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「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学は」は投資をしない人も多くを学べる良書

イノベーションを生み出すにはとか、デジタル変革が必要、そして働き方改革、生産性向上などなど、従来のやり方を捨て、新たな領域に進む必要性が毎日のようにマスコミで取り上げられています。

こういう手順を踏めば変革が実現するというお手本があれば誰も苦労しない訳ですが、「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」という書籍ではサラリーマンについてこんな表現をしています。

そもそも、決められたことをやっていれば(働いていれば)、プラスになるサラリーマン生活は、ほぼ100%の確率で毎月一定額をもらえる債権を買っているようなもの

イノベーションを実現させるとか、変革を実現させるという行為は、リスクが高く、ストレス耐性の高さも要求されると思うのですが、これを安全確実なサラリーマン生活(債権型)をチョイスする人に頼むほうが間違っているのかもしれませんね。

時間ではなく、成果を求める働き方という観点においても、経営側と働き手には深い溝が存在すると思いますが、300万円から投資生活をスタートさせ230億を稼いだ前述の書籍の著者cisさんはこんな考えを同書で披露しています。

  • 株に関して何勝何敗と考えることに意味はなく、問われるのは勝率ではなくトータルでどれだけの損得になっているかという絶対額
  • 安定した道に効率の最大化は存在しない

言われたことしかしない、言われたこともしないという会話を仕事ですることが良くあるのですが、できるだけ何もしないことで時給効率が高まる日本のサラリーマンに基本的に向かないことをさせているような気がしてなりません。

同書の最後にはこんな言葉が紹介されています。

  • 最先端だから未来が予測できない
  • 究極に近い"不完全情報ゲーム"
  • 日々やることが勉強になり、実力をつけることになり、お金にもなる。
  • 資本主義は人類史上最高のゲームかもしれない

指示書や手順書があることや、分かっていることしかやりたがらない人が増大している昨今、こういうった曖昧さやストレスに向かっていくことが苦にならない人こそが、イノベーションや変革を形にするキーマンとなるのでしょう。

P.S.
ジェイコム株誤発注事件で著者のcisさんも6億程度を儲けそうです。そのエピソードに関連してこんな指摘が

  • このとき買わなかった人たちは投資の世界ではあまり生き残っていない
  • 早い人はいつでも早く、遅い人はいつでも遅い
  • この早さというのは、頭の良さとは違い行動を起こす早さ

日本企業の多くは減点主義で結局何もしないことがメリットになるという指摘は幾度となくされていると思うのですが、自分の残りの人生においても行動を起こすのが早い人であり続けたいものです。


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