株式会社クレイテックワークス所属 : UI/UXデザイナー石橋孝紀
Q.現在の業務について教えてください。
UIデザインとUXデザインの両方をやらせてもらっています。
Q.どこで情報設計とデザインを勉強されてきましたか?
僕は最初にグラフィックデザイナーとしてキャリアを開始しました。まずは新卒で広告のデザインをグラフィックで。パッケージデザインだったり、本当に電車の中吊り広告だったりポスターだったりというところから入っていきました。そこから始まって広告系を何社か、紙媒体系をずっと転々としていましたが、その後ゲーム会社に入ってそこで初めてUI/UXを勉強しました。
Q.グラフィックデザインからUI/UXデザインへ移る際の壁はどうやって乗り越えたのですか?
憧れだったゲーム会社に入れたので書籍を買いまくり、独学で必死に勉強し、わからないところは先輩に教えてもらいました。UIに関してはすんなり入れたように感じました。
Q.UIデザインはグラフィックデザインに少し似ていますが、そこに全くないUXデザインという概念は戸惑いませんでしたか?
結構長くUI、UXデザインをやっている方が何人もいた中で結構ずっと密に連携をとって話すことで色々概念的に学ぶことができました。
Q.UXデザインを勉強した後のゲームと、勉強する前のゲームでは違うものが見えてきますよね?
そうですね。あとはスマホとコンシューマの違いや、操作感と気持ちよさの違いなど注意して観察するようになりました。また、考え方として人間工学的な部分を考える時はホスピタリティーを重視して考えるようになりました。
Q.今はどのタイトルのデザインをやられているのですか?
タイトルは言えないのですが大手メーカーの開発案件で、IPのコンシューマ受託案件を任せていただいており、やりがいがあります。
Q.デザインの基本は学校で勉強されていたのですか?
そうですね、僕はちょっと変わっていて普通の4年制大学出身で、しかも法学部出身です。一浪して受かった中で一番偏差値が高いという理由だけで入学しました。しかしやはり入ってみると法学部はみんな弁護士や行政書士を目指している人ばっかりでした。「僕は別にそんなの目指してないのに」といった感じで過ごしていく中で、一番上の兄貴が営業として勤めている広告代理店の会社に行ったとき、グラフィックデザイナーの人と話す機会がありました。そこで「すごく面白そうだな」と思い、そこからお金を貯めてフルグラフィックデザイン専門学校に入学しダブルスクール状態になって、そこで両方卒業しました。
Q.面白いストーリーがありますね(笑)。では、四大などに通っている若い人が「僕、デザイナーになりたいです。」と言ったらどう言いますか?
どこかで基礎は学んだほうが良いと思いますけどね。僕が通っていた時よりも今はフォトショップやイラストレーターなどの、プロと同じツールを使うことができる環境に対するコストが下がってきていると思います。今は誰でも使えるようになった時代なので、その先プロになる壁みたいなものはやっぱりあるので基本を学ぶことが大切だと思います。
Q.今回クレイテックワークスとしてリブートしたわけじゃないですか。何か変わりました?
距離感というか、前の会社の時は自分の仕事だけやっていればいいという感じでしたが、結構、会社としてどうするかというようなところを一緒に考えなければならないようになってきて、横のつながりというか横のコミュニケーション、デザイナー同士のコミュニケーション、プロジェクトを超えたコミュニケーションのようなことが結構密になってきたと感じています。
Q.プロダクションとしてどんなものを作ることが求められていると感じていますか?
自分が携わっているかいないか関係なく誇れるものを、自慢できるようなものを作っていきたいなと感じましたね。そのためには横の連携が必要でほかのプロジェクトだから関係ないという姿勢はダメだと思いました。
Q.社内協業や社内シナジーもより生まれるようになりましたか?
そうですね。クレイテックワークスの中のUIチームとして何ができるのか。それぞれのプロジェクトでチームがあって縦の関係で問題があると横のチームがきまして。そして新しい縦の関係がでてくると横のチームが手伝うようなことが動きとして生まれています。
Q.現在、UIデザイナーになる人が結構多い理由についてどのように思います?
僕はUIデザインにおいて、新規の最初の構築の部分に魅力を感じています。おそらくですが、情報を整理して使いやすくする、配置を考えるということの面白さがUIデザイナーの増加理由だと考えています。
Q.クオリティと時間のトレードオフがありますがその壁はどのように超えていますか?どこで妥協していますか?
時間をかければ良いものが作れますけど、決められた時間の中で如何に自分の100%が出せるか、かつ自分が自信を持って他の人にプレゼンできるレベルに達するということが自分の中で基準になっていますね。
Q.こんな人と一緒に働きたいという人物像は何かありますか?
個人的には熱意、情熱のある人ですね。スキル云々よりも熱意で越えられる部分は結構大きいなと思っていてモチベーション高い人が良いですね。
Q.モチベーションが高いと折れた場合のマネジメントはどのように対応していますか?
今まで何人か下に付いた人がいましたけど、やっぱり折れないようにするやり方を。チーム単位で上下関係があって、そこでのその人にあったやり方っていうものはこっちが学んでいかなければならないものになっていると考えて言います。
Q.心を折らないマネジメント?
そうですね。よく話を聞き、ちゃんと評価をすることが基本だと思っています。やる気のある若い人と一緒にやりたいと思いますね。