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【キャラジオ!#9】キャラクターの露出戦略の歴史とトレンドについて話してみた

キャラクタータレント事務所「Simple Side Mascots(サイマス)」と、キャラクター雑貨ブランド「tretoy(トレトイ)」を運営するアダビトのしゃちょー、そうたろがキャラについてぐだぐだ喋る番組「キャラジオ!」

今回は「#9 キャラクターをどうやって広めるかについて話してみた」を書き起こし、追記・加筆したストーリーをお届けします。

※本記事は2021年5月年末時点での情報となっております。

「キャラジオ!」はこちらからお聴きいただけます!

こんばんは、そうたろです。

久々に「キャラジオ!」を録っていこうと思います。

前回(のラジオ#8公開)から1ヶ月半くらい(投稿期間が)空いちゃったんですけど、今日もちょっとでもキャラクターについて面白い話ができたらいいな、と思っております。

弊社は今「Simple Side Mascots(シンプルサイドマスコッツ)」(通称:サイマス)というキャラクタータレント事務所をやっています。

そこに所属している「あさみみちゃん」というキャラがいるんですけど、最近GIF(GIF形式のステッカー)を出していて、1ヶ月でだいたい3億再生されるくらい、皆さんに使っていただいていて、すごく嬉しいんですけども。

浅いことしか言わない「あさみみちゃん」のGIFステッカーが配布開始2週間で1億再生突破!
「この絵は味があるね」 「風味が良い」 「鬼滅の刃おもしろいよね〜」 「ワインとか、ハマっててさ」 「趣味はシーシャとサウナです」 「資格取るために忙しいんだよね」 「年下だから敬語使ってね」 「文字で思い浮かばない」 「うーん英語はわかんない」 「もうそれでいんじゃね?」 ... 浅くてもいいじゃない。 わたしみてれば気が楽になるっしょ?
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000035924.html

ぜひあさみみちゃんと検索してInstagramやTwitterを観ていただいて、興味があればぜひフォローしていただけたらな、と思っております。

●あさみみちゃんTikTok

●あさみみちゃんTwitter

●あさみみちゃんInstagram

今日は「キャラクターの露出戦略 = どうやってキャラクターを広めていけばいいか?」という話をしていきたいなと思っています。

せっかくいいキャラをつくっても、やっぱり観てもらわなければ意味がないという中で、どういうふうに露出していくかはすごく重要だし、時代によって「露出のしやすさ(が変化する)」というところがあるなと思っていまして。

今日は(キャラクターの)露出戦略の歴史や、「今だとどういうところでキャラクターが広まりやすいのか?」をお話しできればいいなと思っております。

キャラクター露出戦略の歴史

キャラクター(が世に広まっていくこと自体)はやっぱり、サンリオさんが1970年代からつくった流れで、そこから約50年間彼らがトップでキャラクター業界を牽引してきているなと思うんですけど。

1970年代〜2010年|出身地は「雑貨(グッズ)とテレビ」

当時、だいたい1970年代〜2010年くらいまでは、どこでキャラクターが広まりやすかったかというと、やっぱり「雑貨(グッズ)」と「テレビ」だったな、と思っています。1970年代からカラーテレビが広まって、(その時代に)サンリオさんが店舗でキャラクター雑貨を売り始めてからですね。

「(どうやってサンリオさんが)キャラクターを広めてきたか?」というと、キャラクターグッズを作って雑貨屋さんに送ったり、キャラクターグッズを扱う直営店をつくって、そこで売ると。

そこで、たまたまキャラクターグッズや販売店舗を目にした人たちが「何これかわいい」と(口コミで)話題になっていって...テレビをつけたらCMでそのキャラグッズの情報が流れていたり、「ここで買えますよ」といった情報が流れていて、一気にキャラ(の認知)が広まる。

その、「雑貨屋さんで口コミで広まる」「テレビでそれ(口コミの広まり)が拡大する」という流れがずっと続いてきたんじゃないかなと思っていまして、それがだいたい2010年くらいまでの流れなのかな、と思っています。

2011年〜2019年|出身地は「ゆるキャラとスタンプ」

次の2011年〜2019年までがどんな流れだったのか。ここからは「スマートフォン」が出てきて「LINE」「チャットアプリ」をみんなが使うようになってから、けっこう(キャラクターの広まり方の)潮目が変わったのかなと思っています。

まず、「ゆるキャラ」がだいたい2011年(震災後)くらいから一気に出てきて、地方の自治体が一気に「ご当地キャラ」というのをつくるようになりましたよね。

それとともに「LINE」が出てきて、「LINEスタンプ」が出てきて...そこから生まれるキャラクターが一気に時代を席巻した、ということがあったなと思っています。

2011年以降は、「ゆるキャラ」という軸と、「スタンプ」という軸で出てきたキャラクターが一世を風靡したな、と思っています。

2020年〜現在|出身地は「SNSマンガとショート動画」

2020年代からは「(また)潮目が変わってきたな」と思っていまして。

(2019年まで主要なキャラの出身地だった)ゆるキャラは「くまモン」など「主要キャラ」しか残らなくなりましたし、スタンプもたくさん出てきすぎて凝っているキャラや印象に残っているキャラはたくさんいるんですけど、なかなか突き抜けたキャラになっていないなという。

