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【特集SHARPのリーダーたちに聞く】~デザイン部門編~

スタートアップ気質のあるシャープ。フレキシブルな風土の中、やりたいことに幅広く挑める!

道具を美しくデザインすることを超えて、人の表情まで責任をもってデザインしていく。そんな“笑顔が広がる体験”をデザインするため、社内のデザイナーは何を想い、どんな仕事をしているのか。シャープだから味わえる、やりがいや面白さなどを、総合デザインセンターで部長を務める桑原さんに聞きました。

色・柄・形だけじゃない、デザイナーの役割

本来、デザイナーには得意なことが二つあると思っています。それは、「本質的な課題を見つける」こと、「あいまいなことを言語化・可視化する」ことです。これらは、そのままシャープの経営信条「誠意と創意」そのものだと捉えています。つまり、誠意をもったまなざしで社会と人々の暮らしを見つめて本質的な課題を見つけ、創意をもってあいまいなことを言語化・可視化する。といった行為です。シャープで活躍しているデザイナーたちは、この二つのチカラをもって、様々なクリエイティブワークに取り組んでいます。

デザイナーの仕事は、色・柄・形といったアウトプットだと思われがちですが、決してそれだけじゃありません。誠意をもったまなざしで、潜在的なニーズも含めてどんなものが必要とされうるのか?を探るところから、デザイナーの仕事は始まっています。

私はチームメンバーに ‘つなぐデザイン’を合言葉に、デザインをお願いしています。まずデザイナーが持つ“状況を整理し可視化するチカラ”で、「インナーをつないでいく」。つまり、仮説をもって視覚化し、他部門含めプロジェクト関係者の目標共有化を図ることを目指します。それにより、何かの障壁が出てきた際も、メンバー全員が目標を失わず推進することが出来ると信じています。さらにそれは、クリエイティブを含む商品が必ず“いい方向”に進む効果があるとも感じています。そして最後は「アウターにつないでいく」ため、創り出した商品の世界観を世の中にしっかりと伝える。その全てが私たちのデザインワークであり、デザイナーの役割だと考えます。


“シャープらしさ”を可視化するコミュニケーションデザイン

シャープにおけるデザインの領域は、主に「コミュニケーションデザイン」「プロダクトデザイン」「UX/UIデザイン」の3つに分類されます。ここでは、コミュニケーションデザインにおいてどのような取り組みをしているのか、簡単にご説明します。

グラフィックデザインがベースの職能ではありますが、その仕事は単なるプロモーションツールやロゴなどのデザインに留まりません。役割をひと言でいえば、一貫性をもったストラテジーと表現でブランディングに寄与すること。

シャープの魅力のひとつは、オフィス系からロボットや白物家電と、事業範囲が非常に広いことです。一方、数ある事業において、共通認識を持つことが難しいとも言えます。「共通認識」を言い換えるなら、「シャープらしさ」。コミュニケーションデザイナーには、商品開発やプロモーションなど“何か”をする上で軸となる「シャープらしさ」について一貫性をもって可視化し、ブランディングしていくという明確な役割があるのです。

たとえば、Webサイトやカタログ、ショー展示など、あらゆるメディアの表現面において、横軸を通しコントロールする。そのうえで“シャープらしさ”を可視化し、インナーの意識とともに、アウターへつないでいき、ブランディングしていく重要なポジションです。



モノづくりに垣根なし。風通しのいい組織でイメージを具現化していくデザイナーたち

モノづくりにおいてプロダクトデザインは大きな役割を担っていますが、私たちがデザインの際に気を付けている点があります。それは「単品のデザインをしない」ことです。私も苦い経験があるのですが、プロダクトデザイナーはとかく“近視眼的”になってしまいがち。冷蔵庫のデザインを任されたら、その冷蔵庫だけしか見えなくなるんですね。でも実際に使うお客さまからしてみれば、その冷蔵庫は、キッチン空間に存在し、そばにはキッチンカウンターやレンジ、炊飯器がある。それら周囲の環境、インテリアや近くにあるモノたちとの調和がないと、選択肢から外れてしまいます。洗濯機にしてもそう。サニタリーといった空間において、そばには洗面台やドライヤーがありますよね。自分が手掛ける商品の周りは、どんな環境なのか。引きの視点で観察し、人の暮らしや空間への調和を意識しながら商品群でデザインすることが大切なんです。

とはいえ、すべての商品が同じ事業体とは限りません。それぞれ、専任の企画や技術の方々が商品を開発しているので、通常ならばお互い交わることはありません。そこをつなぐのが、他ならぬデザイナーの役割なんです。プロダクトデザイナーに限らず、社内では事業と事業を横軸でつなぐ役割として、体験をデザインするUXデザイナーへの期待も高まっています。特に、IoT(シャープではAIoT)が普及し、家電群の連携が当たり前になる中でその動きも加速しているところ。私たちとともに、いろんな事業体とフレキシブルにつながりながら「こんな商品が欲しかった!」と喜ばれるコトづくり、モノづくりをしていきましょう。


シャープのスケールメリットで、キャリアの可能性が大きく広がる

シャープのデザイナーになることの一番の魅力は、幅広い事業領域で多彩な商品やサービスのデザインに携われることでしょう。複合機などのBtoB商品から、家電やスマートホンなどのBtoC商品、ロボット開発、新規事業のサービスまで、ひとつの会社に居ながら、様々なジャンルの商品に関わるチャンスがあるのですから。

私自身、1995年にプロダクトデザイナーとして入社して以来、様々なモノづくりを経験してきました。まずはノートPCや複合機などオフィス系の商品を担当し、その後ヘルシオや空気清浄機、美容商品やエアコンなど家電のプロダクトデザインに従事、現在はコミュニケーションデザインを担当しています。それぞれに面白さがあり、やりがいとワクワクする経験のなかで、幅広く学びを得ることができました。

 デザイナーとしてどんなキャリアを描いていくのかは、自分次第です。シャープには、部署の異動も含めて「やってみたいこと」を申告できる仕組みがあります。もちろん人事にはタイミングがありますが、基本的に本人の意思が尊重される風土。例えば、プロダクトデザイナーからUXデザイナーへのキャリアチェンジなども叶います。

 現在私は、本社の総合デザインセンターで人事含めた組織の戦略にも携わっているのですが、何より重視しているのが本人の意欲。チャレンジしたいという声には必ず応えていきますので、ぜひ幅広くいろんな経験をしてほしいですね。それができるのは、やはり企業のスケールメリットがあるから。恵まれた環境の中、自分の可能性を大いに広げていただきたいと思います。


のびしろある会社で、思う存分チカラを試そう!

「新たな価値」を生み出しにくい今の時代だからこそ、デザイナーのチカラが大切です。特にシャープは、ブランド力向上に一層力を入れていく中で、デザイナーの役割が大きくなっていると感じます。もしも「大企業の中でできることは限られるのでは」とお思いなら、それは大きな誤解。シャープは規模こそ大きいですが、本人のやる気次第で何だってできる、スタートアップ気質のある企業です。まだまだ、のびしろのある会社ですから、新しいことに挑める面白さが詰まっています。ぜひ私たちと一緒に、デザイナーとして存分にチカラを発揮しませんか。


最後に選考について

デザイナーの選考過程では、ポートフォリオが大きなウェイトを占めます。重視するポイントは「自身の意図を伝えようとする姿勢」。どう世の中を観察し、どんな仮説をもって、最終的にどんなものを創り出してきたのか。その想いごと伝わるように、丁寧に作り込んでいただきたいと思います。いわば、ポートフォリオはラブレター。私たちは、あなたの想いを精一杯受け止めたいと思います。


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