うまくいくWelcome!・うまくいかないWelcome!
前回はWelcome!のゴールについて書きました。
なんとなく、同じゴールの景色を描けた気持ちになっていただけたでしょうか?
今回はうまくいくWelcome!に使えるスキルについて書いていきたいと思います。
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「目次」
PART1:Welcome!のゴールはどこにあるの?
PART2:うまくいくWelcome!に使える2つのスキル ⇐ 今ココ
PART3:ちょっと背中を押すクロージング
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自分が“見込み客だったら”という視点で考えてみる
そもそも、うまくいかないWelcome!とはどんなWelcome!でしょうか?
気になる商品やサービスがあって問合せをしたり、実際の商品を見に行ったとき、あなたがいちばんモヤモヤするのはどんな時ですか?
(自分の答えを用意してから読み進めてください)
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せっかくお店に行ったのにモヤモヤしている自分を思い浮かべてくれましたか?
わたしがいちばん後味が悪くモヤモヤするのは「知りたいことが知れなかったとき」です。
「知りたいことが知れる」というのは、分からなかったことが解決する、という意味もありますが、わたしが「なにを知りたくて、なにを求めてここに来たかを相手が理解してくれた」と感じる瞬間です。
それにはどんなスキルが必要でしょう?
Welcome!に必要なスキル
それは、「ニーズの引き出し」と「提案力」です。
ニーズの引き出しとは、具体的には以下の2点です。
- 見込み客の課題に興味を持って自分から質問する
- (上記を糸口に出てきた)ニーズに対し、さらに重ねて質問をして、潜在ニーズまで引き出す
もしも、平日日中の勉強カフェで「混雑具合はいつもこれくらいですか?」と聞かれたとします。
そこで、(うん。だいたいこれくらいだな。)と思い、「はい!そうです!」と答えたとしたら、相手の求めている質問の答えになっているでしょうか?
この時、見込み客はどんな気持ちで「混雑具合はいつもこれくらいですか?」と聞いたのでしょう。
「思ったより混んでるなぁ、席が確保できるか心配だな」と思っているのか
「この程度ならいつものカフェよりいいな」と思っているのか
それに、この方は“いつも”と言っていますが、実際に利用される時間帯は見学に来た時間帯(平日日中)なのでしょうか?
このコミュニケーションだけではわたしたちには分かりません。
だとしたら、そこに興味を持って相手に「聞いてしまう」という手があります。
スタッフ:「混んでるように感じますか?」
見込み客:「いいえ。思ったより空いているな、と思って」
という会話だったら、
- この時間はいつも空いているということ
- もう少し遅い(早い)時間、違う曜日だともう少し混んでいるということ
などをお伝えしてあげることができます。
でも、これだとこの方が“空いている勉強カフェ”をポジティブに捉えているのか、ネガティブにとらえているのかまでは分かりません。
混雑具合を聞く裏にはきっとなにか思いがあります。
「こんなに空いているといいな」という思っているかもしれないし、「もっとにぎわっていると思ったのに本当に交流があるのかな?」と心配になっているのかもしれません。
そこで、さらに掘り下げ、潜在ニーズを探ります。
ニーズを掘り下げよう
スタッフ:「ご利用されるとしたら今日のような時間帯ですか?」
見込み客:「いいえ。今日は平日休みだったんです」
という会話だったら、
- 平日の夜や土日の午後が一番にぎやかな時間帯であること
- でも、土日の朝はとても空いていること
などをお伝えしながら、「イメージ通りでしたか?」など、どんな勉強カフェをイメージしていたかを伺っています。
ストレートに「静かすぎますか?」などと聞いてしまってもいいです。
勉強カフェに会員さま同士の交流を期待していた方なら
「もっと会員同士が話しているかと思いました」などと返事が返ってくることが多いので、
- にぎやかな時間帯にはもっと会員さま同士の交流が生まれやすいこと
- イベントなどを通してコミュニケーションが取れること
- 希望があればスタッフが同じ目標や趣味を持っている方同士を紹介すること
などをお伝えします。
「いつもこのくらい空いているといいな、と思って」という方なら、
- 混雑はするけれども、会員さまが優先的に席をご利用いただけること
- 同じ時間帯で満席が続くようなら該当プランの入会制限をかけるため永続的に満席状態などにはならないこと
- ワークスペースはお話しができないので混雑してきても適度な静かさは守られること
などをお伝えし、安心頂くことができます。
- 相手の不安要素を解消する、説得力のある提案
- 相手が選べる形での複数の提案
これらが提案力です。
判断材料が揃えば、決めるのは相手
勉強カフェが自分の求めているものにマッチしているかどうかの判断材料がもらえて初めて、見学に来てくれた方は「知りたかったことが知れた!」と思えるのだと思います。
この提案にウソや誇張がなければ、だれも“押し売り”とは感じないはずです。
根拠のない「お似合いですぅ~(買え!!)」の一択だけの提案とはちがうので。
知りたいことが知れたら、あとはその条件が自分に合うのかどうかをジャッジするのは見込み客です。
そこで「入会しない」と決めれば、それは条件がミスマッチだったということですし、「入会する」と決めれば、期待通り(または許容範囲)だったということになります。
では、ここまで条件が揃って「う~ん……」と悩んでいたらどうしましょう?
次回はちょっと背中を押すクロージングについて書いてみたいと思います。
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「目次」
PART1:Welcome!のゴールはどこにあるの?
PART2:うまくいくWelcome!に使える2つのスキル ⇐ 今ココ
PART3:ちょっと背中を押すクロージング
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