1
/
5

【2020】ブックマークスはどうしてここにあるのか

先日家族全員がインフルエンザに罹患し、人生初めてお粥を作った山村です。クックパッドで調べたら料理酒を入れるとあったのでいれたわけですが、やたら酒臭いお粥をインフル中の妻に食べさせてしまいました。。

さて、そんな2019年もまもなく終わろうとしています。ブックマークスを創業したのは2008年のこと。12年が経過しています。そんななか、

今改めて、ブックマークスはどうしてここにあるのか

というタイトルの文章を今こうして書こうとしたのか。先日、こちらの記事にも出てくる、来月で退職予定の社員と焼き鳥屋に飲みに行ったんです。あっという間に4時間くらい経ち、とても良い時間だったのですが、ひとつ、勉強カフェ(*当社の主事業)はこれからどっちに行くんですか?」と聞かれたんですね。

将来的に(政治的な意味じゃなく)右に行くのか左に行くのか。勉強カフェには《LEARNING NEVER ENDS.》というビジョンもあるし、それの発信を強化すべく色々進行中で、現場ではクレドルーティーンも実施しているはず。会社としての今期の経営戦略(何をするか?)、戦術(どうやるのか?)、目標数字(どうなったら達成なのか?)も公表している。僕からすると、この質問に対する答えは明確に出しているし、少なくとも社員は知っていると思っていた。だからこの質問には衝撃を受け、少し酔いが冷めました笑

もちろん彼に非があるのではなく、全面的に僕の問題です。「経営陣が伝えたいことはほとんど伝わらないから100回は最低同じことを言え」とは経営ではよく言われることですが、全然足りてないんだなと改めて気づかせてもらった、良い夜でした。

ということからの、ブックマークスはどうしてここにあるのか。なぜここに存在しているのか。存在意義です。ブックマークスの存在意義、つまりミッションは「学びを通じて幸せになる大人を増やす」。制定以来ずっと同じものを掲げ続けています。

僕は、学ぶということは人生を豊かにする行為だと考えています。最近世間で喧伝される「人生100年時代」云々はここでは省きますが、社会の変化に伴い、自分が起業した2008年当時と比較して大人が学ぶことの重要性は増しており、将来的にはさらにその重要度は高まるはずです。社会の変化の速度も明らかに増しています。10年前に存在しなかったものが、今はインフラになっている。これからもっと速くなります。

既に日本は人口減、少子高齢化が進行していて、その加速度が年々増していくジェットコースターの中に我々は居ます。そして残念なことに向こう数十年は変わりようがありません。既定事項なので嘆いても仕方ないのですが、そうなると、とりわけ《仕事とお金、健康》は社会人が「否応なく」向き合わなければいけないテーマになることは必至です。寿命は伸びても、若い時間が増えるのではなく高齢になってからのおまけの時間が増えるだけ。だとすると仮に自分も人並みに長生きするとすると、40歳、50歳になっても人生まだまだ先は長く、その時代時代における若い世代の人と同様に学び続ける必要が出てきます。

学び続けること。こうして書くのは簡単ですが、まぁ、自分含め世の中の大半の人にとっては大変なことなわけです。人間は怠惰な生き物なので、できることなら楽したい。勉強はそれとは逆の行為なので簡単ではないです。それを精神論で「勉強は楽しいものだ」とか「学びそのものを楽しもう」というつもりはありません。無理しても続きません。

幸せとは何か。会社として幸せの定義をすることに意味はないと考えています。それぞれの人にはそれぞれの人の考える幸せの状態がある。毎朝起きて、朝日を浴びながらストレッチをしているときが僕の幸せを感じる瞬間のひとつですが、みなさんもそれぞれですよね。まさに十人十色であり、人によって幸せの対象はまったく違うもの。それでよくて、ブックマークスとしては、学ぶというアクションをすることが、"その人にとっての幸せな状態"に近づくことになれば良い。

それこそが事業を通じて提案したいことであり、一人でも多くの方の役に立ちたい思いで事業をしています。ただし、11年やってきて思いますが、その道のりは簡単ではありません。勉強という行為に対する固定概念はなかなか強固です。学生時代の受験勉強の反動か、受け身の教育を受けてきたからか、社会に出て勉強をしない人の方が大半というのがこの国の実情です。勉強は学生のするものだという固定概念があるので、勉強カフェをやっていると外部の方に言うと、学生相手のビジネスをしていると思われるのが現実です。(実際は会員の7割以上が社会人の方です)

一方で今の子供たちを取り巻く勉強事情はどうか。自分の例ですが、僕の子供達は公立の小学校に通っていますが、私立ではないので従来の画一的な要素は色濃く感じるものの、あるテーマに対してディスカッションする授業があったり、自分が子供の頃よりは学習スタイルの幅が違うなと思うこともあります。授業の様子を見ていて思うのは、このままだとこれから社会に出る若い世代と、既に社会に出ている我々大人世代の、学びに対する考え方、姿勢に大きな隔たりが生じるかもしれない危機感があります。そのときに社会から置いていかれることになるのはどちらか。明白です。人がアンラーンしてこれまでの成功体験や常識を崩すのは難しい。

でもだからこそ、やる意義がある。そこに向き合うからこそ、ブックマークスという会社が、勉強カフェという事業が、あってよかった、今の社会において存在意義があるということになる。こんなことを考えています。

株式会社ブックマークスでは一緒に働く仲間を募集しています
5 いいね!
5 いいね!

同じタグの記事

今週のランキング

山村 宙史さんにいいねを伝えよう
山村 宙史さんや会社があなたに興味を持つかも