り組んでいます。
私の業務は年によって変化してきたのですが、例えば去年(2022年)の6月ぐらいまではグローバル展開の立ち上げ期だったので、海外の企業へのニーズヒアリング・市場調査・競合分析 等を行ってきました。
その後、2022年7月のKANNA英語版リリースを皮切りに営業を開始しまして、2022年7月~9月で60商談しました。
今年(2023年)に入ってからも、リード獲得から商談、CS、パートナー企業のオンボーディングなど多岐にわたって対応しています。
それぞれの業務についてざっくり説明すると
1,リード獲得
リードを獲得する方法としては、SNSを活用した直接のアプローチや海外で開催されている展示会への出展、建設関連の企業とのパートナーシップを締結し、リードを獲得したりしています。
2,パートナー企業のオンボーディング
タイやドバイの企業様に対して、KANNAが販売できるようなトレーニングを行っていたり、さらに別のパートナー企業様を開拓していています。
3,商談
オンライン商談が基本で、この間はマレーシア、フィリピン、ケニア、インドの企業様と1日で商談していました。
ただ、月に1回、1週間程度海外出張をして大手のお客様に提案したり現地(フィリピンやタイなど)の展示会に出たりもしています。
4,CS(Customer Success)
Customer Successは特に未整備な部分が多いですが、例えば特に顧客層として多いタイについてはオンボーディングやトレーニングを既に数多く進行中だったりしますし、マレーシアとかにもお客様が増えてきていますので、日本と変わらない感覚でオンラインでオンボーディングをしています。
以上のように、幅広い業務を行っています。
はい、私が出ている商談は英語かタイ語かスペイン語です。商談で日本語使う機会はほぼないですね。
ちなみに、タイ語を使う場面っていうのは、タイの代理店さんとかパートナーさんが答えられない質問に答えるために私がいるって感じで、タイ語同士の会話の時は95%内容を理解していないです(笑)
あとは、一個補足として、カジュアル面談や面接で「お客様は、日系の企業様の海外支社ですか?」って質問を多く頂くんですが、今のお客様の98%は現地のローカル企業です。
本当の意味でのグローバルプロダクトになるためには、ローカルの企業様に対して認められる必要があると思っているのでローカル企業様に対して積極的に営業をしています。
2022年は私とCEOの長濱でほとんどやってきましたが、2023年1月に中野さんが入社してきてくれましたので、今は彼と協働でやっています。
ちなみに、中野さんは20年以上アメリカで生まれ育ったため、英語はネイティブでして、既にとても活躍してくれています。
弊社の場合、ローカルの企業のエグゼクティブの方と商談し、先方からしたら”Who are you"の状態から懐に入り込み課題を理解し、信頼され、ご提案をすることが必要なので、どうしても高い英語力と課題解決能力が必要になるんですよね。
なので、今募集しているGlobal Business DevelopmentやGlobal Customer Successの求める英語力については、説得力のある高いビジネスレベルの英語力を持つ方に限定していて、その定義を「ご経験の中で、英語で商談を行い、セールス側で日常的に相手をクロージングしていたことがある」ってしていたりします。
また、2023年2月にはタイ人のナンさんもジョインしてくれましたので、タイのお客様のCSはナンさんが対応してくれています。
【中野】
■入社エントリーはこちら
■経歴(入社エントリーより引用)
新卒で、物流・ロジスティクスに特化した人材紹介会社に就職しました。
BizDev・営業・カスタマーサクセスなど幅広い経験を積むことができました。
その後、Steelcaseという世界的なオフィス家具メーカーに転職しました。
ここでは、代理店営業を3年半経験し、100万ドルを超えるプロジェクトをいくつも成功させました
⇧2022年1月入社で、Global Business Developmentを牽引するNakano
【ナン】
■入社エントリーはこちら
■経歴(入社エントリーより引用)
日本に留学した後、タイに帰国し、日経メーカーの社長の秘書として働きました。
その後、コンサルティング会社KCP(Kusumoto Chavalit & Partners Ltd.) へ入社し、
M&A、JV、市場調査などの様々なプロジェクトを担当していました。
KCPを辞めた後は、メディカルサービスであるWellBeへ入社し、
Customer Relations部のManegerとして3年間コロナと戦っていました。
⇧2022年2月入社で、タイのCustomer Successを牽引するナン
理由は2点あります。
1つ目は、CEOの長濱がアルダグラム創業前の経歴の中でバンコクで仕事をしていたということもあり、我々にとってコネクションが非常にある国だったというのが理由です。
2つ目は、日本もタイもSNSの文化なので、SNSを使った工事管理をしているという点が似ていて、上場企業様においてもまだまだアナログの管理が多いことです。
ニーズ調査をしていく中で、かなりKANNAが刺さっているという感覚があり、お客様に対して価値を出せることが大きい国であるというふうに判断をしました。
実際に、「タイ語版が出来たら買うよ」っていう上場企業のお客様が増えてきたのでタイ語版をリリースしました。
はい。
2022年12月にスペイン語版をリリースしました。
