※サーキュレーション創業メンバーである執行役員 Webサービス本部長 村上亮太(通称むーさん)へのインタビュー。
『ファウスト』な学生時代
-むーさんはどんなお子さんだったんですか?
むーさん:父が仕事の関係で転勤族だったこともあって、小学校の頃は引っ越しを繰り返していました。その土地土地でできる友達は大切にしていて、1番の優先順位は「友達」でしたね。
父に叩き込まれていたことが「ファーストインパクトで掴む」ということ。
転校の度に、初日に教室だけでなく職員室でも「本日転校してきた、村上亮太といいます!カマキリが大好きです!よろしくお願いします!!」と大声で自己紹介をしてクラスメイトや先生の心を掴むようにしていました。子供の頃からアドリブは苦手だったので、家でかなり練習させられました(笑)。
-すごいお父さんですね(笑)。中学に進学をして以降はどうですか?
私の中学入学をきっかけに父が単身赴任になったので、そこから転校はなくなりました。
高校に入るくらいの時からは、とにかくいろんな経験をしたいと思うようになりましたね。
ゲーテの『ファウスト』という作品の中で「世の中のすべてのことを体験する」ために悪魔と契約するという話があるんですが、まさにそんな状態。ギアなしのママチャリで3,000km走ってみたり、バイトを5つ掛け持ってみたり。世界一周をしたいと思い始めたのもこの頃でしたね。
『濃いtoC』としての経営コンサルティング
-高校生の時からいろんなものに挑戦したいというスタンスだったんですね。そこからなぜBCGに入社しようと思ったのですか?
残念ながらあまり格好良い理由ではなくて、半分は世界一周に行くためにお金を稼いだり、1年間旅に出てもなんとかなりそうな職に就くためでした(笑)。
また、私は目の前の人が本当に困っていることを直接解決することにやりがいを覚えるタイプなので、
コンサルティングをtoBビジネスではなく、経営者個人の悩みを解決する『濃いtoC』ビジネスだと捉えたときに、バチッとはまりました。その中でも最終的にBCGに決めた理由は、社員の人柄でしたね。
-あくまで世界一周前提なんですね。そんな中で入社したBCGですがギャップはありましたか?
ギャップはなかったです。目の前の人の悩みを解決することができるコンサルという仕事にはすごくやり甲斐を感じていましたし、素敵な上司や仲間にも恵まれました。妻も見つかりましたし(笑)。
ただ、やっていくうちに、クライアント企業の大きさ故の違和感を感じるようになりました。コンサルは企業の医者と例えられますが、患者が大きすぎて肝心の脳みそに手が届きづらい。目の前で対峙している人が経営課題に悩んでいるとは限らない。そんなモヤモヤがありました。
アフリカで迎えた誕生日。世界一周は妻と一緒に一年半かけてまわりました。
9ヶ月間考え抜いた末、サーキュレーション立上げに参画
-世界一周に行ってみて、その土地での思い出や知れたこと、変わった価値観などはありますか?
月並みですけど、複数の人を1つのカテゴリに括って捉えることの無意味さを強く認識しましたね。
イスラム教だから、中国人だから、若者だから、、、というように自分が何かを考えるときに主語や対象が人でなくカテゴリになっているときってありますよね。そうならないように私自身も常に意識するようにしています。
特に印象的だったのは旧ユーゴスラビア圏です。目まぐるしく国や経済システムが変わってきたため、
国や世代によって、自分を説明する形容詞が全然変わるんですよ。今、日本では自分を語る形容詞として国や企業が強く、一見安定しているように見えますが、今後はそうはいかないと思っています。
旧ユーゴをまわった経験から、どんどん自分の形容詞/所属コミュニティを増やしていかないとまずいいう危機感も持ちましたね。
-すごく素敵な経験ですね。世界一周という一つのゴールを達成して、なぜサーキュレーションの立ち上げに参画しようと思ったのですか?
