猫でもわかるWebマーケ~SEMとSEO編~ | CLUTCH'S Toy Box
こんにちは。西尾です。ありがたいことに、最近多くの方と面接させていただいております。いずれの方も皆さん一人ひとり素敵な経験をされており、毎回刺激を受けています。当社では「将来何をしたいのか」と「...
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こんにちは。西尾です。
最近週3回はセブンイレブンの麻婆丼を食べています。そろそろマイ花椒が欲しいです。
さて、前回の猫でもわかるWebマーケ(略称:猫マーケ)。
「猫関係ないだろ!」
「あざとすぎる!」
「猫じゃわからない」
などと意外にも反響があったので、懲りずに連載します。
今回のテーマは「グロースハッカー」。
なんだか凄い悪役っぽい響きですね。
しかし、このグロースハッカーが今あのシリコンバレーで超熱い職業として注目を集めているそうです。
また、世の中のマーケターと呼ばれる人たちがこぞって目標とする職種でもあるらしく
「知らないと世の中の流れから置いていかれてしまうぞ」
ということで、簡単に説明していきます。
2010年を過ぎてから生まれた概念で、まだまだ完全な定義は出来ていないものの、共通しているのは「会社やサービス、商品の成長を促進させる役割」です。
トライアンドエラーを繰り返し、成長促進させる手法を生み出す人は総じてグロースハッカーと定義することが出来そうです。
もう少し具体的な仕事のイメージを話すと、世の中にある様々な商品やサービスを、届けたい人たちに欲しいと思ってもらえるように、ありとあらゆる工夫をする。商品のデザインから広報から分析まで何でもやっちゃうぞ!っていう人たちです。
商品価値や企業価値を高めるために広報・PR戦略を考える仕事として古くから「マーケター」と呼ばれる人たちがいます。
そのマーケターとグロースハッカーとでは何が違うのでしょうか?
まず、前提として、マーケターの範囲はかなり広く、テレビやラジオ、雑誌などの既存メディアを使った従来的なマーケティング手法とウェブサイトやアプリといった、IT的な手法でテストを繰り返すというものが存在します。
グロースハッカーはこの中でも主に後者に当たるウェブやアプリなどをメインに様々なマーケティング手法を考え、実行していくことが多く、時には開発の現場と一体になって行動する必要があるため、現場の技術を知っている必要があります。
戦略や分析をメインに価値向上をしていくため、低いコストで爆発的な効果を生むことが出来るとされています。
“Growth Hacker”の著者ライアン・ホリデイ氏は製品開発とマーケティングを完全に別のプロセスとして行う方法はもう古いと説いており、開発やデザインにまで踏み込み、意見し戦略を組み立てることが出来る人たちであるとしています。
一貫して自分の判断で素早く改善出来るため、
1・お客様の使いやすいサイトデザインを自分で行い(UIの設計)
2・素早く自分で分析を行い(アナリティクス)
3・低コストで改善できる方法を考案する
そのためWebサービスのグロースハッカーになりたい人は、最低限でも、
HTML, CSS, JavaScript, UX Design, Google Analytics, Illustrator/Photoshop
といったスキルが必要であると言われています。
さて、ここまで書いてきて「グロースハッカーレベル高いなあ」と思うわけですが、
細かなスキルではなく、どんな資質が必要なのか調べてみると「グロースハッカーに必要なABCDE」というものがあるということが分かりました。
下記、引用ですので猫では分からないのですが
Analytical:分析的
分析がグロースハッカーの最も重要な仕事です。グロースハックに関するあらゆる意思決定は定量的なデータに基づきます。「赤いボタンが、青いボタンよりもクリック率が20%高いから赤いボタンを採用する」といった議論がグロースハックでは行われます。
また、データに注目することで、集中して検討するべき対象を理解することができます。売り上げの向上が目標と言っても何をすればよいか明確ではありません。「訪問者の50%がアカウントを作成しているが、アカウント作成者の5%しか購入していない」といったデータがあれば、アカウント作成後のサポートを充実するのが次の一手として考えられます。
グロースハッカーにとってはデータの分析が道しるべになります。さらに、分析による意思決定は再現性があります。KKD(勘、経験、度胸)による売り上げ向上はうまく説明することができませんが、データによる分析は異なる製品・ビジネス状況でも繰り返し成果を上げることが期待されます。
Broad interest : 広い好奇心
グロースハックには幅広いスキルが求められるため、T型人間であることが望ましいと言われます。Tの横棒は「薄く広い」知識を意味します。グロースハックではプログラム、心理学、ユーザー体験、インターネット上の口コミ等、多様なスキルを齧っていると良いでしょう。また、Tの縦棒は深い専門性を意味します。製品に関する深い知識が必要となることは言うまでもありません。
さらに、グロースハッカーとして活躍する中でV型人間になることが求められます。V型人間は、高い専門性を持つ領域が数個・数十個と増えることで、T型人間から進化した姿のことです。
Creative: クリエイティブ
グロースハッカーは右脳型人間が望ましいと言われます。左脳で分析を行うと同時に、右脳を使って柔軟な発想も持ち合わせるのがグロースハッカーです。柔軟な発想がなければ、お金を使わずに成長を推進するという難題を解くことはできません。
