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なにをやっているのか

地方の広告代理店から、SaaS企業へ。KengakuCloudで創りたい世界とこれから。 衣食住の一つである「住まい」の提供はライフラインです。真剣に家を建て、いざという時に守ってくれる工務店は地域にとってなくてはならない存在です。住宅業界のためにも日本のためにも、もっと工務店とエンドユーザーが繋がりやすくすることが大事だという思いのもと、私たちは住宅業界に絞って事業を展開しています。 地元工務店だけの住宅展示場「岡山工務店EXPO」 2014年〜2015年に開催した「岡山工務店EXPO」は、私たちの存在が業界内ながら全国に知られることになった初めての取り組みとなりました。地元の工務店16社と住宅関連企業37社の計53社で組合をつくり取り組んだ、日本で初めての住宅展示場です。当時岡山県は大手ハウスメーカーのシェアが全国で最も高く(26%※全国平均15% 2013年)、逆に言うと地元の工務店が最も”売れてない”エリアだったのです。 なぜ工務店が売れないのか。 私たちが遠因として見ていたのは「住宅展示場」でした。住宅建築を検討する90%の人が検討初期に住宅展示場に足を運んでいるというデータがあります。ではその何が問題なのか。90%もの人が訪れる住宅展示場で出会えるのは住宅会社のたった1%程度なのです。全国規模のハウスメーカー、地元の中でも有力な一部の会社だけが集客一等地である住宅展示場に構えています。見せる為だけのモデルハウスに初期に億、維持で月数百万投資できる会社はそういません。ですので必然的に地元工務店はその輪の中に入ることが出来ないのです。 今まで知ることすらできていなかった地元工務店の建てる家を 検討初期に見学することが出来ることで、エンドユーザーに住宅会社の選択肢を広く持ってもらうことがこのプロジェクトの目的でした。結果として、6か月間で5,100組の来場(ユニーク数)、24,000回の見学、参加した工務店16社合計で200棟(約40億円分)の受注が生まれました。 岡山工務店EXPOが残した課題 大成功に終わった岡山工務店EXPOですが、同時にいくつもの課題を突き付けられました。代表的な課題は、広い土地、モデルハウス建築を工務店だけで組織して行うことは非常に再現性に乏しく、例え毎年やろうと思ってもできないことです。 通常広大な分譲地を開発し提供できるのは、いわゆる不動産ディベロッパーです。岡山工務店EXPOは工務店だけで土地を手配し販売主体無しで取り組めた為、半年間「全く売らない」展示場という見せ方をすることで、多くの人に来場してもらうことが出来ました。岡山工務店EXPOは、いろいろな好条件が偶然にも重なることで結果が出た、奇跡的なプロジェクトだったわけです。 モデルハウスでなくても、工務店が建てた家がある 岡山工務店EXPO開催中、現地で来場者を眺めながら思ったことがありました。 「モデルハウスを建てる必要ってあるんかな?」会場は岡山駅から車で30分ほどの普通の住宅地です。16棟の出来たてほやほやモデルハウスがあるとはいえ、やはり何の変哲もない団地です。そこに毎分のように多くの車が乗り入れ、家族みんなで工務店の建てた家を見学しに来るのです。 日本には約5,000万戸の住宅があり、そのうち3,000万戸弱が一戸建てです。 「既に建っている家を見学させてもらうことが出来れば、モデルハウスも住宅展示場も要らない」 それから生まれたアイディアが「エンドユーザー同士の住宅見学」でした。岡山工務店EXPOでも普通の住宅地に大勢の人が見学に来てくれているし、見たいモチベーションはきっとある。住宅業界の集客領域には無駄が多くエンドユーザー向きでない部分に、変革の余地はあるはずだとその時確信しました。 KengakuCloudの誕生 岡山工務店EXPOが原体験となり、2017年のKengakuCloud開発に繋がりました。 今、KengakuCloudでは、予約をキーにして住宅会社の集客から顧客との契約までの業務支援が出来る機能を持っています。より確実に商談へ進む予約制集客で、地域工務店や住宅会社が抱える「集客」に関わる課題を解決し、2023年10月現在で導入企業900社、累計予約数100,000件を突破しました。来場予約をした方のみに集客イベント開催地の詳細なマップを共有できる「予約承認制」や、多様な集客イベント開催を可能にする「無人見学」「オーナー邸見学」「ChatGPT連携」など、集客業務に必要な機能を搭載しています。また、必要に応じて集客業務をアウトソースできるBPaaS機能(オプション)の活用で、効率良く”会える”お客様と確実に商談できることで成約率を上げ、費用対効果を最大化=高収益経営を実現しています。