世界一周中の最後半年くらいは、自分の人生プランを90ページの資料にまとめるくらい、めちゃくちゃ考えたんですよ。結局それは全部ゴミになりましたが(笑)。半年間ひたすら考えていてもわからなかったので、帰国して3ヶ月間はいろんなベンチャーで無償で働いていました。
でもどれもしっくり来なくて。そんな時にたまたま友人に紹介してもらったのが久保田さんでした。
話を聞いてみると、患者の脳みそに手が届く経営コンサルティングであるだけでなく、今の社会を変えようとしている。そして久保田があまりにも自分と真逆の人間で、一緒に働いてみるのが面白そうと
思ったのがきっかけでしたね。
サーキュレーション×Webの可能性と未来
-ありがとうございます。その決断から立ち上げを経験し、今まさにサーキュレーション ✕ Webに本格的に取り組んでいくわけですが、その必要性や意義を教えてください。
「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンの実現を考えたとき、Webは不可欠だと
考えています。理由は大きく4つあって、
1つ目は、物理的な距離を超えて知見を循環させ、地方や海外の企業を支援するため
2つ目は、経験・知見を個人の中から切り離し、社会の資産として蓄積させるため
3つ目は、オープン・イノベーションや新しい働き方に踏み出しやすいエントリーサービスを提供するため4つ目は、人の労働時間に依らず経験・知見自体に値がつく市場を創出するためです。
ただ、経営という非常に一般化しづらい領域にいる以上、サーキュレーションがこれまでオフラインで蓄積したものをオンラインに活かし、オフラインとオンラインの両輪の企業にしていくことが必要だと感じています。
-それを実現するのがブロックチェーンという技術なのでしょうか。むーさんの考えるブロックチェーンの可能性はどんなところにありますか?
ブロックチェーンは本当に世界を変える技術だと思いますが、サーキュレーションにとっては、2つの観点で可能性を感じています。
1つ目はビジネスにおける人の信用を見える化できる可能性です。現状、学校を出ていきなりフリーランスになった人の評価は非常に難しいと思いますが、所属組織やポジション等のステータスによらず、実際の仕事やスタンス等で人の信用や市場価値が正しく見える社会を創りたいです。
もう1つはグローバルでプロジェクト型の働き方を実現できる可能性です。関われる仕事や報酬が、純然たる能力面だけでなく、たまたま生まれた国の経済力に大きな影響を受ける現状を変え、
必要なときに、必要な期間、必要なメンバーが集まる働き方や、貢献に応じて利益が分配される社会を創りたいと思っています。人の信用が見える化すれば、人の流動性が増していき、それがグローバル規模で加速すれば、経験・知見の循環も加速していくのだと確信しています。
-サーキュレーションの目指す世界感を本気で実現するために必須な技術ということですね。そこに対するむーさんの情熱や目指す世界を教えてください!
Webという文脈では、最終的には世界が1つの脳のようになればいいと考えています。
例えば今日自分が得た知見や経験を、明日ミャンマーにいる14歳の少女が必要としていた場合、
自分が必要とする知見を明確化し、誰が求める知見を持つかを把握、リーチし、コミュニケーションを取り、その対価を手数料込みで法定通貨で払わなければならないというのが現状だと思います。
世界が1つの脳のように振る舞い、ミャンマーの少女が知見を必要と感じた瞬間に、自分の脳内にアクセスし、知見を引き出せるような世界を実現したいです。少女がお金を持っていなくても知見を手に入れられたりしたら最高ですね!
-素敵な世界観ですね!そんな世界を創っていくむーさんはどんな人と働いていきたいですか?
人の働き方を変えたい、経営と人/組織の関係を変えたい、新しい事業を立上げたい、動機は何でもいいですが、とにかく熱量がある人と働きたいです。サーキュレーション自体もベンチャー企業、その中で新規事業を立ち上げることになります。何もないところから、自分の熱量で周りを巻込み、どんどん挑戦、失敗し、学んでいける人と働きたいし、そういうチームにしていきたいです。
-素敵なお話をありがとうございました。
少しでも話を聞いてみたい!と思った方、ぜひお待ちしています!
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