スペイン語については、創業者の1人であるイバンが現在もスペインに住んでいるという点と、中南米はすべてスペイン語圏なので市場の大きさという理由もあります。
注力エリアについては、昨年(2022年)に市場調査とインタビューをした結果、様々なファクターか東南アジアと中東に定めています。
特に、先ほどお伝えしたタイのような、需要が大きそう且つ自分たちもしっかりコミットできる国には、拠点をつくって重点的に展開していく予定です。実際、今はタイに法人をつくり、現地でオフィスを構えようとカントリーマネージャーの方も採用しているような状況です、
あとは、東南アジアや中東に展開するうえで重要なのは、パートナー様の存在ですね。
パートナー様と一緒に市場を取っていくこと、コミットいただけるパートナー様を各国でどれだけ見つけ、サポートしていけるかという所が必要かなと思います。
ステキなパートナーさんと組むと、かなり影響力があるなっていうのは去年やっていく中で見えてきたところではあるので、しっかり続けていかないとなって思ってます。
パートナーさんを支えつつ、タイ法人のように自分たちでも販売できるような体制を築いていき、マーケティングにも力を入れていくっていう感じで、日本でやっていることをグローバルであっても徹底してやっていくという所が必要なのかなと思っています。
大きく分けて3つあります。
1つ目は、業界における課題感が日本のお客様とほぼ同じであり価値を提供できると強く感じたことです。
昨年1年かけていろんな国の企業と商談してヒアリングを重ねてきましたが、「電話やメールやチャットツールで工事に関する情報をやり取りしているため、資料や写真などのプロジェクト情報が一元化されていない」みたいな課題感は変わらないことです。
2つ目は、建設・不動産・製造などのノンデスクワーカーは、日本だけじゃなく世界中に存在することです。日本とグローバル展開を別に考えるのではなく、世界を1つの市場と捉えているところが非常に大きいかなと思っています。
3つ目は、今世界に出ていく先行者メリットがあるからです。プロジェクト管理アプリは、日々のコミュニケーションや写真・資料のデータがどんどん溜まっていくので、スイッチングコストがとても高いです。なので、今海外に出ていかないと2年後にはもう市場が取られてしまうという感覚が肌感として大きかったからです。
⇩日経新聞にも取り上げて頂きました。/2022年7月13日(水) 紙面
※日経電子版 2022年7月12日(火)先行配信
スムーズかといわれると…めちゃくちゃ苦労してますよ(笑)
まあただ、英語版をリリースしてわずか半年でここまでの商談・受注数・売上にできているのは、スタートダッシュには成功したと言えるかもしれませんね。
そんな簡単にやってないという前提はありますが、スタートダッシュが成功した理由は3点ですね。
1つ目は、経営者のコミットメントだなと思っています。
一般的に、『グローバル展開しよう』と意気込んでも、その仕事を経営者が誰かに丸投げするっていうケースにおいてはやっぱり大変そうですし、最終的に優先度が下がったりしてうまくいかないって話をよく耳にします。
日本でソフトウェアを売ること自体大変なのに、グローバル展開をするってことは、より知名度がない中で現地の会社に対してのソリューション提案する所から始まるんです。
当然、国によって文化風習や価値観が違ったり、時差の問題なんかもある中で、心が折れそうになることだってあります。
そういった面への理解は大事かなって思いますし、CEOの長濱さんはご自身でも月に1回1週間海外に自ら赴いて営業しています。
なので、会社のトップの「絶対にグローバルカンパニーになるんだ!」っていう強い意思を持ってコミットメントをしているかは、非常に大事だと思います。
2つ目に関しましては、グローバルの経験があるメンバーが複数名いたというところですね。
私もスペイン留学の経験がありましたし、創業者にIvanさん(スペイン人)がいますし、CEOの長濱さんもカナダ留学、東南アジアで仕事をされていたり、スペインでMBAを取得したりと、まずチームメンバーが居たというところが大きいと思います。
あとは、精神論ですが、メンバーがいるだけじゃなくて、さらに「泥臭いことでもなんでもやる意思」も大事だなと思っています(笑)
日本のスタートアップのソフトウェアは本当に海外で無名なので、最初は問い合わせを待ってるだけじゃダメだと思ています。
最初からそんなにリードなんて来るわけないと思って、こちらからコールドメール・コールドコールでアプローチしていって、代理店様とか、エンドユーザーっていうのを獲得していっています。
そういう泥臭いことも厭わずやれるかも、結構大事だと思ってます。
3つ目は、『KANNA』の強みである汎用性の高さやシンプルさですね。
前提としては、昨年7月の日経新聞の記事(上記参照)にも書いてありましたが、『KANNA』のようなプロジェクト管理アプリは、ZoomやSlackと同じ「コラボレーションツール」にカテゴライズされて、法律や商習慣の影響を受けにくいので海外に進出しやすいんですよね。
その前提があったうえで、建設業・製造業・不動産業・インフラなどのさまざまなノンデスクワーカーの方が使える汎用性と使いやすいシンプルさが、海外のお客様にも高い評価を得れています。
1つの例として、海外で初めて受注したオーストラリアの会社の話があって。
もちろん英語で商談したんですけど、お恥ずかしながら(個人差あるかもしれませんが)オーストラリアの英語って癖が強くて半分ほど何言ってるか分からなかったです(笑)
それでも、受注できたんです!