なぜやるのか

思いと想いの媒介者であり続ける 「広告とは何の為にあるのだろうか?」 そもそも広告代理店がする仕事とは、広告媒体の扱いやチラシや営業ツールの制作、集客プランの提案、ブランディングなどクライアントと呼ばれる企業の為に行う仕事は多岐に渡りますが、私たち地方で広告を生業にする企業はクライアント企業の集客をお手伝いすることが仕事の大半を占めます。 「いくら費用を掛けてどれくらいのレスポンスがあるか」 私たちの命題はいつもそこに辿り着きます。しかし、ある時思いました。 「クライアントの要望だけを聞いて仕事をしていると、私たちの命題は達成することはできない」と。 クライアントの為に行う広告活動は、同時にユーザーの為にもならなければならないことに気が付きました。これはとても当たり前のことです。しかし私たちの業界では残念ながら当たり前ではなかったため、新しく広告会社を立ち上げこの課題に取り組むことを決めました。既成概念に囚われず、新しい発想で事業を展開したいと考えています。お客様を呼びたいと思う企業、そして商品を買いたいと思う人、そんな純粋な想いの真ん中に立ち、両者に喜んで頂ける企業であり続けたいと考えています。 予約クラウドツールからオーナー邸見学の仕掛けへ。全国5,000万戸すべての家を見学できるようにする 新築戸建だけでなく、中古、マンション、リフォーム/リノベ、空き家などすべての家を簡単に見学できるようになることは、「個人同士で家を見学することが一般的になること」で、さらには「住宅を個人間でも売買できるようになること」に繋がります。 住宅業界には、業者を通さなければ見ることが出来なかった部分がたくさんあります。だからこそ情報の非対称性が大きく、エンドユーザーは業界企業の誘導通りに動くしかなかったのです。ガラス張りの業界の一歩として、私たちはどんな家でも見学ができるようにすることが使命だと思い、この事業を続けています。 まずはKengakuCloudで個社から、そしてプラットフォーマーとして業界全体へ、という流れで一つずつ階段を上っていきます。 普通なら何度も諦めそうになるような出来事があっても、私たちの思いは一切変わることなく、「住宅業界を変えたい、良くしたい」と考え続けてきました。そして、事業が成長するにつれイメージもより具体的になってきました。 KengakuCloudが向かうその先のイメージに共感頂ける人と一緒に事業を大きくしていきたいと考えています。

どうやっているのか

弊社は祖業である広告業を行う「プロモーション事業部」、そしてKengakuCloud等のクラウドツールを運営する「クラウド事業部」がありますが、日ごろからコミュニケーションをとる場面が頻繁にあることで両事業部がそれぞれの強みを活かし、両面からクライアントを支援し、成果を上げる取り組みを行っています。 個人が成果を上げることよりも、チームで目標を達成したり、他のメンバーが成果を上げるようにフォロー、トスアップするメンバーが多く、計画や評価についてもその点を重視する傾向があります。チームを意識して動き、長く働くことでスキルアップできる職場環境です。 プロモーション事業部は多くのメンバーが岡山本社に出勤、クラウド事業部は全員が全国津々浦々に住みフルリモート、フルフレックスで業務にあたっています。お客様も地方の工務店様であることが多くありますが、オンラインで商談やサポート対応をすることが出来る仕組みを整えているので、時間や場所に縛られずどこにいても安心して仕事ができる環境です。出社でもリモートでも必要な会話やメッセージ、ミーティングはもちろんのこと、1on1文化もあり、お互いを理解しながら思いやりをもって業務を行うメンバーが多いことが弊社の自慢です。 メンバーの女性比率が高く、女性の産休・育休取得はもちろんのこと、直近では男性の育休取得事例もあり、また、育休後に中途で入社される方も多くおられます。産休、育休後に離職される方が少ない背景には、個人の働き方にあった就業環境を提供していること、チームで成果を上げることを重視している社風があります。またフルリモート・フルフレックスを活用して、子供の送迎や通院など、上手く時間をやりくりしているメンバーも多数在籍しています。 男女問わず働きやすく、向上心を持って仕事に取り組むことで、企業として成長し続けることが出来ると考えています。