なにをやっているのか
認定NPO法人CLACKは、「生まれ育った環境に関係なく、子どもが希望とワクワクを持てる社会」を実現するために、「困難を抱える中高生に、デジタルを使った伴走支援のインフラをつくる」をミッションとして活動しています。
ひとり親家庭、生活保護家庭、不登校、発達障害、ヤングケアラーといった困難を抱えた高校生に対してプログラミング教育とキャリア教育を提供しています。プログラミングスキルをつけるだけでなく、学び方や自己肯定感を育み、高校生の将来の選択肢を広げ、自分の人生を自分で切り拓いていくための伴走支援を行っています。活動に必要な費用は高校生からは一円ももらわず、企業などのステークホルダーにご支援いただいています。
行政や大手外資系企業から地域密着型の企業まで、多くの企業・団体にサポートいただき、立ち上げから今まで、5年連続で200%以上の成長をしています。
CLACKは代表の平井の出身地である大阪で第一拠点をオープンし、現在は大阪だけでなく、東京や愛媛にも拠点が広がっています。
今後は、全国に広がる形をつくるため、質を担保しつつ、継続的に拡大していく形を推進していきます。
なぜやるのか
代表の平井が中学生の時に、飲食店の廃業と両親の離婚を経験し、中高生のときに貧困と孤独孤立を感じた経験からCLACKはスタートしました。
現在日本の子どもの9人に1人が貧困という深刻な社会問題が存在しています。
親の年収は子どもの学歴や将来の雇用形態に影響を与え、大人になったときの年収にも格差が生まれています。
貧困によって子どもたちの「経験」「つながり」「考え方」が不足し、将来の自立をより困難にしてしまっている現状があるため、CLACKは世代を越えた「貧困の連鎖」を断ち切ることを目指して活動しています。
どうやっているのか
CLACKは、中高生が自立するために必要なスキル・知識を育み、将来の選択肢を広げるための伴走支援を以下のような3ステップで行っています。
【Step1:出会う】
プログラミング体験会や中高生のためのユースデジタルセンターを運営し、プログラミング・動画編集・3D/2Dモデリングなど、興味のあるデジタル機材に触れて楽しみながら学べる場を提供しています。
ユースデジタルセンターは現在大阪の「よどがわベース」、2025年1月には東京中野区に「テクリエさぎのみや」をオープン予定です。
義務教育が終わる年代は行政としても繋がりが途切れてしまうことから、出会ってサポートすることが難しい年代です。支援地域を広げ、支援を必要としている子どもたちに出会い、その子どもたちの気持ちや行動変容を促す最初のきっかけとなるようなファーストステップの支援をしています。
【Step2:学ぶ】
Step2では、進路の選択肢を広げ、中高生の経済的・精神的な自立に繋げるための支援として無料のプログラミング教室「Tech Runway」「Tech Runway+」の運営や、キャリア支援を行っています。
プログラミングを学ぶために必要なノートパソコンや教室に通うための交通費を支給し、教材費等完全無料で運営しています。講師には大学生やIT企業に勤める社会人エンジニアの方に学習をサポートいただいています。
さらに、プログラミングスキルを学ぶだけでなく、キャリア教育としてIT企業への会社見学や、生活に必要となるお金、進路、働き方などについてワークショップや交流会を実施しています。
【Step3:実践する】
Step1、Step2を通して、継続的に自ら学ぶ力と、今後のキャリアを見据えた基礎能力を養うための実践機会を用意しています。
報酬をもらって挑戦する機会として、CLACKが間に入って企業からWebサイト制作等の依頼を受け、実際に高校生が仕事の一部を経験するような事業を運営しています。
その他、CLACKを支援してくださっているIT関連企業で長期インターンシップに参加したり、大手の外資系IT企業と連携し、仕事により近いところで専門性の高いITスキルを学び、キャリアの選択肢を広げる機会を提供しています。