BCG Digital Ventures(以下、BCGDV)には、さまざまな成長やスキルアップの機会があります。グローバル全体で実施される研修やeラーニング、東京オフィスのPeople Team (人事部門) が主催する研修やイベントに加えて、社員同士のインフォーマルな勉強会も活発に行われています。
中でも、東京オフィス独自の取り組みである Venture Bite(ベンチャーバイト)は、自主的な勉強会でありながら、東京オフィスメンバーの7割以上が参加する人気のイベントです。その人気の秘訣を、主催者の中根よりご紹介します。
中根は、Venture Insights and Knowledge Team に所属しています。BCGDV社員同士の知見を繋ぎ、ビジネスの成功を加速することをミッションとし、さまざまな活動を実施しています。
――Venture Biteとは?
Venture Biteとは、東京オフィスのメンバーによる自主的な社内勉強会です。毎回1~2名ほどの登壇者が、仕事の経験から得た気付きや学びを共有します。2019年の夏から月2回ペースで開催し、現在20回を迎えました。
写真:Venture Biteの様子。勉強会といってもカジュアルな雰囲気です(2019年6月撮影)
多くの企業で「自主的な勉強会」が開催されていますが、次第に参加者が減ったり、ネタが見つからずフェードアウトしてしまうことが多いと聞きます。一方でVenture Biteは、開催20回を超えた今でも東京オフィスメンバーの7割以上が参加しています。イベントでは質問が活発に飛び交い、次回は自分が発表したいと手を挙げてくれる方も多くいます。
写真:新型コロナウイルス対策のためオンライン開催となりましたが、たくさんの方が参加しています
――人気の秘訣は
私は、Venture Biteの人気の秘訣は3つあると考えています。
(1)ビジネスに直結するコンテンツ (2)社員の働き方に配慮した開催形式 (3)楽しさやユーモア
(1)ビジネスに直結するコンテンツ
Venture Biteの登壇者は「次のビジネスやプロジェクトに役に立つと思うこと」を中心に話します。たとえば、最近ではリモート環境におけるチームワークの工夫や、大きな組織でのDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進する秘訣が紹介されました。話す内容のコンフィデンシャリティへの配慮は徹底しながら、仕事にすぐ活かすことができる、あるいは近い将来役に立つ学びを得られることが、Venture Biteの魅力の1つであり、高い参加率につながっています。
質の高いコンテンツをベストなタイミングで提供するために、各プロジェクトのリーダーと定期的にやり取りし、トピックや登壇者の相談をしています。ときにはトップ層へ直接ヒアリングし、BCGDVの中長期的な方針にあわせてイベントの構成を見直します。組織内で学習を継続するためには、トップ・リーダー層からサポートを得ることがとても大切です。ビジネスとの繋がりを意識してイベントを企画することで、彼らからのサポートを得やすくなります。
(2)社員の働き方に配慮した開催形式
社員は業務に忙しく、学習の時間がなかなか取れないものです。Venture Biteは、業務の負担にならず、かつ学びが中途半端に終わらないよう注意を払っています。このときに大切なのは、社員がプロジェクトで働く様子を観察し、彼らの働き方を体感することです。誰が/いつ忙しいのか、どのような形であれば協力したい/協力できると思えるのか、またいつ/どのような情報を欲しているのか等、アンケートだけでは見えにくい気付きが得られます。その結果生まれたのが、多忙な社員でも参加しやすいBiteサイズ(30分間)のショートプレゼンテーション、ランチタイムの開催、在宅勤務や客先常駐など多様なワークスタイルに配慮したライブ配信などです。これらを通じて、誰もが参加しやすく、協力しやすい会を作り上げています。なお、新型コロナウイルス感染症対策のためオンライン開催に切り替えてからも、働き方の変化に合わせて開催時間を変更する、チャットで質疑応答をしやすくする等の工夫を重ねて、高い参加率を継続しています。
写真:一口サイズのケータリングで、参加者の気持ちを盛り上げます ※2019年7月撮影
(3)楽しさやユーモアを重視すること
たとえ社外に売り出すプロダクトやサービスではなくても、ユーザー体験やブランディングに気を配ることは重要です。私たちはVenture Biteを「勉強会」と呼ぶことはありません。勉強会という言葉につきまとう面倒くささや、堅苦しさ、気難しそうなイメージを出来る限り取り除きたいと考えているからです。
Venture Biteというネーミングには「一口でパっと食べられて、サッと消化できる」という思いを込めました。この思いを直感的に伝えるために、社内のエクスペリエンス・デザイナーの協力で、ビスケットをモチーフにしたロゴマークを作りました。また、Bite(ひとかじり)を体験してもらえるよう、ちょっとしたケータリングを頼むこともあります。
他にも、会の途中にゲームをしたり、海外オフィスからゲストを招いたり、気軽で楽しく、思わず参加したくなる工夫を色々と試しています。
写真: Venture Biteのロゴマークを持った登壇者と、主催者の中根(2019年6月撮影)
以上、Venture Biteの3つの秘訣をご紹介しました。最後に忘れてはならないのが、BCGDV社員一人一人のグロース・マインドセットと、社員同士の信頼感です。BCGDVの社員は、各人が強いアスピレーションを持って入社していることに加えて、日々のプロジェクトの中で専門性の違いを超えて協働する場面が多く、互いの価値観や得意分野を分かち合う工夫が組み込まれています。これらを通じて、参加を強制せずとも、自然と学び合うカルチャーが生まれています。
学習はつい後回しにされがちですが、工夫次第で熱量の高いイベントにできます。今後もVenture Bite等の取り組みを通じて、学び合うことが強さにつながる組織を作っていきたいです。
BCGDVの学び合いのカルチャーを少しでも感じていただければ幸いです!
ーーVenture Insights and Knowledge Teamとは?
BCGDV社員同士の知見をつなぎ、ビジネスの成功を加速することをミッションとしたチームです。東京オフィス内の情報共有にとどまらず、海外DVオフィスをつなぐ「情報のハブ」として、プロジェクトの成功につながるインサイトを日々分析し、発信しています。