7月上旬にフルールカタログ・2017秋版のイメージカット撮影をフランス・ボルドー近郊のホテルで行いました。なぜわざわざ写真を撮りにフランスまで?今日はそのあたりを書きたいと思います。
わたしたちの商品は100円ショップ向けが多いのですが、もちろんそれだけではありません。フルール(フラワー)事業も数十年続けてきた大切な柱のひとつです。プリザーブドフラワーというお花をご存知でしょうか?本物のお花に特殊な加工液を吸わせて数年間美しく咲いた状態に保てる技術です。このフランスで開発された加工技術を生かし、バラの本場南米エクアドルで生産しています。
フルール事業の販売はWEBオンラインショップが中心なのですが、紙カタログを年に二回発行しています。お客様の中心はフラワー教室を主宰されるプロの先生方で、お手持ちのフラワー資材の在庫とカタログを見合わせながらしっかり見比べ発注されたいというお客様が多く、商品の一覧性ではカタログがWEBに勝ると考えているからです。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。なぜわたしたちはわざわざフランスまで行ってカタログやオンラインショップ向けのイメージ写真を撮ってくるのでしょうか? 理由としてはまず、プリザーブドフラワー加工技術のふるさとがフランスだからです。フランスの文化、土地、気候から生まれたお花はフランスで撮ってこそ最も美しく輝くと考えています。
次の理由としては、背景、インテリアとマッチした理想のターゲットイメージはフランスでこそ撮れるからです。ブルーなど自然界の薔薇には存在しない色、ハッとするほど鮮やかな赤、8色から選べるピンクカラーの微妙な違いなど、プリザーブドフラワーならではの色合わせ、グラデーションにこだわったアレンジは、フランスのインテリア、風景が一番マッチすると考えています。フランスの人々はお花をインテリアに飾ることが本当に上手です。どんなに小さな街にも必ずお花屋さんがあり、お花を日常に取り入れて楽しんでいらっしゃいます。フラワーアーティストへの尊敬が厚いこともフランスならでは。パリなど大都市では特にフラワーアーティストは芸術家として認められ、尊敬されています。日本よりフラワーアレンジ、花装飾が大変ポピュラーです。ホテルにはパブリックスペースはもちろん、ゲストルームもお花をディスプレイするのに大変相性が良いインテリアになっています。極端に言うと「お花をポンっと置くだけでサマになる」場所が豊富にあるのです。(笑)
もし同じ写真のクオリティを日本で求めると、ハウススタジオをレンタルして、ひとつひとつのイメージカットに相応しい家具、小物を準備して、撮影するたびに全部入れ替え・・こうしないと同等レベルが維持できません。しかもそれをカタログ1冊分、数十カット撮ろうとすると、とても数日では終わらないでしょう。「お花を飾る文化」を広めて気持ち良い暮らしをお届けしたいわたしたちにとってはその文化が根付いている国フランスがターゲットイメージに相応しいと考えているのです。
フルール事業も100円商品事業も、商品はいわゆる嗜好品です。生活必需品ではありません。では買っていただける動機は何なのか?お客様は何を求めていらっしゃるのか?やはり商品から自分がHappyに過ごすイメージ、楽しみ、ドリームを感じていただくことが大切だと思います。モノを買うのではなく、喜び、楽しみを買っていただいているんだという哲学を大事にしたいと思っています。