2022年のWeb3業界は、国内ではステーブルコインに関する法整備の前進や、トークンの上場審査プロセス等の規制緩和といったポジティブな動きもあり、グローバルでもゲームをはじめとするコンシューマー向けの領域は、スターバックスやディズニー、ナイキ等身近なブランドがプロジェクトを開始する等、マスアダプションに向けて大きく前進した1年でした。
それと同時に、世界中を悪い意味で驚かせたFTXの破綻事件など、ビットコイン誕生から14年の業界史の中でも、記録的な相場の悲観を招いた1年となったことも事実です。
Aerial Partnersは、業界の黎明期から、ブロックチェーン技術により情報革命に次ぐ「価値革命」が実現することを確信して市場に立ち向かってきました。
今回のストーリー記事では、創業の2017年から常に激動のWeb3業界の前線で事業をおこなってきた経験を踏まえ、Web3業界にとってどのような一年になるのか、そしてその中で、Aerial Partnersチームが果たすべき役割について、代表に突撃で聞いてみました。
代表イベント登壇時のイケてる写真
ー インタビュー入る前に最近何かいいことがあったと聞きました。簡単に近況をお聞かせいただけますか?
そうですね、実は年明けに長女(二人目)が生まれました!(おめでとうございます👏)
従来IT・Webの業界変化のスピードは7年といわれる犬の一生に例えてドッグイヤーと言われることがあるのですが、Web3業界は、それにも比してイノベーションのスピードがはやく感じております。日々変化する業界に身を置いて仕事をしながら、これまた日々とてつもないスピードで成長する子どもの育児参加もして、慌ただしい日々を過ごしています(笑)
ー プライベートも、仕事も刺激的ですね!まずはご出産おめでとうございます!
ありがとうございます。子供はいつみてもかわいいですね(照)
ー 今日はそんな子煩悩な沼澤さんに、テーマの通り、昨年の振り返りと今年の展望を市場と会社の視点でお話しいただければと思います。よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
世界規模の大事件が起きた2022年をどう振り返る?
ー 昨年はWeb3業界に直接関わる人たちだけでなく、文字どおり世界中にネガティブなサプライズが広がった一年だったと思います。業界の前線で事業活動を行う中で、改めて昨年をどのように総括しているのか、そしてAerial Partnersにとってどのような一年だったかを教えてください。
DeFi(分散型金融)の存在感が増した2020年、NFT領域で大きなモメンタムが生まれた2021年を経て、いよいよ実需が生まれマスアダプションが始まるフェーズへと突入していたWeb3業界にとって、2022年は受難の年でした。
全世界的なインフレの加速を受けて金融政策においては引き締めが行われ、また地政学リスクからもリスク資産は回避される傾向から、デジタルアセット市場全体で大きな価格下落が起きています。そこに、5月にはテラ(Terra)USDとその姉妹トークンである「ルナ(LUNA)」の暴落が起き、11月には当時世界二番目の規模を誇る暗号資産取引所のFTXが破綻したことによって追い討ちがかけられました。
ー そんな逆風の強い状況の中で、Aerial Partnersの組織全体をマネジメントする立場として、チーム全体の雰囲気に変化はありましたか?
先ほど話したような強い逆風がありながらも、特に日本においては、2017年以降金融庁や業界の自主規制団体等の努力により、Web3の中心的役割を担う暗号資産、NFT等のデジタルアセットに関する前向きな規制整備が行われてきました。
結果として、海外事業者に比してもテラ・FTXショックの影響が限定的であったこともあり、今後は健全なルールのもとWeb3ビジネスを展開していくための土壌が整備された国として、日本が再度脚光を浴びる可能性も高いと思っています。
Aerial Partnersは、ブロックチェーン技術により加速する資産のデジタル化が今後さらに広がっていく過程で必要とされる、技術と規制、そして技術とユーザーをつなぐインターフェースになるようなプロダクトの開発・提供を行っています。
今後の「価値革命」の実現になくてはならないインフラとなるようなサービスを提供し続けるというチームの役割を改めて認識するという意味で、チーム全体にその覚悟が浸透したと感じています。
今年一年はどのようになっていく?
ー 昨年の向かい風の状況を踏まえ、2023年のWeb3マーケットはどのようになっていくと思いますか??
2022年は、近未来でさえ、予測することがこれほどまでに難しいということを身をもって経験させられた1年でしたが、FTXショック等について「歴史は繰り返す」という前提に立つと、2001年に不正会計が明るみになった米エンロン社の破綻のケースが参考になるかもしれません。
エンロンショック後、上場企業の透明性担保を目的に、コーポレートガバナンスの仕組みの大々的な改革が行われ、SOX法の施行等により、結果として開示・監査の両面で投資家を保護するための仕組みの整備が行われ、市場は信頼回復を果たしました。またその時期においては、ERP等企業のデータ管理領域を司るサービス群が大きく成長しています。
Web3の社会実装が進む中で、その揺り戻しとして既存の経済圏の中で構築されたルール(金融規制、会計・税制等)との間に生じる摩擦がさらに大きくなる1年になると思っています。当然の流れとして、規制のさらなる整備が行われることは不可避です。
同時に今後、既存のルールとイノベーションの交差点を整備する、Aerial PartnersのWeb3業界における重要性がさらに高まっていくと考えています。
ー 確かに業界から遠い人も知るような大きな出来事だったからこそ、市場にとっては道を整備する必要性が増し、必然的にAP社の役割は増していきそうですね。最後に、会社を今年はどうしていきたい、チームをどうしていきたい、などの意気込みがあれば教えてください!
Aerial Partnersは、個人投資家だけではなく、国内で唯一金融免許事業者・Dapps / NFT事業者のデータ管理ツールを提供者している事業者として、今後のWeb3業界、そして価値革命の実現を支えるインフラとなるようなサービスを提供していきます。
2月には国内最大規模のポートフォリオ管理アプリ『コイン相場』の買収を発表し、サービスの提供範囲をさらに拡張させていきます。
創業来「デジタルアセットのデータを正しく管理する」という価値を提供し続けてきた僕たちの、「デジタルアセットを便利に利用する」ためのプロダクトの提供というチャレンジに、期待していください!
編集後記
まだまだ不安定ながら、失敗を経験とし、正しい方向性に向かっていく市場に対して、そのインフラを目指し、新しい時代の到来に向けて着々と事業を展開しているのだと改めて感じることができました。
とはいえ、市場の予測が難しい中で、会社としてもトライアンドエラーをたくさん繰り返していくことが求められ、この領域に属する人は、ゴールに向かっていくというよりも、ゴールを考え、自ら試行錯誤して向かってく、誰も登ったことがない山登りのような楽しさを体験できるのだと思います。
Aerial Partnersでも、一緒に未知なる挑戦をしていく冒険家のような仲間を募集しています!ぜひ興味がある方はまずはカジュアルにお話ししましょう!