例えば、逆転の発想が良い結果をもたらすことがあります。通常、ユーザーを増やそうと思えば、誰でも登録可能にすると良いと考えますが、逆に、招待したユーザーのみ登録できると限定することで、ユーザーの興味を高めたという例があります。
他にも、「料金を固定ではなく、ユーザーに選ばせたら、どうなるか?」「毎週使用しないユーザーはアカウント停止する措置を与えたら、どうなるか?」といった創造的な問いを自ら立てられるのがグロースハッカーの在り方です。
Discipline : 自律的
グロースハックの仕事は地道です。ボタンの色や形といった細部にこだわって、施策を繰り返し講じなければなりません。99回の施策で失敗し続けても、100回目に成功することを信じて、あらゆる手を尽くすことが求められます。また、一つの大きな成功を求めるよりも、日々の小さな成功を積み重ねられる人が向いています。その理由は、成長が複利によってもたらされる点にあります。1日1%成長させることができれば、一年後には38倍の成長になります。大規模な広告予算を投入することなしに、1000人のユーザーを38000人にまで増やすことができれば、どんな会社からも必要とされるグロースハッカーになれるでしょう。
Empathy: 共感的
グロースハッカーはユーザーの思いに敏感である必要があります。どのようなユーザー層がWebサイトを訪れて、どのような文言・色・画像を見ると、どのような感情を抱き、そして、どのような行動をとるか、といった推測を行わなければなりません。ユーザー体験について理解し、アクセス解析のデータからユーザーの思いを汲み取るスキルが必要です
つまり、「分析力」「幅広い視野と掘り下げる力」「ゼロイチを生める力」「忍耐強さ」「多くの人の気持ちを汲み取れること」が求めらるみたいですが、確かにこれが全て出来れば市場価値は高くなりますよね。。。
グロースハッカーになるためには、相当な修練が必要であるということが分かりましたが、一歩目をどうやって踏み出せばいいのか分からない。だけど、市場価値が高くて今ホットなこの仕事に挑戦したいという人は是非とも目の前の物事の考え方を変えてみましょう。
①言葉の表現方法をこだわってみる
低コストで拡散やブランディングをするには、同じ商品やサービスを説明するにも、より魅力的に見えるような文章構成をしなければいけません。
分かりやすい例でいくと、ミートパイを思い浮かべて欲しいのですが
同じミートパイでも「特選和牛フィレ肉のパイ包み焼き“ウエリントン風”」という書き方をするとフランス料理特有の高級感が漂っていますが、別の書き方をすると「フランス発祥!特製ミートパイ」となります。後者は下町の商店街とかで売っていそうですね。
これだけでも売っている場所の雰囲気やシチュエーション、値段なども全く別のモノを想像するのではないでしょうか。
②画像の使い方にこだわってみる
言葉以外に訴求する方法として一般的なものが画像ですね。
人が物事を判断する時に視覚的な情報は大きく影響すると言われています。そのため、画像のサイズや光の加減、ディテールによって全く違う商品に見せる必要があります。
先ほどのミートパイの例でいきましょう。
画像A 「特選和牛フィレ肉のパイ包み焼き“ウエリントン風”」
画像B「フランス発祥!特製ミートパイ」
具材の肉が違うというツッコミはあるかと思いますが、それ以外のところに注目してください。
画像Aでは白基調でサイズ感はやや小さめ、お皿も高級感あるものにして、視点も中央に揃えられています。
対して画像Bでは赤みがかった配色に大きめの画像サイズ、木の板には肉汁が溢れており、視点は飛び出してこようかというぐらいのダイナミックな表現になっています。
見る人、買う人、使う人にどんな印象を持って欲しいのかということを分解して、写真の構成一つ一つに意味付けをして使ってみましょう。
③分析をする、創造をする
①、②の内容は、フランス料理のメニューからの統計や、商店街の商品名からの統計、またそれぞれのターゲットに則した画像の選出をしています。確実に成果を出していくためには、これまでの事例を分析したり、自分の行った施策を分析することで改善を図ることが出来ます。
一方で、先ほどの料理名と画像を全く逆に使ってみたらどうなるでしょうか?
高級フレンチに突如現れる肉汁たっぷりの「フランス発祥!特製ミートパイ」
商店街の一角にたたずむ「特選和牛フィレ肉のパイ包み焼き“ウエリントン風”」
どちらも違和感に溢れていますが、もしかしたらその新しさで想像だにしない注目を集めるかもしれません。
そんな前例を覆していく発想と勇気を持って挑戦を繰り返すことが非常に重要な姿勢になります。
さて、ここまで今アツい職種ことグロースハッカーについて語ってきましたが、この職種になれるとどんな良いことがあるのでしょうか?
①市場価値が上がる
市場価値が上がるとお金がたくさんもらえます。
それだけじゃなく、どんどん新しい分野へと活躍のフィールドが広がっていきます。
市場価値とは何か?というお話はまた別の機会にしますが、「上がると嬉しいもの」だと思っておいてください。
②働き方の自由度が上がる
地方で暮らしながら新しいことがしたい!
結婚しても第一線の仕事がしたい!
色んな企業を跨いで働きたい!
そんな願いが全て叶えられてしまう かもしれない のがこの職種。
場所ややり方は決まっておらず、とにかくWebを中心とした様々な手法で商品やサービスをグロースさせることが出来れば、時間や場所に囚われることなく働くことが出来ます。
凄いぞグロースハッカー。
現在クラッチでは
グロースハッカーへの一歩を踏み出したい人
これまで培った力をさらに伸ばしていきたい人
西尾と一緒にミートパイを食べたい人
を募集しています。
是非一度オフィスに話を聞きに来てください。