こんにちわ。エンジェルゆうこです。
さて。突然ですが、あなたはプレゼンが得意ですか?
やれゼミでプレゼン、グループワークでプレゼン、インターン先でもプレゼン…。大学生活では決して避けては通れないのがこのプレゼンです。
そんなプレゼンについてまわるのがなんといってもプレゼン資料の作成。
すなわちパワーポイントですよね。
そして大学生が作るパワーポイントの、とにかく見にくい、分かりにくい、そしてダサいパワーポイント、略してダサポ率の高いこと高いこと。
デザインを生業とするデザイナーの私からするとダサポを見るたびに本当に憤ります。ダサポをイケポ(イケてるパワーポイント)にするだけでプレゼン自体の出来が向上するのに、勿体ない。
例えば大学生が作りがちなのはこんなパワーポイント。
こんなパワーポイントを作る大学生、今でも割と見かけます。
皆さん、「センスがある人じゃないとオシャレなパワーポイントは作れない」という誤解をしてませんか?
デザインには明確な「美しく見えるためのルール」があり、それさえ守ってしまえばある程度の美しいスライドを作れるんです。こ〜〜〜んなダサポを作っている方でも大丈夫!
ということで今月は皆さんに現役デザイナーが「ダサポをイケポにする4つのコツ」【とりあえずこれやっとけばセーフ編】をお伝えします!
本日のお手本
早速ですが本日のお手本です。
あのクソダサポも、これからお伝えする4つのことを意識していただければこのようなイケポになります。どーん!
だーいぶすっきりしました!
もちろんまだまだ改善できるポイントはありますが、デザインに全くの初心者である皆さんは読みやすさ と分かりやすさ の2点を最低限クリアしたパワポを作成したいところ。
こんなパワーポイントが作れたら素敵だと思いませんか?
でもこれ、意識したのは本当にたった4つだけです。
では先ほどのクソダサポとこのイケポ、何が違うんでしょうか。1つずつ改善点を見て行きましょう。
改善点①1ページに情報を詰め込みすぎ
このダサーポイント、ぱっと見で「なんかゴチャゴチャしているな」と思いませんでしたか?
何故こんなにゴチャゴチャしているのでしょう。
図が多すぎ?絵が邪魔?文字が多い?…もっと根本的な、簡単な問題があります。
ページの中身を噛み砕いてみましょう。
1 大学生の作成するパワーポイントがダサいという《事実》
2 大学生の作成するパワーポイントがダサい《理由》
3 ダサさを改善するための《方法》
1つのページに3つもの言いたいことを詰めこんでいることが分かります。
このページでどこを見ればいいのか、一番言いたいことはどこなのか。分かりにくいのはこれが原因です。情報は詰め込めばいいってものではないのです。
《改善策》1ページにつき伝えたいことは1つ!
パワーポイントを作成する上での基本の基本です。原則、これは守ってください。
改善点②フォントにMSゴシックとMS明朝を使いすぎ
このスライド、フォントはMSゴシック・MS明朝を使っています。確かにWindowsだとパソコンにもともと入っているフォントですし、見かける機会も多いのですが、MSシリーズは使わない方がベターです。MSゴシックは何かと「ダサい」と形容されがちなフォントなのです。
さて、ダサいと言われがちな「MSゴシック」と、美しいと言われている「ヒラギノ角ゴシック」を並べてみました。ぱっと見では何が違うのか、わからないかも知れません。
どこに違いがあるかじっくり見てみると…。
MSゴシックはヒラギノ角ゴシックと比べると文字の太さが不均一です。ひらがなの「う」や「の」は他の文字に比べて極端に太いことがお分かりいただけますでしょうか。
また、文字自体の形も直線的であったり丸みがあったりと、統一性がありません。MSゴシックは、この文字の形の均一性のなさゆえに「ダサい」と言われています。
そもそもMSシリーズは、「解像度の低いディスプレイで読みやすいように」デザインされたフォントです。そこに「美しさ」という要素は存在しません。昔の解像度の低く、ドットが大きいガッサガサの画面でも《読める》ことを最重視した機能性重視の文字なのです。
ということで、現代の高解像度ディスプレイでのプレゼン資料作成であえて選ぶフォントではないのです。もっと美しいフォントがパソコンには標準搭載されていますので、皆さんはこちらのフォントを使いましょう!
