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組織の土を耕し、変革を起こす。Agrimedia Session 2023の一日をお見せします!

アグリメディアで毎年開かれる社内イベント「Agrimedia Session」。社員が一堂に会し、ミッション・ビジョン・バリューについて考え共創を生み出す場として、2019年から実施してきました。

今年度は「人を耕す」をテーマに、オフィスとオンラインでのハイブリット開催を実現。本記事ではイベント事務局の石塚さん、高瀨さんに、開催や各コンテンツに込めた想いを伺いながら、当日の様子をご紹介します!

(左)石塚駿介さん、2021年入社。「あぐりナビ」のWebマーケティング担当。本イベント全体の進捗管理等を担う。
(右)高瀨一綺さん、2022年入社。経営管理部門。イベントではナスの着ぐるみで司会に挑む。

新卒メンバーの視点と力で、変化のきっかけをつくる

--- 「Agrimedia Session 2023」の企画について教えてください!

石塚:Agrimedia Sessionは、社員の企画運営の元に毎年開催しています。今年度は私を含め、新卒3年目までの5人のメンバーで事務局を担いました。新卒だけでのメンバー構成は初の試みです。

メンバーの中には、コロナ禍で出社からリモートワーク中心の働き方に変わった後に入社した人もいて、社内の繋がりやミッション・ビジョンに向かう姿勢をこうしたい、こうありたいという想いをそれぞれが抱えていたんです。入社歴が浅いからこその真っ新な視点で、アグリメディアをどのような組織にしていきたいか、真剣に考え議論しながらイベントの企画に臨みました。

--- 今年度のイベントテーマ「人を耕す」とは?

高瀨:組織の土台づくりとして、社員同士の意識やコミュニケーションのベースとなる土壌を耕そうという気持ちを込めています。働き方の変化で社員間の距離が遠くなって、聞きたいことも気軽に話しづらかったり、実際に自分が初出社したときもオフィスが意外に静かで、少し怖いなと感じた体験もあり......。

社内のカルチャーの中には”固まった土”のように感じる部分もあったので、それを柔らかく耕して、今いるメンバー全員が働きやすい、コミュニケーションを取りやすい組織をつくっていきたい。そういった意味を込めて、人を耕すというテーマを掲げました。

テーマのもと、Agrimedia Sessionではインプットのコンテンツを二つと、アウトプットのワークショップを二つ実施しました。それでは、当日の様子を覗いてみましょう!

1. 社内の人を知る!密着ドキュメンタリー映像

--- 社内からも好評を得たドキュメンタリー映像について教えてください!

石塚:最初のコンテンツとして、社員に密着するインタビュー映像を制作しました。とある有名番組のパロディのような形で、普段は接点のない他部署の人がどんな想いでどんな仕事をしているのかを伝え、知ってもらうことを目的に企画したものです。

各事業部やコーポレート部門のメンバー、シェア畑の農園マネージャー、街づくりに携わるプロデューサー、道の駅で駅長を務めるメンバーなどに声をかけ、それぞれが農に関わり始めたきっかけや入社背景、仕事を通じた挑戦とその想いを語っていただきました。


--- 社内の「人」を知ってもらうにあたり、こだわったポイントはありますか?

高瀨:仕事への情熱に加え、メンバーの人となりが伝わるカットを入れることを意識しました。映像内でフォーカスした人を見て、その人を好きになってもらえたらいいなと。

出演者にもアグリメディアで働くことを誇りに感じてもらえたらと思い、熱いドキュメンタリー形式の動画にしましたが、放映後には社内から「自分の初心も思い返した」「次回は自分も出演したい」などの声をいただけて、少しでも心を動かせたのかなと嬉しいです。

2. アグリメディアの存在意義と事業成長を考える対談企画

--- 次に、対談「アグリメディアは、何のためにあるのか?」の企画背景についてお聞かせください!

高瀨:Agrimedia Sessionでは毎年、世界で活躍する方をお招きして事業運営のヒントとなる対談を実施しています。今回は、アグリメディアが利益を出しながら成長することと、社会課題の解決をどう両立していくかを考えるきっかけづくりとして、武蔵野美術大学の岩嵜教授をお招きし、「パーパス」に関する講演と諸藤代表との対談を実現いただきました。

今、改めて当社が何のためにあるかを考えるのは、新卒だからできたテーマ設定だと思っています。採用される時は会社の方向性と自分がどう交わるかをを熟考しましたが、入社後はミッション・ビジョンと目の前の業務が繋がっていないと感じる人が少なくないことや、未来を考える機会が意外と少ないことに気が付きました。

そこで、自分たちがどこを目指していくのかの共通言語を探し、事業にアプローチするきっかけになればと考えたのがこの企画です。実際の対談では「農に関わる人をつなぎ、支える」という目的に加え、諸藤さんの言葉を通じて「社内の皆と一緒に考えていきたい」というメッセージも伝えていきました。

(撮影時はセットにもこだわりました!)

