僕はAncarでインターン生として働く大学4年生です。Ancarの目指す社会を実現すべく、メディアを駆使して会社やサービスを広めています。この前の10月から働き始めたので2ヵ月経ったくらいです。まだまだ勉強中ですが、あっという間の2ヵ月だったのでそれなりに充実してるってことなんだろうなと思います。
多くの企業の中からAncarを選んだ理由は、まあ真面目なものから何から色々あるんですけど、ひとつは「筋トレマシーンがあるから」です。これ言うと「マジかよ…」って顔されるんですけど。マジです(笑)
この2ヵ月間、出社した日には必ず筋トレをしてきました。僕は週5日勤務なので、つまりは全ての日に筋トレしてるわけですけど。もちろん、仕事終わりか始業前にですよ。
ですが、実はインターンを始める前には全く筋トレなどしていませんでした。今でもまだまだ風吹けば飛んでいくようなひ弱な身体です。ではなぜ筋トレを始めたのか。そこには筋トレと経営の深い結びつきがあるのです。
〈経営は筋肉質であれ〉
これを読んでいる皆さんなら「筋肉質な経営」という言葉は耳にしたことがあるでしょう。京セラ、KDDIの創業者にして日本航空を立て直した、かの稲森和夫氏も「筋肉質経営の原則」を定めています。この原則によると「筋肉」とは人、モノ、金など売上と利益を生み出す会社の資産のことです。一方、売上や利益を生み出さない余分な資産は「贅肉」と呼ばれています。贅肉を削ぎ落し、筋肉をつけていく……こうして永遠に発展し続けられる「筋肉質な企業」となるのです。
ここでいう「筋肉」というワードが単なる隠喩に過ぎないことくらいもちろん分かっています。それでも、強い経営を「筋肉質」と表現したことには着眼すべきで、筋トレと経営は繋がりがあると信じてやまないのです。
〈経営者が筋トレをするワケ〉
こちらも耳にしたことがあるかもしれません。「一流経営者は筋トレをする」というものです。ここで考えたいのは「鶏が先か、卵が先か」という因果性のジレンマについてです。つまり、「筋トレをするから経営者たらしめるのか、経営者だから筋トレをするのか」という話ですね。様々な側面から筋トレについて考えてみましょう。
① 筋トレは時間との戦いだ
筋トレは一定の時間を必要とします(1時間のうちに終えるのが良い)。しかし、我々には実生活があるのでそちらを疎かにするわけにはいきません。ここで、筋トレを中心としたスケジューリングが求められます。さらに、筋トレをより効果的なものにするために食事の時間も考えなければなりません。
また、筋トレの内容についても同じようにスケジューリングを必要とします。連日トレーニングを行う場合、同じ部位にばかり負荷をかけても超回復が追い付かないので効果的ではありませんからね。今日は腕、明日は腹筋…と日程を決めなければなりません。
② 筋トレは目標へ向かう自分との戦いだ
筋トレの良い所であり、かつ筋トレをハードにしているのが「数字で目に見える」という点です。「この前は上がらなかった50kgを今日は上げられた」と数字で成長をはっきり追うことができ、逆に言うと「この前50kg上がったんだから、今日は1回も失敗できない」と自分を追い込むことにもなります。最高ですね。
この数字で追えるということを活かし、筋トレでは中長期的な目標を定めます。その目標に向けて、日々の筋トレや食事を行っていくのです。体重や筋肉量、摂取カロリーなどを目で追うことができますね。
数字を追えるからこそ悩むこともあります。筋トレは一朝一夕で結果が出るものではありません。目標に達するにはそれ相応の時間も必要です。数字が全く変わらないからといって、そこで絶対に諦めないことです。筋トレは逃げたくなる自分との戦いなのです。
③ 筋トレをしている人は自信に満ち溢れる
単なる通説のようにも思えますが、筋トレをしていると自信がつくそうです。これは科学的見地から説明されます。やる気を起こすテストステロンや心を落ち着かせるセロトニンなど、自信に繋がるホルモンが筋トレによって分泌されるというのです。
また、筋力がない人は肩が内側に入っているなど、姿勢のせいで自信がなさそうに見えますよね。
そして、筋トレは500g重さが増えるだけで成長です。たったペットボトル1本分ですね。こうした小さな成功体験(とはいえ500g増えるだけで大きな差ですが)を積んでいけるので性格が前向きになるのです。
さて、経営者が筋トレをする理由に戻りますが、僕はべつに筋トレをすることが経営者の成長を促すとは思いません。ただ見てもらったように、筋トレと経営には共通する部分が多いとは思います。筋トレでもKGI、KPIを定めてPDCAを回していますよね。その中で小さな成功体験を積むことは更なる挑戦の火種となっている。ですから、経営者が筋トレをする理由は経営に似ていて単純に“楽しいから”でしかないのだと思います。先の因果性のジレンマの言葉を用いれば「経営者だから筋トレをする」が答えです。
ただ、まだまだ未熟な僕のような人間にとってしたら筋トレから学ぶこれらのことは(筋トレだけに)血肉となって身についています。僕のスケジュールはかなり筋トレによって決まっているところが大きいです。仕事が終わってから自分の勉強をすることが多いのですが、流石に1日働いた後だと疲れて集中できないことも多いです。ですが間に筋トレを挟むことで頭が冴えるというのは間違いなくあると感じます。こうした時間への意識というのは筋トレを始めてから高まったと自覚しています。これは仕事の中で各タスクをこなすときのスケジューリングでも活きています。
そして健康面でも良いことばかりです。1日に必要なカロリーを摂取することの難しさを知りました。今までは成分の欄を見て食材を買うことなどありませんでしたが、現在は必ずタンパク質と炭水化物が何g入っているかをチェックするようにしています(その結果、そば、鶏むね肉、卵を毎日食べることになっていますが…)。
こう毎日続けていると最近は「何のために筋トレやってるの?」という質問をされることも増えてきました。ですが、正直言って「筋肉をつけたいから」以外の答えや大義名分はありません。ただ、高い負荷をかけた後にパソコンに向かっても指が震えてタイピングが上手くできなかったり、駅のホームへの階段を上るときに足がガクガクしているときが気持ち良いんです。「これだけやったぞ」っていう。
筋トレの成果と同じく、経営もすぐに結果が出るものではありません。できるだけ最短最速のペースでコツコツ続けていく。日々積み重ねた疲労が強固で筋肉質な経営を築き成功に至ると思うと、胸が高鳴るのです。