リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人を紹介してもらう採用手法です。ARIではリファラル採用の促進に、全社で積極的に取り組んでいます。
今回は、このリファラル採用で実際に知人を紹介したNaohiro.K(以下K)さんと、紹介されたTakatoshi.S(以下S)さんのお二人に、リファラル採用の流れや実際に入社してみてどうだったのかなど、気になるポイントについていくつか質問をしてみました。
実際どのようにリファラル活動を進めているのか。始めたきっかけは?
―Kさんは22年度、社内で最も多くのリファラルの紹介実績をお持ちだとお伺いしています。どのようにリファラル活動を進めているのでしょうか。
お声がけされる基準などもあれば教えてください。
Kさん:私が22年度、実際に声をかけたのは8名。そのうち4名が採用となったのですが、お声がけしたのはほとんどが前職のメンバーや前職で一緒にお仕事をしたかたです。
一緒に仕事をしてきた中で、単にタスクを進行するだけではなく向上心を持って仕事に取り組んでいるかた。要するに自分が一緒に仕事をしていて「やりやすい」「楽しい」と感じたかたにお声がけしています。
―8人というのはかなりの人数かと思いますが、最初にリファラルを行ってみようと思われた理由はどういったものですか?
Kさん:実はSさんにお声がけした当時、名古屋支社の営業が私一人、という状況だったのです。営業が一人だけでは、なかなかビジネスも広がっていかない。まずは営業メンバーを拡充したい。そんな気持ちからです。
最初は、現在のお仕事の状況をヒアリングしました。
食事やお茶に誘って「最近どうなの?」という感じで。
Sさんとはある程度の関係性もできていたので、最初のヒアリング時点でこちらの状況も含めて話しをしました。
他の方は、まず現状をヒアリングして、転職を検討しているようであれば
少し時間をおいてからARIを候補にいれてもらえないか、再度声がけをしました。
Sさん:Kさんからは、基本的な会社概要のほか、社内の雰囲気や社風などもお伺いしましたよね。
Kさん:そうですね。なるべく会社のそのままの姿が伝わるように、上司がどういう人なのか、技術者としてはどんな人が多いのか、課題がどんなところにあって、それをSさんと一緒にどう解決していきたいのか、というようなお話をしましたね。
良いように見せようという気持ちは無くて、そのままのARIの姿を伝えました。
「紹介された人」の立場でみたリファラルは?
―Kさんから声をかけられたとき、Sさんはどう思われたのですか?
Sさん:そのときはまだ、転職を具体的に考えているような状況ではなかったんです。
「いつかは転職するかな」くらいの気持ちだったので、最初にARIのお話を聞いたときも “いつか転職するときの候補の一つ” くらいに考えていました。
話を聞いてみるくらいはいいかな、という。
―転職は考えていなかったということですが、それでも採用面談に進まれたのはなぜなのでしょうか。
Sさん:Kさんからお話を伺った後、前職の環境が変わったんです。
自分の希望する方向性と、会社の方向性が合わなくなってしまった。それが転職を考えることになった理由の一つです。ある意味ものすごいタイミングですね。
また、役員のかたとカジュアル面談でお話をした際に、リファラル採用の場合「上司ガチャが無いよね」という会話がありました。
IT業界にいきたいという考えはあったのですが、そのほかの転職の軸は考えていなかったので、新しい視点になるほどと感じました。
Kさん:転職した結果、どんな上司の元につくのかはわからないという意味で、まさしく「上司ガチャ」です。
Sさん:Kさんのことは、もともと知っているので上手くやれないかもしれない、という不安はない。シンプルですが、私には刺さった言葉です。
カジュアル面談のあと、内定までは2回面接がありました。
そこで、自分がこれまでどのようなことをやってきたのか、今後どうなっていきたいのか、といったお話をしました。
―普通の採用では見えない、会社のリアルな姿が入社の決め手
Sさん:しばらくは迷っていました。
ただ、Kさんには通常聞きづらいこともいろいろと細かく確認することができましたし、Kさんも隠すことなく教えてくれました。
例えば、前の会社で面倒な手続きが必要だった申請周りなど、ARIの場合はどうなのかとか。給与のこととか(笑)。
Kさん:まあ、給与のことは人それぞれなので伝え方も難しいですけど。
基本的にありのままを飾ることなくお話しましたね。
Sさん:なので、入社前に気になる点を解消できて実際に入社した際のイメージを描きやすかったし、不安も少なかったという点が大きかったですかね。
―入社してからギャップはありましたか。
Sさん:いい方のギャップはありましたね。
自分は、会社としては2社経験しているんですが、ARIは社員も社員の家族も大切にしていると感じました。上辺だけ「社員を大切にする」と掲げている会社はあるけれども、ARIは本当に取り組んでいる。
実際に、家庭の事情で仕事の調整をしなければならなかったとき、全力でこちらの都合を優先してくれようとする気持ちをものすごく感じました。相談しづらい、ということもないですし、普段の会話の中からも、社員の事情を考えてくれているのが伝わります。
―なるほど。確かにそれは私も感じます。
では、事前にKさんからいろいろとお話を聞けていたからこそ、そこまで大きなギャップというのはなかったんですね。
Sさん:そうですね。
想像していたのと全く違う、ということはなかったです。
実際に経験したからこそわかる、リファラル採用の利点とは
―では、リファラル採用で紹介した人、された人として、それぞれリファラル採用の利点はどのようなところだと思いますか。
Kさん: 求職者側は、実際に一緒に働く人から社内事情が聞けるという点ですかね。
関係性ができている人であれば、より信頼性の増す話が聞けると思うので、入社した後の自分のキャリアをイメージしやすいのではないでしょうか。
Sさん: おっしゃるとおりだと思います。
普通は新しく仕事を探すとなったとき、面接官も面接を受ける側も基本的にいいことしか言わないと思うんです。でもリファラル採用の場合は、もともと紹介者と繋がりがあるからこそ表面的ではない実情に近い話も聞ける、ということかと。
Kさん:採用者側の視点では、転職市場に出てこない人材に対して、早期にアタックできるのがメリットかと思います。
求人サイトに登録している人たちは、アタックできるけど会話が一方通行になるんですよね。お互いにちゃんとグリップしながら話ができるのはリファラルならではです。
一緒にお仕事をする人が、もともと知っている人であれば入社いただいた後の仕事もスムーズですし。
―採用者にとっても求職者にとっても、通常の転職活動とは異なるメリットがあるのですね。
それでは最後に、リファラル採用活動を検討している社員の皆さんにアドバイスをお願いいたします。
Kさん:リファラルに関しては、迷ったらまず行動すべき。
どれだけこちら側がリファラル活動をしたとしても、最終的に決めるのはご本人です。
求職者ご本人にとって選択肢を一つ増やすことができるのは、紹介するかたしかいないので、そういった意味でもまずは行動が一番大事じゃないかな。
Sさん:時間がかかってもいいと思うんです。
自分はKさんに最初に声をかけてもらったのが21年の1月くらいですが、実際に面接まで進んだのは5月。前の会社で区切りがつくまで仕事をしたいという気持ちもあって、入社したのは21年9月です。最初お声がけいただいてから実際の入社まで8か月くらいかかっています。
こういった時間のかかるケースもあるので、やはりまずは動いてみるということですかね。