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そんな評価が業界内外から寄せられている小島さんは、まさにオルターブース的アットホームの象徴。
そんなコワモテの下には、優しさ以外のものもたくさん埋まっていることはあまり知られていない。
その一つが「音楽」。
今回は元バンドマンでもある小島さんの音楽遍歴と、内に秘めたるオルタナティブ・スピリットの源泉について伺いました。
(2020年4月16日に行われたYouTubeライブ配信をもとに再構成しています/聞き手:新藤洋介)
新藤 え?2000円って・・・すみませんちょっと(笑)
2万円だったらわかるんですけど。
小島 見た目は黒いレスポールなんです。中身全然違うんですけどね。
僕にとっての初めてのギターだったから、
2000円なんだけどすごい嬉しくて、弾きまくるんですよ。
実際楽器を弾いてるといろんな音楽が好きになってくるじゃないですか。
それでたまたま深夜のFMラジオ局で流れたヘヴィメタルを聴いて、
「うぉおすげえこれカッコいい!」ってなるわけです。
どんどん過激なラウドミュージックの方に入っていった。
新藤 過激なジャンルとの出会いってことですね。
小島 ギター買ってからJUN SKY WALKER(S)とかBUCK-TICKとか
セルフカバーでコピーするんですけど、だんだん物足りなくなってきて。
そこでヘヴィメタルを聴くようになった(笑)
新藤 なるほど。
小島 僕は千葉県柏市ってとこに住んでたんだけど、
当時の柏駅にローズタウンっていう駅ビルがあったんですよ。
この中に超ちっちゃいディスクユニオンがあって、輸入盤が売られてたんですね。
昔の輸入盤ってほら、CDが縦長の箱に入ってるんですよ。分かります?
新藤 わざわざCDサイズが縦に2つ連なったやつですよね。
レコード棚に合うようなサイズで。
小島 そうそう!縦長なんですよ。
その中でジャケットがすごいかっこいいのがあって、買ったんです。
それがデスメタルだった。
新藤 ジャケ買いで買ったのが、デスメタル・・・。
小島 今度は「デスメタルすげえなおい!」みたいになって、
またどんどん過激な方にハマッていく。
ただ僕自身それでバンドとしてやろうとか思ってなくて、
こういう面白い音楽も存在するんだくらいの感じだったんですよね。
デスメタルにハマったのは中3くらいの時だった。
新藤 中3の時には既にどっぷり浸かってたと。
小島 そうそう。その時に聴いたデスメタルのバンド名挙げると
OBITUARY
それからNapalm Death、伝説中の伝説。
世界最高速って言われたバンドですね。
Wikipediaより
新藤 あの時◯◯Deathとか、色々ありましたね。
小島 そんなのばっかり聴いてました。
同級生にもそんな過激な曲聴く奴ほとんどいなかった。
でもそういう音楽が好きな奴が同級生にたまたま一人だけいたんですよ。
そいつと後になって一緒にバンドやりました。
新藤 ヘヴィメタルが一つのターニングポイントだったわけですね。
小島 別に僕はヘヴィメタルが好きというか、
過激な音、過激なパフォーマンスが好きだったわけです。
中3の終わりくらいになると今度はヘヴィメタルよりも、
もう少しバイオレンスな音楽と出会いました。
新藤 バイオレンス?
小島 それがハードコアなんですよ。
そこからまたどんどんハードコアにハマっていく。
ハードコアって、最初はパンクロックの激しいバージョンっていうイメージを持ってた。
80年代終わりぐらいにメタルとパンクが融合した
クロスオーバーっていう世代が出てくるんですよ。
そこからハードコアが一気に盛り上がっていくんですね。
たぶんメタルを聴いてた人もパンクを聴いてた人も、
どちらが聴いても楽しい部分がハードコアにはあると思います。
新藤 ハードコアにもいろんな種類ありますよね。
小島 そうそう。だいたいハードコアって、
「USハードコア」と「UKハードコア」って括りがあって、
そのどちらからハマっていくんですよ。
自分が超ハマったのはUKハードコア。
みんなUSの方から入っていくパターンが多い気がするんですけど、
僕はUKハードコアの方にめちゃくちゃハマった。
一番好きなバンドはDISCHARGEだった。
Wikipediaより
新藤 僕もその頃ロックが好きだったから、聴いてたのはほとんどイギリスの曲でしたね。
小島 パンクはイギリスが発祥で、
ハードコアはアメリカの方が盛り上がったらしいですね。
イギリスのハードコアってのは革ジャンにビスをたくさんつけて、
髪の毛ツンツンみたいなオールドスクールのスタイルが多い気がするんだけど、
アメリカのハードコアはどっちかと言うと普段着でやるみたいな、
文化としてすごく根付いてる感じもあったりします。
実は日本のハードコアでも、すごく格好いいバンドがめちゃくちゃあるんですよ。
ジャパニーズハードコアも僕はカルチャーだと思ってるし、世界的に有名。
ただ僕の中でジャパニーズハードコアに傾倒していくのはまだもうちょい先かな。
(つづく)
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