・・・ということは、やっぱりZoom上で見るプロダクトが刺さったのかなっていう風に思っていまして。
やっぱりプロダクトの良さが如実に表れたのかなという風に思ってます。
【創業者の1人、Ivan(イヴァン)】
University of Edinburghにて人工知能 修士号、University ofNavarraにて脳科学 博士号
IE Business SchoolにてExecutiveMBAを取得。
世界のデータサイエンス業界でリードするDativaのリードデータサイエンティストとして従事。
Universityof Navarraにて人工知能分野の非常勤講師も務める。
2019年5月に株式会社アルダグラムを創業。
※⇩写真は、Ivanの帰国時に社員で集まってBBQをしたときのもの。
私も新卒で入社した日系の医療機器メーカーは、グローバル展開をしていたのですが、私が入社時点ですでに「海外売上比率80%、世界中に支店があり、グローバルの仲間がいる」という状況だったので、正直私が出来ることって限られていたんですね、
でも今って、去年(2022年)の7月に英語版の『KANNA』をリリースしたばかりの世界中で『KANNA』の事を知っているお客様はゼロ・海外支店の従業員はゼロ・パートナーもゼロっていう状況から、仮設でも良いから戦略をつくり泥臭く市場を切り開いていてお客様やパートナーを1社1社増やしている状況です。
しかも、日本のソフトウェアが海外で成功している事例っていうのもまだまだ多くない中で、出来上がっていない状況から世界中で使われるソフトウェアをイチから展開していった経験は、市場価値としてとても高いものになると思ってます。
そんな経験をした方が今目の前に現れたら、たぶんどの企業も即採用すると思うんですよね。
当然簡単ではないですが、非常に貴重な人材になれるという所はチャレンジングでもあり、それを乗り越えた先に見えてくる世界というのもあるっていうのが魅力だと思いますね。
せっかくの場なので、アルダグラムのグローバルチームで働く面白さについてもう少しPRさせてください。
面白さは、大きく2つあると思っています。
1つは、先ほども少し話しましたが、『KANNA』の汎用性が持つ将来性・事業成長性が計り知れない点が非常に大きいです。
『KANNA』は、世界中のノンデスクワーカーの皆さんの生産性を向上させるプロジェクト管理アプリなので、本当に顧客の幅が広いんですよね。
日本でも、建設業だけじゃなく製造業・不動産業・インフラ・遊園地などで使われていて、グローバルにおいても、タイの警備会社や金型の商社に対してご提案をしていたりします。
なので、決まった業界・お客様のある程度固定された課題を解決しに行くのではなく、色んな業種業態のお客様のさまざまな課題に対して『KANNA』を提案して、「この国のこの市場に対して、こういう売り方がいい」という所を仮説検証を繰り返して、市場を作り出していく、ある意味BizDevみたいな感じで仕事をしていけるのは、めっちゃ面白い点ですね。
パートナー企業とのリレーションも構築して、「この〇〇業はこのパートナー様、この市場に対してはどのパートナー様と組むのがいいのか」みたいな想像をかきたてながら提案をしていくのも面白いです。
でも、これができるのは、『KANNA』が汎用性高いプロダクトだからこそだと思っています。
2つ目は、これも先ほどお話したかもしれませんが、「世界中で使われるソフトウェアを日本発のスタートアップでイチから展開していくというキャリア」が形成できる点ですね。
グローバル展開に関して、日本のソフトウェアにおいて海外で戦える可能性がある会社/戦える会社はありますけど、まだまだ多くないかなと思っています。
なので、今入社してもらえれば、一緒にグローバルチームをつくって、世界に『KANNA』を広めるための土台づくりからできるというのは、面白いのかなと思っています。
■job description
・Global Business Development(日本ベース)
・Global Customer Success(日本ベース)
・Senior Account Executive, Thailand
・Sales Manager, Thailand
※タイの2職種については、タイ語ネイティブ・英語ビジネスレベルが必須です。(日本語力不要)
⇨上記、グローバル採用を牽引するグローバル人事も絶賛募集中です‼
■Entrance book
※English ver