ブランドデザイナーの維口(いのくち)です。
早速ですが、企業やサービス、プロダクトのブランディングについて考えた時に、
「ブランド」と「ブランディング」の違いについて一度は気にした人も多いと思います。
今回はそんな疑問に対して、私なりのシンプルな解釈で分かりやすく解説していきます。
色んな解釈がありすぎて、結局よくわからない
まず「ブランド」と「ブランディング」のことについて調べた人の多くは、この問題に直面すると思います。
かく言う私もその内の一人でした。
独自の解釈自体はその人の思想によるものなので、それ自体は悪いとは思わないのですが、ここまで多くの解釈がありすぎると、「結局、ブランドとブランディングの違いって何?」という疑問は解決しないまま。
なぜこういったことが起こるのかというと、理由は大きく2つあります。
まず1つ目は、明確な「定義」がないため。まぁこれは言わずもがなかもしれませんが...
そして2つ目は、カタカナ語、ビジネス用語特有の名詞や動詞といった、いわゆる「品詞」としての語源に即していないこと、です。
「ブランド」と「ブランディング」の違いについては、特にこの2つ目のポイントを中心に解説していきます。
新解釈!「ブランド」と「ブランディング」の違い
ちょっと大袈裟に新解釈と銘打ってますが、あまり私のような視点で解釈しているケースがなかったため、少し大胆に書いてみました。
さて本題ですが、「ブランド」と「ブランディング」の違いは何か。
着目すべきは前章で触れた「品詞」の違いです。
brandブランドは、名詞(または動詞)。
一方、brandingブランディングは、動詞「brand」の現在分詞。
現在分詞とは、中学英語風に分かりやすく言うと「現在進行形」です。
要するに brandブランド と brandingブランディング は、あくまで進行系かどうかの違いのみで、しっかりと語源としての相関があるということです。
これらを踏まえた上で、まず「brandブランド」とは何か。
これも語源から辿っていきます。
ブランド(brand)とは
brand について調べると、蝋封や焼印といった自らの所有物ということを示すためのマーク及び行為が語源ということがわかります。
その語源から、名詞としては「焼印」や「烙印」といった意味合いがあります。
動詞においても同様に「焼印を押す」という意味があるように、その人の物であるという証明や約束されたもの、という意味が本来の意味となります。
これらを踏まえた上で、私はブランド(brand)とは「約束」と解釈しています。
動詞として考えても「約束する」と言い換えることができます。
このように、新解釈と言いましたが、その言葉の語源を元に考えると、あまり小難しい解釈は必要ないというのが私の考えです。
ブランディング(branding)とは
となれば、ブランディングもそこまで難しく解釈する必要はありません。
brand の現在分詞が branding なので、つまり「brand = 約束する」ことを現在進行系で実施・実行していることを指します。
もう少し企業向けに要約すると、約束達成のための現在進行系のアクションそのものをブランディングと解釈しています。
シーン別に見る「ブランド」と「ブランディング」の違いについて
ブランドとブランディングの違いについては前述の通りですが、言葉だけではイメージがわかない人のために、イラストを用いてまとめてみました。
「ブランド = 約束すること」と定義した場合の例として、「8時に公園に来る」ということを約束したとします。
その約束を達成するために、8時に着く車を用意したり、7時に家を出るための時計を準備することそのものが「ブランディング」ということを表しています。
ちょっと極端な例かもしれませんが、あくまでブランドとブランディングをわかりやすく説明するための資料として理解していただけると幸いです。
この相関を企業ブランディングに置き換えると、企業としてお客様に約束していること、保証していることが「ブランド」であり、そのブランドを守る・達成するために実施していることが「ブランディング」というアクションそのものとなります。
今回は、ブランドとブランディングの違いについて解説していきましたが、基本的にはその他に存在するあらゆる言葉も、語源を基準に考えていくと、理解がしやすいと思います。
今後も、ブランド・ブランディングに関することを書き記していきますので、ぜひフォロー・いいねなどをいただけると嬉しいです!
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