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【CEO×CFO対談】アルムを成功へと導くツートップが描くビジョン

坂野哲平(さかのてっぺい):写真右
株式会社アルム 代表取締役社長。2001年早稲田大学理工学部卒業と同時に有限会社スキルアップジャパンを設立。動画配信プラットフォーム事業を発展させ、2013年に売却。医療ICT事業へ本格参入し、2015年に株式会社アルムに商号変更して以来、医療ソフトウェアの開発・販売を手がけ、世界30カ国にて事業を展開する。2018年には2年連続でForbes JAPAN「日本の起業家BEST10」第5位を受賞。「Japan Venture Awards 2021」において、中小企業庁長官賞を受賞した。
山本高太郎(やまもとこうたろう):写真左
株式会社アルム 取締役CFO。1999年明治学院大学卒業。主に、ITや金融サービスを中心とした上場企業で事業企画業務、M&A/PMIやファイナンスを中心とした経営企画業務に従事。2014年にCFOとして株式会社ベクトルの東証一部への市場変更を担当し、2016年には親会社派遣の取締役として㈱PR TIMESのマザーズ上場に関与する。直近では、トレイダーズホールディングス㈱のCOOに従事し、2021年6月に当社取締役に就任。

山本CFO入社の理由

ーなぜアルムへの入社を決められたのですか?

山本:元々はアルムの株主企業出身です。当時在籍していた会社で120~130社くらいに投資をしたのですが、その中の1社がアルムだったのですが、アルムが1番イケてる会社だと思っていました。ベンチャー企業でビジネスマーケットを日本だけでなくグローバルに見ている企業は少なく、且つ医療という規制の厳しい中で頑張っていたからです。あとは、坂野さんはシリアルアントレプレナーで、ビジネスをエグジットしている経験があったので、アルムでも成功する可能性が高いと思い役員就任しました。

CFOが考えるアルムの強み

ー投資家として見ていた時と、社員となった今見えているアルムの強みは何だと思いますか?

山本:外から見ていた時は、すごくいいビジネスをしているなと感じていました。
中に入ってみると、外から見ていた時には見えなかったことですが、アルムの多国籍エンジニアチームが良いなと思っています。個々のスキルが高いこともですが、多国籍なチームだからこそ多面的なアイディアが生まれているのが良いですね。さっきもグローバル感について言いましたが、雇用もグローバル化していかなきゃいけないと思うのです。ダイバーシファイとかってビジネスの成功とか関係なく、今の世の中に非常に求められていることでもありますし。坂野さんが目立ちたがり屋なので現場が見えづらかったのですが、坂野さんに代表されるような強み以外のパーツがたくさん見えてきました。

CFOとしての取り組み

ーこの先アルムをどのように導いていかれますか?

山本:会社の次のステップとしては上場というのがありますが、実は別に上場が絶対条件ではないと思っています。上場しなくても価値がある会社はいっぱいあるじゃないですか。私は、価値を「創り出す」だけではあまり意味がないと思っていて、創り出した価値を「周りに理解してもらう」ことで初めて意味があると思っています。なので、当社の創り出す価値の周知を積極的にしていきたいと思います。その1つの手段として、IPOがあったり、もしかしたら違うことがいっぱいあるかもしれないですね。

ー価値を高めてそれを社会から認めてもらうための施策として、今具体的に考えているはありますか?

山本:とりあえずは、上場のための準備ですかね。多分、あれもこれもと思い始めるとキリがないので、現状をちゃんと理解した上で身の丈に合っていることを適切なタイミングでやっていきたいです。アルムはこれまで常にベンチャー企業として走ってきていて、上場を目指す会社としての整備が十分にできていないので、まずは、今後も走り続けながら会社としての整備をします。その後に、次は何をやるのか考えることが、坂野さんと私の仕事ではないですかね。

坂野:ファイナンスって、成長している会社にとって役割は非常に大きいと思っています。小売店とか百貨店の例で見ていると、ファイナンスの力でどうにかなっているというのはよくありますし、商品そのものにもなります。会社の成長そのものを支えるという意味で、武器にも盾にもなるのがファイナンスだと思います。今までCFOが会社にいなかったので、山本さんに参加してもらってほぼ丸投げ状態なのですが、上手く好きにやってもらえればいいかなと思います。できれば私の想像を超えた範囲のことをやってほしいと思います。

ー山本さんにとってアルムが100社のうちの1社だったと同じように、坂野さんにとって山本さんはなぜ複数居る候補の中から選ばれたのでしょうか?

坂野:一番は、攻めに見えたことですかね。CFOってどうしても守りに入る人が多いのですが、彼の元々のキャリアは管理畑ではなく営業ですし。

山本:もちろん、営業マンです。もっというとCFOは営業職だと思っています(笑)。攻めの姿勢はベンチャーとして大事なことです。守りに入るのはもうちょっと会社の規模が大きくなってからでいいと思います。私は、管理部門は企業価値に対するレバレッジだと考えているのですが、それは管理部門がしっかりしていると、会社は安心して攻めることができるからです。

今後のビジネス展開

ー今後はどのようなビジネス展開をしていくのでしょうか?

坂野:とりあえず直近で言うと、上場を目指していこうと思います。上場がゴールでその後株価が落ち続けるというパターンがよくありますが、それは恥ずかしいのでそれだけは何とか避けたいなと思います。今、株式市場の株価が上がっているから、落ちたときでもみんなが投資したがるようなビジネスを完成させたいですね。
中長期で言うと、医療プラットフォームって世界中で一番成立していないのです。それを第1号で成し遂げないと恥ずかしいなと思います。それが日本から出るとかっこいいよね。海外でこの領域にいる会社の誰もが知っていて尊敬されるようなビジネスモデルにしないといけないと思います。1回プラットフォームを確立したら勝ちだと思っているので、そこまであと何年かけて辿り着くかというところですね。

アルムが求める人材

ーこの先アルムが成長し続けていくにあたり、どのような人材が欲しいですか?

坂野:平常運行している時とパンデミックみたいな状態が起きている時って求める人材が違ってくるのでしょうけど、両方に対応できる人がいいですよね。パンデミックが起きて、ちょうど1年半、もうちょっとで2年経つけど、また何か未曾有の出来事が起こったときにも組織として流動的に対応できればいいかなと思います。その経験を次の成長に持っていけるかもしれない。そういうときの方が、ベンチャーとしては伸ばせるチャンスな気がします。

入社を検討している人へのメッセージ

坂野:市場が変化した時に守りに入るのは悪いことではなく、それを文化としている組織もあると思いますが、当社はその変化を捉えようと間違いなく動くと思うので、チャレンジが好きな人には楽しいと思います。
事業も医療機器や医療機器プログラムの開発からPHRアプリの開発、ファンクラブ運営も色々やっていて、多角的にやっているからこそできることも結構多いなと思っています。PCR検査パッケージの販売もPHRをやっていなかったらこんなにうまく回らなかったと思いますし。特に業務システムとしてTeamがなかったら、そもそも出来ていなかったでしょうね。既存製品と上手く組み合わせられる時もあれば、組み合わせられない時も当然出てくるだろうけど、その時はまた一から開発する。
ポートフォリオに載せるには面白いと思います。

山本:いいですね!私は、一緒にチャレンジして成し遂げることができるような人に来てもらえればいいなって思います。あとは、どちらかというと人生カウントダウンじゃなくて、カウントアップしている人には向いている会社なのだろうと思いますよ。

坂野:私たちはカウントダウン中だけど(笑)

山本:年齢的にね(笑)。

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