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エンジニアの新たなキャリア:ITサービス大手 アクセンチュアから、マジックハットへ

 今回お話をお伺いするのは、エンジニアの中峯信一(なかみね しんいち)さんです。2001年から国内のソフトハウスで業務アプリの開発・運用に従事。2008年にアクセンチュアへ入社、ITコンサルタントして従事。2019年5月よりマジックハットへ参画し、外資系ITコンサルタントの経験を生かして、製品評価、プロジェクトマネージャ、導入コンサルティングと横断的に活躍されています。

 中峯さんが、エンジニア、ITコンサルタントとして、どのようにキャリアを歩まれてきたのかをお聞きしました。

実戦で学ぶSTEM

✴︎なぜ、エンジニアを目指されたのですか?

 実は、最初は全く興味なかったんです。笑。

 明治大学の商学部でマーケティングのゼミに所属していたのですが、勉強でコンピュータを使用することはなく、特に関心もありませんでした。就職活動を迎えた頃(いわゆる「ITバブル」とか「2000年問題」とか言われていた時代です。)、企業のIT化が急激に進み、システム開発系の募集が一気に増えてきて、これが時代の趨勢なのかな?程度の思いで応募し、運良く採用された会社でシステムエンジニアとしてのキャリアが始まりました。

 コンピュータの仕組みもプログラムも全く知らない状態(笑)から、エンジニアとしての基礎を学んでいくこととなったのですが、ここで文系人間だった自分が、プログラミング的な思考に目覚め、面白さを知ることにもなります。自分が学生だった頃は、現在のSTEM教育のようなものもなく、社会人として働く中で、工学的、数学的、そしてプログラミング的な問題解決を実践的に身につけていきました。振り返ってみると、エンジニアとしてはこの期間の経験がとても貴重だったと思います。そこで8年間、経験とスキルを積んでいきました。

アクセンチュアで学んだコミットメント

✴︎その後、アクセンチュアでのITコンサルタントになられましたね?

 はい。エンジニアとしてのスキルをある程度身につけると、エンジニアとしての能力を活かしつつ、より事業に近い部分の仕事をしたいと思うようになりました。そこで、自分を成長させたいという思いで、アクセンチュアのITコンサルタントに応募しました。世界的なITアウトソーシング化の流れにアクセンチュアは世界に先駆けて取り組んでおり、自分も大手情報技術系企業や電器メーカー等の情報システム部門や基幹システム維持管理をオフショアのデリバリセンターへアウトソーシングするプロジェクトに参加することになります。

 ここでは、単にシステムのエンジニアリング業務だけなく、報告や評価等のクライアントフェーシングやプロジェクトのプラン作成、継続的に仕事を獲得するための提案活動、コスト管理、オフショアメンバーの教育など多岐にわたる業務がありました。そのおかげで、エンジニアリングだけでなく、プロジェクト・ベースの仕事のスキル、進め方を実践的に学ぶことにもなりました。

 また、グローバルのコンサルティングファームということもあり、多くのバックグラウンドをもつ優秀な方々に囲まれていたのですが、単純に能力がすごいというだけでなく、苦しい状況にあっても諦めずに最後までやり抜く気持ちの強さ、コミットメントへの姿勢にとても影響を受けました。また、気持ちの強さだけでなくロジカルに納得感のあるコミュケーションを取る「頭や心の体力」のようなものも鍛えられたと思います。

上海 グローバル環境での勤務

✴︎日本だけでなく、海外でも勤務されていましたね。

 オフショアのデリバリセンターへのアウトソーシングは多数あり、さまざまな国のメンバーとも仕事をすることとなりました。私自身も2009~2010年の約半年間上海に赴任し、刺激の多い環境で働くこととなりました。ちょうどその頃は中国がGDPで日本を超えた頃で街にも非常に勢いがあったことを覚えています。

 帰国してからも基本的にオフショアのデリバリセンターとの協業の仕事が多かったので毎日テレカンや、チャット等で頻繁にコミュニケーションを取リながら仕事を進めることが多かったです。

 先ほどのコミットメントの話につながるのですが、グローバルな環境で働く中で、文化や考え方の違いがあっても、その中でお互いに信頼感をもって働くためには、些細なことでもきちんと約束をして、それを確実に成し遂げていくことが大切であると感じることがたくさんありました。業務上、日々多くの判断があり、決まった1つの正解があるものばかりではないため、自分の考えと異なっていてもお互いの判断や理解を信じて任せる場面もあります。その信頼感の礎になるのは日々の小さなコミットメントの積み重ねであると思います。

 結局、アクセンチュアには11年間お世話になりました。


✴︎エンジニアとして成長した先に、なぜマジックハットがあったのですか?

 エンジニアやITコンサルタントとしてのスキル、グローバル経験などを約20年間 積み重ねてきたのですが、ふと自分を技術者視点で見たときのコアはなんなんだろうと自問したことがきっかけでした。

 システムの計画段階から開発・導入、導入後の運用管理まで様々な工程に携わり、技術的にも幅広く(あまりモダンなものには触れてこなかったのですが、良くも悪くも薄く広く)触れてきましたが、テクノロジーが加速度的に進化していく中で、エンジニアとしても、ITコンサルタントとしても、常に進化している技術分野をコアに据えたい思うようになりました。顧客ニーズに応えていたスタイルから、最先端のテクノロジーを先駆けて学び、提供していくことが、これからの時代に必要なのではと感じたのです。

 以前の事業分野のITは、オンプレミスのサーバや、社内LANにあるコンピュータ、基幹システムなど会社がデザイン、提供した環境に社員が適応して業務をするというもので、自分のエンジニアとしてのキャリアスタートもそんな時代でした。

 ところが今はコンシューマから始まったタブレット、スマートフォンなどが、社会や企業活動において重要になり、クラウド、5G、SNSなど新たな技術、インフラも整う中で、個人の生産性を与えられた枠にとらわれずに発揮する時代に変わってきていました。

 そんな時に、マジックハットに学生時代の先輩がおり、彼らの話を聞く機会がありました。Apple出身のメンバーが創業したこともあり、Mac、iPhone、iPadなどコンシューマ製品の視点から、最先端のテクノロジーを提供して、企業における個人の生産性やクリエイティブを支援しているなどの話を聞くにつれ、新時代の働き方を支える最先端の技術を提供していくことをコアにできたらと思い、参画を決意しました。



✴︎エンジニアとして、マジックハットにどんな魅力を感じますか?

 現在は、Apple製品のエンタープライズ活用のソリューションなどを手がけているのですが、GAFA企業は、その世界的なパワーを活かして、続々と最先端の技術を投入してきます。その新しい技術をキャッチアップして、お客様に提案していけることに大変魅力を感じています。また、新しい分野でもあるので、同じスキルのある人材は限られ、この分野の第一人者として道を切り開いていけるのもやりがいがありますね!

✴︎今後どのようなことを実現していきたいですか?

 エンジニアになったのは偶然ではありましたが、IT技術の持つ面白さや便利さ、社会を変える力を実感しながら働いてきた気がします。まだまだ知らないことや知りたいこと、身につけたい技術がたくさんあります。

 新しい時代の働き方、学び方を支援できる様、日々、新しいテクノロジーを学び、最先端のソリューションを発信していきたいと思います。

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