--- テーマや対談を通して、社内の意識変化はありましたか?

高瀨:この一日で会社の存在意義を考えるハードルは高いと思っていましたが、「パーパス経営を取り入れている企業があることは知っていたが、自分たちもやらないといけないと改めて認識した」という声が意外に多く、嬉しい驚きでした。

特に、岩嵜教授がおっしゃった「メディエーター」という言葉への反応が大きくて。アグリメディアの社名は「農業(アグリ)+つなぐ(メディア)」という言葉が由来で、自分たちの役割は”農と人”や”農に関わる人々”をつなぐことだと気付いた、という声が多く上がったんです。多様なフィードバックを見ていると、社内で考えるきっかけをつくるという役割は果たせたように感じます。

3. 各事業とミッション・ビジョンをつなぐワークショップ

--- イベント後半では、農地活用事業とHR事業、それぞれのテーマを掲げたワークショップがありましたね!

石塚:アグリメディアが続けてきた事業の意義を見つめ直し、拡大や共創に活かすグループワークとして、社員全員に二つの問いを提示しました。他部署の事業について改めて知り考えることで、多面的な事業の役割を自分ごととして捉えてもらいたい想いで実施した企画です。

高瀨:まずは農地活用事業について「シェア畑は農と生活者の間に、どのような『つながり』を作っている?」という問いかけです。対談で提示した「アグリメディアの役割はつなぐこと」について、実際にシェア畑では自分たちがどんな「つながり」を生み出しているのかを、改めて話し合う場をつくりました。

10年以上続くシェア畑の事業について、なぜ今一度これを考えるのかについては経営陣とも議論を重ねてきました。会社から皆に伝えてきた価値だけではなく、まずは自分起点で「忘れられない農との接点・体験」などを考えた上で、シェア畑でできること、都市の生活者と農との接点として何を伝えていくかを見出してもらえるワークになったと思います。

--- HR事業のワークショップは、ビジョン「農に関わる人をより多く、より明るく」になぞらえた「あぐりナビ」の紹介から始まりましたね。

石塚:農業人材の求人サイト「あぐりナビ」を運営するHR事業のワークショップとして「農業を、カッコいい、憧れる産業だと感じてもらえるために何ができるか?」を問いかけた背景は、部内で「農家という職業を子どものなりたい職業トップ10に入れたい」という決意表明があったことです。

日頃から、求人サイトを通じて自分たちが農業のイメージを作っていく立場にあると感じていたし、ここからどのようにイメージを変革していくのかを考えた時に、若手人材が直感的に「カッコいい」と思える状態にしていきたいと思い、社内にも一緒に考えてもらいました。

今回のワークショップを通して、社内でも農業に対して高齢の方が多いイメージを持っていることもわかりました。実際は30〜40代の農家の方々や、農業法人にも若手人材は多いという、あぐりナビが普段関わる現場を伝えたことで、社内全体に実情を理解してもらえたことは大きな成果だと思います。

グループワークでは自由に意見を出してもらえたので、マーケティング担当としても参考になる意見が多くありました。農業が選ばれてこなかった理由を価値に変えて魅せていくなど、新たな切り口を発見する機会にもなりましたし、まずは社内で「カッコいい」イメージを醸成するきっかけとなるワークになりました。

開催を終えて

--- 丸一日をかけた濃厚なイベント。社内の反響はいかがでしたか?

石塚:最後に諸藤代表から「土壌がしっかりしていれば、作物は育つ。我々の土壌を育てていくには、我々が自分たちのこと、仲間のこと、農業のことをもっと知る必要がある。」とメッセージがありましたが、まさに自分たちを知ることが「人を耕す」ことにつながっていく。そんな場をつくることができたのではと感じています。

本業と並行しながらの準備は大変なこともありましたが、事務局が熱く議論を重ね運営に取り組む様子を見てくれていたからか、諸藤さんをはじめ経営陣も「こういう農業を、社会をつくりたいという解像度を上げて、会社が向かう未来を改めて考えたいよね」と話してくれるなど、変化を感じ始めてもいます。

高瀨:事後アンケートでも、満足度などの高い数値を得ることができました。一方で、社会的な役割だけではなく事業会社としての利益追求が必要だともやもやした人もいると思います。今回のテーマを土台に、これからも皆でアグリメディアのあり方を考えていく必要があります。

「耕す」は一日で終わることではなく、この後も続けていくことが大事です。今後も時間をかけ、熱い想いを持って、組織の変革を推し進めていきたいです。



--- 石塚さん、高瀨さん、ありがとうございました!

オン・オフラインともに、参加メンバーの明るい表情が印象的であった「Agrimedia Session 2023」。運営メンバーの熱い想いが力となり、会社に変化の風を起こしているように感じました。

アグリメディアは、組織にも、農業にもさらなる変化を起こすためのチャレンジを続けています。私たちの目指す未来に興味がある方、ぜひ「話を聞きに行きたい」からご連絡をお待ちしています!

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