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【ゴルフ部】煩悩うず巻く、令和の幕開け

時間の感覚を忘れるほど、ひたすら暗い夜、

気がつくと、ぼくたちは走っていたのです、、


Sから始まる最先端の機材をそろえたコーヒーショップには脇目も振らず、

陽気なペンギンのロゴを擁した大きなディスカウントショップの横を小気味よく駆け抜け、

ただぼくたちは走ったのです。


一体どこに向かっているのかさえもわからず、

ただ走ったのです。


そして、時間がどれほど経ったのか、

気が付くと足を止めていたのです。


ああ、そうか。

ここだったんだ。


ここがぼくたちのワンダーランド。




     "Golf Practice Range in Black Eye"


ブログをご覧の紳士淑女の皆様、ごきげんよう。

アンファクゴルフ部でございます。

今宵もまた、球打つ快楽に誘われた紳士淑女が集いましたので、その活動をここに記したいと思います。

まずは、当クラブのご紹介。

ゴルフ部の目的:
老若男女問わず愛される紳士淑女のスポーツ・ゴルフを通じて、
■人生100年時代の令和の時代を見据えた健康寿命の延長
■組織を超えたコミュニケーションの活性化によるイノベーションの創出

を目指す非常に意識の高いクラブであり、月1の定例活動だけではなく、任意ではございますが、

毎週木曜日練習をしている今最も熱いクラブ、と申しても、not too much to say でございます。

(ほぼ毎週5人以上のクラブ会員が集まっております。)

さて、それでは、さっそく球打つ快楽にひたりましょうか・・・と思いきや、


(会長)「みんな聞いて!今日は球を打ちません!」

(一同)ざわざわ・・・

(茶置)「え、、どういうことっすか?ここ、打ちっぱなし、ですよね?」


(会長)「みんなは、人間てどういう時に失敗するか、わかる?」

(茶置)「な、なんすか、急に!?」


(会長)「みんなは、人間てどういう時に失敗するか、わかる?」

(茶置)「・・・煩悩に負けた時、ですか?」


(会長)「Bingo!正解だ、茶置!」

(会長)「人間は欲望、煩悩に意識を、そして体を支配されたとき、もうそれは自分じゃない。そう、茶置であって、茶置じゃないんだ。

みんなが次のステップに向かうためにはその煩悩に打ち勝つこと。打ち勝ったその先に、みんなのゴルフ道があるんだ。今日はそれをみんなで頑張ってみよう。」


(会長)「みんな見てて。」

ビターーーーーーーーーーーッツ!


(一同)ざわざわ・・・

(茶置)「やべえよ、球が目の前にあんのに全く打たねえ、、イカれてらあ、、」

(会長)「これが煩悩を捨てた状態。仕事がんばって、ゴルフ行きたくて行きたく、我慢して、ようやくお金払って球出したけど。全然球打ちたくない。

こういう無欲な精神力がゴルフには大切なんだ。さあ、みんなもやってみて!」

「ぐっ・・・」

「うわーっ、、!」

「あーーーっつ」

「ぎゃあああ!」 

※本人の要望により顔出しNGとさせて頂いております。

(茶置)「そうぱっつあん、、我慢だ!煩悩を捨てて、我慢するんだー!!」

(そうぱっつあん)「ぐぬぬ、、っ」

(そうぱっつあん)「うあああっ!」

(一同)「はあ、はあ、、、打っちまうよ。。」

(茶置)「こんなの無理ですよ、、煩悩うず巻くこの令和の幕開けに、球を打たないなんて、そんなこと、どだい無理なんですよ!」

(会長)「なあ、茶置。人間てのはよお、目の前に球があれば打っちまう生き物なんだ。それがアウストラロピテクスの時代から背負った人間の宿命、カルマってやつなんだよ。

でもほら、本間さんを見てみろよ。」


ビターーーーーーーーーーーッ

(一同)「おおお、、、」

(茶置)「す、すげー。。全く打つ気がねえ!何しにここに来たんだってくらい、打たねー!!」

(本間)「えへへ、なんかできちゃいました(笑)」

(会長)「本間さん、見つけましたね。それがゴルフ道という名の長い長い道の入り口ですよ。でも、1日でそこまで行くなんて大したもんですよ。本当だったら、何日も何日も、、、、、

ゴクリ」

(茶置)「どうしたんですか?」

(会長)「お、おい、、あれを見ろ。」

(一同)ざわざわ・・・


(茶置)「みゆ、、、ちゃん、、?」

(会長)「Beautiful...」

ズーーーーーン!



(会長)「おい、みゆちゃん」

(会長)「おい!!」

ビターーーーーーーーーーーーッ

(茶置)「なんてこった。。全く打たねえし、動かねえ。。

むしろこの状況を楽しんでいるかのように少し微笑んでやがる!」


(会長)「これはもう煩悩を捨てるを超えて、煩悩を支配してる状態。

球を打たないって状態が楽しくて楽しくて、しょうがねえはずだ。見てみな?


ウィーーーーーン!

スッ・・・

(一同)「な、な、なにーーーっ!」

(茶置)「あんなに打つ気まんまんにして、打たねえのかよ...!」

(会長)「おれも長いことこの世界に生きてるが、ここまで支配できた子は初めてだ。こんな才能見せられると、ゴルフを辞めちまいたくなるよ。。」

(会長)「今日はもうここまでにしよう。」

(茶置)「え、みゆちゃん、どうするんすか?」

(会長)「楽しんでいる今の状態を止める権利はおれたちには無い!もう住んでいる世界が違うんだ。とりあえずこのままにしておこう。」

(茶置)(みゆちゃん。。。)

(会長)(初めての練習なのに末恐ろしいな。。もしかすると、いつか世界一の女子プロゴルファーとして、、いや、それは夢見過ぎか。。な。)


「ベンチャー採用担当がたった1年で世界一のプロゴルファーになっちゃった話」プロローグ

                                 Fin




※このブログは概ねフィクションです。残った球はこの後皆で残さず打ちました。

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