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想像もできない未来へ向けて、私たちは変わり続ける。ビズリーチ事業の変遷と展望について。

株式会社ビズリーチは、「すべての人が『自分の可能性』を信じられる社会をつくる」というミッションを掲げ、働き方やキャリア教育の変革をリードし続けるために、HR TechのプラットフォームやSaaS事業を運営しています。その中の一つが、当社の創業事業「ビズリーチ」です。

今回は、取締役副社長 兼 ビズリーチ事業部 事業部長の酒井哲也さんに、これまでの変遷とこれから先の展望について聞きました。

※このストーリーは、2020年12月17日に、企業ブログ「ALL VISIONAL」で公開した記事を転載したものです。

※本記事内の写真の撮影は、ソーシャルディスタンスを保ちながら行いました。


プロフィール

酒井 哲也/Sakai Tetsuya
2003年、慶應義塾大学商学部卒業後、株式会社日本スポーツビジョンに入社。その後、株式会社リクルートキャリアで営業、事業開発を経て、中途採用領域の部門長などを務める。2015年11月、株式会社ビズリーチに入社。2017年より、ビズリーチ事業部 事業部長を務める。2020年2月より、取締役副社長に就任。


新しい採用の在り方「ダイレクトリクルーティング」の浸透を目指す。

──ビズリーチ事業部は、世の中に「ダイレクトリクルーティング」という概念を提唱しながら、ここまで成長してきました。酒井さんは、2015年11月に入社しましたが、この5年間で大きく変わったことについて教えてください。

2015年当時は、まだお客様から「人材紹介と何が違うの?」という反応をいただくことが多かったと記憶しています。当時と比べると、「ダイレクトリクルーティング」の浸透は大きく進んできていると思っています。

──酒井さんは、2017年に事業部長に就任しましたね。これまで、どのようにして「ダイレクトリクルーティング」を浸透させてきたのでしょうか?

まず第一に、一社一社のお客様に、「ダイレクトリクルーティング」の世界観を丁寧に伝え続けてきました。そして、「ビズリーチ」は、その世界観を実現するためのプラットフォームであることを合わせて伝えていきました。

ただ、まだ広く浸透していないものについて一方的に伝えて、「使ってください」とお願いするのは筋違いだと思っていて、だからこそ何よりも大切にしてきたのは、私たちが一社一社のお客様に伴走しながら一緒に採用成功を目指すことです。

当時から、お客様の採用成功、ひいては、その先の本質的課題解決を実現するために、私たちに何ができるか、何をすべきか、事業部内で何度も何度も議論し続けてきました。2015年から2016年頃は、企業から求職者に能動的にアプローチする採用手法はまだ一般的ではありませんでしたので、私たちから働きかけていかないとお客様にサービスを活用していただけませんでした。だからこそ、時間をかけてでも、お客様のニーズに応えることをシンプルに進めてきました。

また、一言でお客様といっても、採用体制やサービス利用の経験の度合いは様々です。初めて「ビズリーチ」をご利用されるお客様には、一緒にスカウトメールを考えながら採用成功に向けたサポートをして、既にご活用いただいているお客様には、さらなる成功のために、スカウトメールを送る候補者選定のフォローなどを行ってきました。そのようにして、サービスを導入していただいたお客様にたしかな価値を感じていただくことを大事にしてきました。

これは推測ですが、もし、サービス導入後のサポートを、はじめからテクノロジーの力のみで実現しようとしていたら、今ほど「ダイレクトリクルーティング」は浸透していなかったかもしれません。概念を伝えるだけではなく、しっかりと価値を届けるために、テクノロジーとともにヒトだからこそできる役割を大事にしてきたことは、正しかったのだと思います。

毎月の採用成功の数値を見ていると、業種・職種ともに、採用成功が実現した領域の幅がどんどん広がっているのを感じます。まだまだ道半ばではありますが、この5年間で少しずつ前に進めているという手ごたえはあります。



エンジニア・デザイナーと一緒に、プロダクトを進化させ続ける。

──「ビズリーチ」は、ビズリーチ事業部のエンジニア、デザイナーの仲間たちによって開発・運用・保守されているプロダクトですが、この10年以上にわたって、日々プロダクトも進化し続けていますよね。

はい。創業当初から、社内の仲間たちと内製でプロダクトの開発を進めています。

家を例にして説明すると、これまでは、10年以上前に建てた一軒家に、日々増築・改築を繰り返してきました。しかし、その家に住む人が増えるなかで、新しく生まれる多様なニーズに、少しずつ応えにくくなってきています。そのため、現在、家の構造を抜本から作り直すリアーキテクチャを進めています。

