「限界値は決めないで、とことん追求するのが私たちらしい。」マンガ編集者によるココロ動かすイベントの作り方

マンガの編集担当の主な仕事は、マンガ家（以降『作家さん』）とコンテンツを生み出し、作っていくことです。しかし、GANMA！では、作家さんが安心して創作活動に集中できるための支援から、インターネットの力で多くのユーザーの手元に作品やエンターテイメントの体験を届けるところまで一気通貫で行っており、そのため、マンガ編集者の仕事は非常に多岐に渡ります。

GANMA！で活躍されている作家さんをご招待し、交流の場として定期開催をしている『GANMA！PARTY』の企画運営も多岐にわたる仕事のひとつです。マンガ編集者たち自らが、毎回趣向を凝らし取り組んでいます。

「限界値は決めないで、とことん追求する」をモットーとするGANMA！の編集者が企画した、”夏祭り”がテーマのエンタメ要素満載なGANMA！PARTYについて、企画から開催までの軌跡をマンガ編集のイベント担当自身が答えてくれました。

0→1のイベント企画

（以下、インタビューの回答）

今回の『GANMA！PARTY 2018 SUMMER 〜SPLASH！！！〜』は、はじめて会社のイベントスペースで開催しました。今までは都内のレストラン会場を貸し切り行っていましたが、、今回はよりオリジナリティ溢れるおもてなしをしよう、ということでオフィスで開催することに決まりました。そして、マンガ編集者とデザイナーの7名でイベントチームを組成し、「お店ではできないことをやろう」「出し物をするのはどうだろう！？」「演出は・・・？」といった議論を経て、最終的に「夏祭りをテーマにしたイベントにしよう」と方向性が固まったのです。

そこからはとにかくイベントの準備に要する効率性や工数は度外視で、「どんなことをやろう」、「何をやろう」と具体的なアイデアをとにかくたくさん出し合いました。その時はまさか紐くじの仕組みを調べてゼロから作ることになるとは思ってもいませんでした（笑）。面白かったのは、「誰かこれできないかな？」というと、手をあげてくれる人が必ずいることでした。設計図を書いて工作したり、絵を描ける人がいたり。また、開催前日には、オフィスにあるグッズや文具、備品類も使いながら、編集部も他部署のみなさんも総出で準備しました。

GANMA！ならではの作家さんを応援するかたち

当日は、編集者が担当作家さんに、編集長や現場責任者をはじめとするコミックスマート社員や他の作家さんなど色々な方を紹介します。その中でも、コミックスマートのグッズなどのライセンス営業担当やデザイナー、アプリのプロダクト担当と話すことで、作家さんが「自分たちの作品はこんなたくさんの人が関わって世に出ているのだ」と実感してくださっていました。

マンガ家の仕事は本当に孤独です。たくさんのプレッシャーの中で作品を生み出し続けていく苦労は計り知れませんし、創作のため自分ひとりの世界に入りこんでしまうこともあります。

そうした作家さんに対し、GANMA！PARTYを通じてリフレッシュしていただいたり、他の作家さんと交流し、新たな刺激や発見をしていただくことで、日々の創作活動の糧にしていただきたいと思っています。また、こうした機会を作ることも、GANMA！ならではのマンガ家支援であると考えています。

前例のないビジネスだからこそ

マンガ編集担当が、このようなイベント企画や編集業務以外の仕事をすることは、重要なことだと考えています。そもそも、コミックスマートのマンガ編集の仕事の幅は広く、担当作品の編集業務とひとえに言っても、GANMA！内でのクリエイティブ監修から、グッズや本・電子出版におけるディレクションも含みます。数字の分析も行いますし、広告や新規の企画案件にアサインされて他社と仕事を行う機会も多くあります。並行して新人発掘のために出張編集にも出向きます。

これは、前例のないビジネスだからこそ、様々な取り組みを通じて、私たちが今の時代におけるマンガ作品の広め方のノウハウを蓄積し、マンガ家というクリエイターが活躍できる機会を増やしたいと思っているからなのです。

直近では、GANMA！のオリジナル作品から126キャラクターの総選挙（上位5キャラクターをGANMA！5として応援大使に任命、グッズ化など通じてPRに使用する）を実施したり、クラウドファンディングの実施頻度をあげてファンの熱量を収益につなげるような取り組みをスタートさせました。この企画では「作品を世の中にどうだしていくのか」「どうマネタイズしていくのか」などまで編集担当が考えています。

ソーシャルメディアや様々なネットサービスをはじめ、世の中の仕組みを使ってできることはもっとあるはずなので、今後も新しいチャレンジを積極的に行っていきたいと思っています。