今回は、ソフトウェアエンジニアの倉井さんにお話を伺いました!倉井さんは、前職でCTOを務めた後、今年1月にクラスターに入社しました。
プライベートでは2人のお子さんのパパであり、週1で大阪から東京に出勤している地方在住メンバーです。
Ryutarou Kurai / 倉井龍太郎
北海道大学大学院でコンピュータサイエンスを専攻後、株式会社はてなに新卒入社。
ソフトウェアエンジニアとして経験を積んだ後、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)にて研究員として勤める。その後、金融系スタートアップにてCTOとしてチームを掌管。2021年1月よりクラスターに入社。
博士課程進学と就職で迷った末に選んだはてな社への道
ー大学院修了後、新卒ではどのようなキャリアを?
大学院生の夏休みに、はてな社が初めてのインターン募集を始めたんです。Webが大好きであったこともあり、住んでいた北海道からはてな本社のある京都に1ヶ月間滞在し、開発インターンに参加しました。
大学院ではコンピュータサイエンスを専攻していて、博士課程に進むことも考えていたんです。でも、はてな社での同年代がとても優秀だったことや、大好きなWeb開発に関われることなどから「ここで働きたい!」と強く思い、そのまま入社を決めました。
そのまま4年間ほど在籍し、ソフトウェアエンジニアとして、Webアプリケーションの基礎を大いに学びました。離れてから7、8年経っても、古びないコアな技術をはてな社で習得できたと思います。
▲はてな社時代の1枚。
ーその後、母校である北海道大学で研究員になられたんですよね?
ちょうど、30歳になり子供もできた頃です。博士課程を選ばず、社会に出たことに全く悔いはなかったのですが、やはりもっと学びたい!という思いが大きくなり。京都から一家で北海道に引っ越し、JSTで2年ほどアルゴリズムの研究室で勤務し、文字列アルゴリズムについて研究しました。正直プレッシャーも大きかったですが、非常に優秀なメンバー囲まれて、とても勉強になった2年間でしたね。
その後、同じプロジェクトに所属していた研究者が立ち上げた会社から声をかけてもらい、投資助言業の企業に入社しました。会社が大阪だったので、このタイミングで大阪に引っ越しました。
当時社員が4人しかいなかったこともあり、最初は何でも屋として動いていましたが、元々興味のあった機械学習も学びながら、5年半のうち3年半はCTOを務めました。
clusterのワールド制作で思い出した“ユーザーに価値提供する楽しさ”
ークラスターに入社したきっかけを教えてください。
札幌で昔からお世話になっている方で、インスタレーションの個展を開いた人がいて。4面スクリーンに8ミリフィルムから起こした動画を投影するインスタレーションだったんですが、昨年の春にコロナ禍が始まったことで、見に行きたくても行けないという状況になってしまいました。
そこで、僕がインスタレーションをバーチャルリアリティで再現することを作者に提案したところ、制作を任せてもらえることになったんです。
実は元々はてなのインターン同期がクラスターにいるので、clusterを知ってはいたのですが、そのインスタレーションを再現するにはclusterが一番いいなと思い、そこで初めてclusterのワールドを作ってみました。
▼ワールド制作についての詳細はこちら
ワールド制作自体もとても楽しかったのですが、“作り手としてそういった場を提供できる楽しさ”もあるんじゃないかと思って。
元々Webサービスを提供することから自分のキャリアが始まっていることもあり、改めてユーザーに価値を直接届ける可能性を思い出した体験でもありました。
以前からバーチャルリアリティには興味があり、Oculus Rift DK2 のようなの開発キットに触れていたこともあって、これを仕事にしたいと思ったのがクラスターへの転職のきっかけです。
▼制作したワールドはこちら
記憶のミライ|バーチャルSNS cluster(クラスター)
ー体験入社でクラスターへの入社意欲がより高まったと聞いたのですが…
2日間の体験入社で「clusterをこのように改善したらどうか」というテーマでcluster上で全社員に提案する機会があり、“clusterのワールドの中でプレゼンテーションする”という体験に想像以上に感動して。ヘッドマウントディスプレイを被って、VR空間内でプレゼンするなんて、なかなか体験できないことです。
僕の提案に対して、エモーションで反応があった時はテンションが上がりましたし、最後に社員と握手をした時の何とも言えない喜びは初めて味わった感覚でした。
この楽しさや感動を知っている人はまだまだ少ないし、だからこそ自分の手で広めて行きたい!と強く思った瞬間でしたね。
▲体験入社の最終日にclusterのワールドでプレゼンテーションする倉井さん
クラスターの体験入社で提案した“ユーザー分析”が今の仕事の大きなミッションに
ー現在のクラスターでのお仕事内容を教えてください。
outroom班※のソフトウェアエンジニアとして、TypeScriptによるWebフロントエンドの開発と、Go言語を使ったAPIサーバーの開発をしています。
※outroom班…clusterのワールドやイベントが開催されている部分(3D, リアルタイム通信, 単一コンテンツへの没入)を「inroom」、イベントやワールドを選択したり、フレンドの情報などを見る部分(2D, 非リアルタイム通信, 複数コンテンツの一覧)を「outroom」と呼ぶ。
加えてclusterのユーザー行動を分析する業務も主担当として関わっています。
具体的に言うと、何時に一番アプリが使われているのか、どういうワールドやイベントが人気でどんな活動をしているのか、などを数字で追いかけ、分析をしています。
実はこの分析の仕事、先に述べた体験入社で僕が提案したことがきっかけで始まっているんです。
前職で金融データを分析をしていた経験から「新しい機能がユーザーにきちんと使われているかをもっと細かく分析をしたらどうですか?」と提案したのですが、まさかそれがクラスターでの自分の仕事、大きなミッションに結び付くとは思ってもいませんでした。
これまでの経験が活かせること、自分のアイディアが反映されることはとても嬉しいですね!