プロジェクトを進めるなかで、「木造はやめる」「この部品の使用は避ける」など、テクノロジーの発展に合わせて次々と新しい要件が出てくるので、それら全てを満たした要件を設計しなければいけません。また、ただ新しく建てるのではなく、今住んでいる人たちの生活に支障をきたさないようにしながら建て替えていくので、非常に難易度が高く、時間も労力もかかります。しかし、ビズリーチ事業を長期的に成長させていく覚悟があるからこそ、私たちはこのプロジェクトに注力しています。

また、このプロジェクトは同時に、「『ビズリーチ』は、時代の変化に合わせて、いつまでも進化し続けるプロダクトである」という意思表示でもあります。どのような未来が訪れても、お客様のニーズに応え続けるプロダクトを目指し続けていきます。

──プロダクトを進化させ続けていくためには、お客様の新しいニーズを、正確に捉え続けていく必要がありますよね。

はい。お客様に向き合いながら課題解決を主導する役割を担っているのが、ビジネス開発職ですが、決してそれだけではありません。お客様のニーズを社内のエンジニアやデザイナーをはじめとする仲間たちにフィードバックすることで、このプロダクトを一緒に成長させていくことも大事な役割です。

その意味で、ビジネス開発職の仕事は、ただ、採用サービスを「売る」ということとは大きく異なります。変わり続ける時代のなかで、思考し続け、それぞれのお客様に合わせた価値を提案し、届ける。まさに、ビジネスを企画する、開発することが求められています。


ブレイクスルーの鍵は、「ヒト」の力。

──少しずつ「ダイレクトリクルーティング」の浸透が進む過程で、2020年、ビズリーチ事業部のミッションが新しくなりましたよね。

はい。新しく「プロフェッショナルに、選択肢と可能性を」というミッションを掲げました。ここでは、「選択肢=窓」「可能性=その先に広がる景色」とイメージしていただくと分かりやすいかと思います。

一人一人が、自分の人生における大切な選択を、自らの意志をもって行う。もちろん、その選択には覚悟が必要となりますが、だからこそ私たちは、その選択を後悔のないものにするために、インターネットの力を活用して一つでも多くの選択肢を提示していきたい。そして、それぞれの選択肢の行く末/可能性をできるだけ提示したいと考えています。

実際に少しずつ、世の中のキャリアに関する価値観が変わってきているのを感じています。日本でも、終身雇用を前提とした制度が少しずつ変わりはじめたことも相まって、少し前と比べても「転職」は、自分自身でキャリアを形成していくための当たり前の選択肢となってきました。これまで私たちは、こうした価値観が広まることを信じながら事業を続けてきましたし、その想いはこれからも変わりません。

しかし、まだまだ私たちには実現できていないことが数多くあります。ただミッションを掲げるだけではなく、企業様、求職者様を問わず、世の中の全てのプロフェッショナルから、更に認めていただけるような事業を目指して、これからも努めていかなければなりません。

──現在のビズリーチ事業部について、酒井さんはどのように考えていますか?

事業スタートから10年以上が経って、もしかしたら、社外の方の中には「仕組み化されている」「既に整っている」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、語弊を恐れずに言ってしまえば、決してそんなことはありません。なぜなら、時代の変化に伴い、お客様が向き合う課題や会員様のニーズが変わり、その時々で試行錯誤を重ねながら、私たち自身も変わり続けているからです。

──そうした絶え間ない変化のなかで事業成長を続けていくために、何がブレイクスルーの鍵となると考えていますか?

最後に鍵を握るのは、私たち一人一人の「実行力」だと思っています。私たち一人一人が、どれだけ真摯にお客様の課題解決のためにコミットできるか。また、その課題解決を実現するために、新しい仕組みを作り、プロダクトをアップデートし続けることができるか。職種や役割を問わず、やはり一番大事なのは「ヒト」だと思っています。

──数多くの仲間が集まるビズリーチ事業部ですが、組織を運営するうえで、どのようなことを意識しているのでしょうか?

一般的に、組織は大きくなればなるほどルール化が進み、自由度が低くなると言われているなかで、一人一人の仲間が活力をもって働けるために、自由度を高める工夫をしています。

一時期、私は「ちゃんとするところは、ちゃんとする」と事業部内にメッセージングをしていたのですが、それは逆にいうと「ちゃんとしなくてよいところは、ちゃんとしなくてもよい」ということなんですよね。最低限のルールさえ守っていれば、あとはお客様の課題解決のために自由に取り組んで欲しいと思っています。一緒に働く事業部の仲間たちに、一人のプロフェッショナルとして信頼を託しているからこそ、社内や事業部内のルールではなく、お客様に向き合ってもらいたいという想いがあります。