《改善策》Winユーザーは【游ゴシック】※なければメイリオ
Macユーザーは【ヒラギノ角ゴシック】
このフォントを使っとけば、とりあえず間違いないです。
美しいフォントを使えばプレゼン資料全体に締まりが出て本当に見栄えが20パーセントくらいはよくなります。そしてもう一つフォントで気をつけてほしいのがこちら!
《改善策》明朝体は使わずゴシックだけ使用する
明朝体は遠目で見たときに読みにくいので避けましょう。高級感を出すことに秀でた明朝体ですが、文字のつくり的に線に極端に細い箇所があるので識字し難いです。
遠くから見るとこのように輪郭がぼやけて見えますので、プレゼンには明朝体より太さが均一なゴシック体が適切です。
改善点③色を使いすぎ
次は色の話です。
このスライド、「色数がめちゃめちゃ多い」上に「色同士の相性がすこぶる悪い」んですよ。
色の話を始めるとそれだけで1記事書けるくらい長くなってしまうのでここではかなり省いてお話しますが、これだけは覚えておいてほしいのがこちら。
《改善策》メインとして使っていい色は3色まで!
メインとして使っていいのは3色までにしましょう。このパワーポイントだと6色以上は使ってます。どうりで目がチカチカすると思った。
じゃあどうやって色を選んだらいいの?ということで、もう一度お手本を見てみましょう。
さて、このデザインは以下の役割をもった3色で構成されています。皆さんもこの法則に則ってパワーポイントの色設計を考えるようにしてください。
1 ベースカラー(70%)
本文に使用する文字の基本的な色です。読みやすさを考えて選ぶ必要があります。基本的には背景は白、ベースカラーは黒かグレーを選んでください。
2 メインカラー(25%)
見出し、目立たせたいところ、あしらいなどに使用する色。スライド全体の雰囲気を決める、大事な色なので慎重に選びましょう。
3 アクセントカラー(5%)
さらに強調したい時に使用する色。ここぞ!という時に使用します。初心者のうちはオレンジっぽい黄色かオレンジ色を使っていればまあ間違いないです。
ベースカラーの黒かグレー、アクセントカラーのオレンジまで私が決めてしまったので、みなさんが考えるべきはメインカラーのみです!
メインカラーでスライド全体の印象が変わってくるので、《伝えたいイメージ》を明確に設定して考えてみてください。参考までにいくつか色の組み合わせを作ってみました。メインカラーの色によってここまでイメージが変わるんです。
そして当然ながら図やイラストもこの色設計に沿ったものを選びます。
メインカラーを使用したもの、もしくはグレーであればデザインの邪魔をしないのでオススメです。
こういったカラフルなグラフも極力NGです。
正解のグラフはこう。
先ほどのグラフよりも、注目しすべき部分が一目で分かりやすくなりました。色をたくさん使うのでなく、使用する色を絞って色に役割を与えてやることでより分かりやすいプレゼン資料にすることができます。
改善点④縦横のラインがばらばらすぎ
例えばこれ。お手本ページですが、一気に散らかりまっくった印象になりました。実はこれ、縦と横のラインが歪曲しまくっているんです。このスライドに縦横の線を描画してみると、こう。
この赤で書いたラインをできるだけ直線に揃えることで、スライドは美しくなります。
はい、すっきり!
このように、見えない直線を意識して文章やオブジェクトを配置していきましょう。
《改善策》縦横のラインを揃える
この「見えない線」がきっちり揃っているだけで、格段に美しい印象に仕上がります。お手本の他のページもこのようにきっちりと縦横が揃っていたから整頓された印象だったんですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
難しいと思っていたデザインが案外簡単なものに思えて来ましたでしょうか?デザインは感覚でするものでなく、ルールを知り、守りさえすればある程度までは誰でもできるものなのです!おさらいすると、皆さんが今後意識すべきコツは、このたった4つです。
①1ページにつき伝えたいことは1つ!
②Winユーザーは【游ゴシック】※なければメイリオ
Macユーザーは【ヒラギノ角ゴシック】
③使っていい色は3色まで!
④縦横のラインを揃える
パワーポイントへの苦手意識があった皆さんも、ぜひこの4つを守ってイケポ人生を歩んでくださいね。
では、また会う日までアディオス!