バーチャル・リアリティの世界で、身体以外にもアイデンティティを感じられた初めての経験
ークラスターに入って驚いたことは?
採用面接を受けた時に、社員がアバターで面接に現れたときは正直びっくりしました。面接中はずっとアバターだったので、その後の体験入社で声をかけられて初めて素顔を知るという体験ができました(笑)。
また、1月初頭の初出社直後から3ヶ月ほど緊急事態宣言を受けフルリモートワークだったのですが、オンラインMTGもアバターで参加するメンバーが多いんですね。週1日の出社再開後、アバターでしか認識できていなかったメンバーと初めて対面したときは何だかすごく新鮮でした。声も物腰もよく知っている人なのに、形だけが全然知らない人みたいな感じで。
不思議なことに、アバターで何度も接しているうちに、そのアバターにちゃんと“命”を感じるというか、それが例え人型でなくとも愛着が湧いてくるんです。その人の一部として認識されていく感覚があります。
この感覚は、クラスターに入社しなければ決して感じることはできなかったはずで、バーチャルリアリティの世界で、生身の身体以外にもアイデンティティを深く感じることができた初めての経験でした。この感覚は、clusterのユーザーにもどんどん味わって欲しいですね。
それから、子育て中のお父さん・お母さんが多いのは、クラスターの大きな特徴かなと思います。
「今日は子供の用事で反応が遅くなります」などを互いに言いやすい環境であることは、とてもありがたいです。
子育て中の親たちが子供のことについて雑談するSlackのスレもすごく盛り上がっていて、実は僕が作ったチャンネルなので、とっても嬉しいですね(笑)。
▲「育児自慢もOK! お互い褒め合いましょう〜」と題したパパママチャンネル。育児の悩み相談や情報交換が積極的に行われている。
ユーザーファーストであるclusterの企画・改善に分析データが役立っていることは大きなやりがい
ークラスターでのやりがいや今後やってみたいことは?
ユーザー分析を任せてもらっていることは、とても大きなやりがいです。常に「ユーザーの気持を理解したい」という思いを強く持ちながら分析をしているのですが、そこから派生して「clusterをどうしたらもっと好きになってもらえるのか」と思考をグルグル回すのはとてもワクワクしますね。
さらに、結構な人数で構成されているクリエイターコミュニティチームがあるということは、ユーザー向けのサービスとしては大きな強みだと思っていて、ユーザーファーストの新しい企画や改善に自分の分析が役立つのはとても嬉しいです。
また、分析ができるのは“開発の現場を知っているからこそ”だと思っていまして、今後も現場の感覚と分析を掛け合わせることを率先して推進したいですし、自分以外にも分析ができる人を増やすことにも貢献したいと思っています。
直近では、対象をエンジニア職に限らない「SQL勉強会」を企画しています!
これまでの経験に縛られず、“チームで仕事をする”ことを大切にできる人と一緒に働きたい
ーどんな人に仲間になってほしいですか?
基本的にクラスターのメンバーって、みんな優秀だと思いますし、コミュニケーションも柔らかくて、楽しく仕事ができる人が多いです。それから、チームで仕事することの基本や大切なことをきちんと理解して体現できる人が揃っています。
だからこそ、相手のことを思いやりながらチームプレイができることは必須のスキルかなと思います。
それと僕自身もそうなのですが、VRの会社ですがWebアプリケーションを開発していた人との親和性はとても高いと思うので、「VR/Unityの会社だからWeb系開発者には難しいかも」と思って欲しくはないです。
様々なバックグラウンドの人が働いているので、VRが好きとかclusterというサービスが好きとか、そういう気持を武器にしてぜひ応募してもらえたらと思っています。
インタビューを終えて
ソフトウェアエンジニアとしても、データ分析の領域でも高いスキルを持っている倉井さんですが、物腰がとても柔らかく、また社内の雑談トークにも積極的に絡んでくれる倉井さん。
インタビュー中も、その人柄が滲み出ていました!
これからも“ユーザーファースト”であり続けるために、倉井さん率いるユーザー分析は欠かせません。またその部隊が今後、どんどん拡大していくことを考えるととてもワクワクします。
クラスター社は事業拡大のため絶賛採用強化中! 倉井さんと一緒にエンジニアとして活躍してくれる方からの応募をお待ちしております!