全ての働く人にとっての「キャリアのインフラ」の実現に向けて。

──今後の展望について教えてください。

今後、変化し続ける世の中においては、企業の成長の源泉としての「ヒト」の重要性は更に高まっていくはずです。即戦力人材を採用するためのプラットフォームである「ビズリーチ」は、これからも変わらず、企業(事業、ならびに経営)の成長を支援し続けていきます。ただし今後は、個人の働き方の多様化が進むことに伴い、企業は、より柔軟な形で働く人と向き合っていかなければいけません。だからこそ「ビズリーチ」は、即戦力人材の採用という強みをベースに、企業の「働き方改革」を推進するサービスを目指していきます。

例えば、副業兼業を支援するサービスの展開や、新卒領域の「ビズリーチ・キャンパス」、20代の転職サイト「キャリトレ」との連携も考えられます。更には、採用にとどまらず、「HRMOS」シリーズと連携した上で、入社後の活躍を意識したサービスを展開していくこともできるかもしれません。このように、事業部を越えた連携を強化することで、採用を起点としながら課題解決の領域を広げることができると考えています。

いずれにせよ重要なのは、世の中の企業が、たくさんの選択肢と明るい可能性を信じ、自らの意思で、経営資源である素晴らしい「ヒト」を出会えること。そうした世界を実現するために、これからも私たちは、お客様の本質的課題解決に取り組んでいきます。

──一方で、会員様にとっては、「ビズリーチ」はどのようなサービスになっていくのでしょうか?

プロフェッショナルな会員様に使い続けていただけるプラットフォームを創りたいと思っています。「転職が決まったら退会する」という刹那的なものではなく、その方のキャリアにいつまでも伴走し続けられるサービスを目指しています。例えば、あくまでも一例ですが、キャリア開発を支援する学習サービスなどを提供していくことで、今後、有料サービスの付加価値をさらに高めていくことができると思っています。

──ビズリーチ社は、4つのサービス「ビズリーチ・キャンパス」「キャリトレ」「ビズリーチ」「HRMOS」シリーズを通して、働く人にとっての「キャリアのインフラ」を目指す、という構想を掲げていますね。

はい。キャリアを積み上げていく上で、やはり大事な要素の一つが「転職」です。だからこそ、ビズリーチ社としてその構想を実現していくうえでも、まずは「ビズリーチ」が、世の中のプロフェッショナルにとって必要不可欠なサービスにならなければなりません。時代の変化に伴い、日々マーケットも変わり続けているからこそ、私たちは考え続け、そして、立ち止まることなく進化し続けなければならないと思っています。


絶え間ない時代の変化のなかで、いつまでも変わり続ける覚悟と意志のある方へ。

──ビズリーチ事業部は、更なる事業拡大に伴い、新しい仲間を募集しています。酒井さんは、どのような人と一緒に働きたいと考えていますか?

まず大前提として、「お客様の本質的課題解決」のために、真摯に、時に愚直に働ける人。その上で、私個人としては、何かにおいて突き抜けたこだわりを持つ人と一緒に働きたいと思っています。一日の多くの時間を働くことに費やすからこそ、そうした仲間と一緒に同じ目標に向かって進めたら、刺激的で、純粋に楽しいと思います。

もう一つは、変化を楽しめる人。私自身、今の自分や事業部の姿を、5年前は全く想像できていませんでした。時代の急激な変化に伴い、お客様が向き合う課題も変わり続けるからこそ、私たちは、想像もできない未来に向けて、スピード感をもって変わり続けなければなりません。自分に変化を強いることは決して容易いことではなく、時に、一つの場所に留まり続けることのほうが楽に思えることもあるかもしれません。それでも、その変化を、仲間たちと一緒に楽しめる人は、ビズリーチ事業部に限らず、どこにいっても活躍できるビジネスパーソンに成長できると信じています。社内でもよく、「向き不向きより前向きに」と話しております。

──最後に、この記事を読む「未来の仲間」へメッセージをお願いします。

今、世の中において、とりわけ、キャリア選択を含む「働き方」の領域は急激に変化しています。これまで私たちが「ダイレクトリクルーティング」を提唱してきたように、この絶え間ない変化の時代のなかで、新しい価値観や概念を世に提案し続けていくことは、とてもチャレンジングなことだと思いますし、私自身とてもワクワクしています。

変わり続ける意志と覚悟がある方と一緒に、ビズリーチ事業部の次の10年の歴史を一緒につくっていけたら嬉しいです。


この記事の執筆担当者

松本 侃士/Matsumoto Tsuyoshi
1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2014年、音楽メディア企業に新卒入社し、音楽雑誌・ウェブサイトの編集や、採用などを経験。2018年、株式会社ビズリーチへ編集者として入社。現在は、人財採用本部・採用マーケティンググループで、「ALL VISIONAL」の運営などを担当している。

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