●はじめに
はじめまして、斎藤です。「スマイルコール」という通訳サービスの代表をしてます。弊社では訪問営業が基本でした(厳密に言うとインサイドセールや、ベル〇ェイスを導入してた)が使いこなせていませんでした。
そんな最中に、新型コロナウイルスは直撃。
こちらはインバウンド事業の推移です(※5月は15日まで。縦軸は非公開です)
インバウンド事業が中心の弊社は2020年2月には▲51%、3月には▲73%の事業減少になりました(※2020年1月比較)。このままでは会社が続かない、また営業したくても在宅ワークでできない。そんな中での奮闘記を書きました。
結論からお伝えすると、2020年4月には139%目標達成。インバウンド事業は破綻しましたが、過去最高益を達成しました。V字回復に至った要因は何点かありますが、その一つに営業を在宅セールスに完全移行した事があります。緊急事態宣言で訪問ができないから、仕方なくzoom商談なんて勿体ないです。在宅セールスは捉え方1つで圧倒的にチャンスになります。私たちの取り組みが、少しでもコロナ禍で困るセールス職の参考になれば幸いです。
先にお断りしておきますと、弊社はまだまだ小さなベンチャー企業です。規模感や価値観が異なる会社には、参考にならないと思いますのでご理解の程を宜しくお願い致します。
営業チームの在宅セールス移行。これは一言でいうと《個人戦》→《チーム戦》になる事です。弊社で実施したことを、順を追って3つご説明させて頂きます。
●インサイドセールスをつくる
"そんなのとっくにやってるよ!”と言わないで、まずはご説明をさせてください。
コロナウイルスのなにが良いかというと、営業は全案件をオンライン商談に切り替わります。外出規制なので当たり前ですよね。これがどういうことかと言うと、移動時間を一切考慮せず、インサイドセールスはアポイントを入れることが可能になった。前のアポが〇〇駅だから、ここは△時間空けた方が良いとか、担当者に一回確認しようとか無駄が一切なくなる。
基本的には30分刻みで、Googleカレンダーの空き時間に埋め込んでオッケー!というルール設計を管理者がしたら、外出制限ある今、営業側のすべての言い訳が無用となります。平時はココまで思い切ってできない。
ちなみにインサイドセールスとフィールドセールスを分けることも重要です。フィールドセールスが自分でアポイントを取ろうとする、当然ながら連続商談は辛いので商談間隔を空けて取得します。インサイドセールスは商談獲得が第一目標なので、一切の感情関係なく商談を入れる。この心理的ハードルがなくなることは組織の中で大きいです。
オンラインセールスは移動時間が省かれるので商談件数が増えるよ!それは真意です。でもそこには仕組みと納得感をあわせて提供するという、たかーい壁があります、でも今は絶好のチャンス。
●電子印鑑の導入
脱「対面・紙・ハンコ」へ首相指示。コロナ契機にデジタル化が加速しています。もちろん弊社でも電子印鑑は導入しました。
出勤不要や紙文化廃止の効率化が言われていますが、
実のところ、本当にメリット享受できるのは営業現場でした。
営業マンあるある。〇日に申込書回収予定ですと報告するも当日に流れる、理由を尋ねると社内稟議がとか、先方社内メンバーで反対がとか、ようは時間おいて冷静に考えたらやっぱり止めたとなる。
「鉄は熱いうちに打て」と言う格言があります。営業現場もまさにコレで、商談中に顧客が前向きな時に条件固めること確実。これは営業カジッたことある方なら、誰もが感覚としてもっていると思いますし、失敗も多々経験してると思います。
捺印がオンラインに変わると、この間(ま)は不要です。ただ一言、弊社ではコロナウイルスで電子サインにしてますので、宜しければこの場でお願いできませんか?そう言ってその場でメールを送り、その場でサインを頂く。
ダメなときでも、NGの理由がはっきりする。ズルズルと期待するよりも何百倍も効率的にセールス活動ができます。
鉄は熱いうちに打て。
電子印鑑はコレを実現してくれるツールです。そして何より営業スクリプトの中に、この仕組みを取り入れる事で強い営業組織が出来上がります。
●社長はnoteを書くべき
コロナウイルスで時間ができたのでnoteを書き始めました。これが良かった事の3つ目です。重要なのはテキスト(文字)にすることです。noteじゃなくて、ブログでもワードでもなんでも良い。
背景として「そもそも自分の言葉を、相手に伝えることは非常にむずかしい」という課題があります。しかも営業の場面であれば、相手は警戒してるかもしれない、聞く姿勢じゃないかもしれない、その中で伝えるというのは本当に芸術のレベルだと思います。
もう一つは言霊があるという点です。話すのが上手、下手ではなく、コイツは本音で会話してると思うと聞く側は引き寄せられるものです。これは会社組織でも同じで、どんなに研修を繰り返してセールストークを覚えるよりも、サービス開発者のエピソードや秘話の方が刺さる。
オンライン商談の良いところは、商談前&商談後にフォローができるようになる。note記事のリンクを送るだけで、会社が最も伝えたいメッセージを確実に伝えることができる。長々と会話する必要もないし、スマホからでも送れる。
もちろん記事コンテンツを創ることで、読むだけでも社内教育にもなるし、顧客紹介のチャンスも広がる。個人的には何回も同じ話をしてきたが、リンクを送るだけで良くなって時間効率も格段に上がった。テキストにするまでは大変だが、一度作成してしまえば対価は確実にある。
余談だが、媒体資料を営業前後で送ってる人もいるが殆ど閲覧されないと思った方がよい。要点ばかりの資料は流し読みされるし、どこか頭に入らない。やっぱり最後は感情が入ってたほうが良い。
なので社長はnoteを書くべき。自分の頭の中をテキストにするのは本当に辛い、上手く表現できないことも多々ある。でも其処から変えないとオンライン時代は生き残れないと私は思う。
●さいごに
私たちの会社はインバウンド事業は大打撃を受けました。でも結果的にはコロナウイルスのお陰で営業手法を変える事ができた。というより強制的に変えるしか選択肢がなかった。
お伝えした方法はどれも当たり前だろ!と言う方もいると思います、ビジネスツールも数多あります。でも、何より難しいのはメンバーに徹底させること。その最も難しい「意識改革」と「社内標準化」をやるには今が最適です。
とは言え私たちの会社も安心してる余裕は一切ありません。本業であるインバウンド産業が1日も早く回復する日を心待ちにして、その日まで延命するのではなく、より強い組織に成長する礎を築く期間にしていきたいと思っています。
想いのままを書いたら、長文になりました。