その中で、「2020年代からはどんな(出身地の)キャラが台頭しているか?」というと、これは2020年ですが「100日後に死ぬワニ」がつくった「SNSマンガ = SNSのみでマンガを配信して、そこからブログや書籍化するパターン」

あとは、YouTubeやTikTokを若い人たちだけじゃなく、老若男女が観るようになった中で、YouTubeは特にそうですね...その中での「ショート動画」というところで。

たとえば「モルカー」は2分半ほどで1話が作られているので、YouTubeでみんなが観れているというのがありますけども。

やっぱり、(今の時代的には)20分~30分のアニメーションを見るのはちょっと疲れてしまうし、興味がSNSや他のYouTubeの動画とかに勝てなくなってしまって、なかなかそんなにずっと観ていられないんですよね。

そんな中で、モルカーは2分40秒の中で起承転結がちゃんとあって、見応えがあるのにも関わらずサクッと観れる作品になっていて。

引用:【キャラジオ!#6】話題の「モルカー」の何がすごいかをしゃべってみた!

「テレビ・雑貨」から、「SNSマンガ・ショート動画」と、キャラクターが生まれる「出身地」が移っているんじゃないかなと思っています。

キャラクターを広めるうえでは「どのような広め方が今一番広まりやすいかな?」というのを意識するのが重要で、今だったらそこなのかな、というふうに思っていますね。

たとえば、うかうかさんの「子犬のこいぬ」や室木おすしさんの「貴重な棒を持つネコ」

「(SNSに投稿されるマンガは)もともとほかの場所で書かれていたマンガをTwitterやInstagramへ一部を抜き取って(購入ページなどに)繋げる」みたいな導線で使われようなことはたくさんあったんですけど。

「SNSだけでマンガを描く(連載する)」というのは、それこそ「ちいかわ」もそうですし、やっぱり「100日後に死ぬワニ」以降、その流れがずっとできてきたということなのかなと思っています。

やっぱりそこから爆発的に、「SNS上だけでマンガが流行り始めた」というようなことだと思いますね。

あとは、これは徐々にできてきた流れですが「YouTubeだけで視聴できるアニメ」や「TikTokのショート動画のみでヒットしたキャラ」

たとえば「長草くん」という中国発のキャラは、中国版のTikTokで流行って、そのあとに日本でも今流行っているということがあり、なんかそういう(TikTok上だけでキャラがヒットする)流れがあるなと思っていまして。

僕たちのサイマスのキャラクターも「SNS上でマンガを描く」というのはやっていますし、これから動画もやっていけたらなと思っています。

キャラとユーザーの距離がどんどん”近く”なっている

「これはどういう流れなのかな?」を抽象化して考えてみると「どんどんユーザーさんに(キャラクターが)近くなっているな」と思っています。

昔の創作は、クリエイターさんが「こんなのどうですか?」とその人(自身)のメディアで作っていて、それをユーザーの方々が受け取って「いいね!」という、「TV・雑貨など、完成されたものが置いてあるのを観て、受け取る」という形だったと思うんですけど。

たとえば、ゆるキャラは、「自分の住んでいるところに関係があるもの」で、ある種”そのキャラと交流できる”ということが強みだと思うし。

あとはスタンプも、SNS上で(スタンプを)発信していたり日常で使ったりすることで(精神的な)距離が近くなってくる

SNSマンガやショート動画も、それ(キャラクターが投稿するコンテンツ)に対してコメントなどを通して交流をすることで、作品自体が変わっていったり、方向性が変わっていったりする。

キャラクターとユーザーさんの距離がどんどん近くなっているという、何なら「ユーザーさんが参加できる」「距離がどんどん近くなってきている」ことが、インターネットを通した最近の流れなのかな、というふうに思っていまして。

その辺を意識して(キャラクター自体やその露出戦略を)つくっていくと良いんじゃないかなと思っていますね。

とはいえ、なんというか...「キャラクターをつくること」「キャラクターを広めること」「グッズをつくること」は(以前と比べて環境が整ったことで)簡単になりましたし、(今の世の中)キャラクターの数はめちゃくちゃいるんですけど、その中でもちゃんと広まったキャラクターや、すごく愛されているキャラクターって一握りで。

やっぱり、どこまでいってもそのクリエイターの「つくりたいと思っているピュアな気持ち」や「長年積み重ねられてきた知識・感覚」がすごく重要で。

(上記で述べてきたような)露出をちゃんと考えられていることと、長年の「好きだ」「得意だ」というようなピュアな気持ちが掛け算されたところで、最終的にはより多くの人に広められるキャラクターを作れるんじゃないかなというふうに思っているので、そこは頑張りたいなと思っております。

おわりに

今日は、キャラクターの露出戦略「出身地を意識して、どこから広めていくのが大事か」という話をしてきました。

こういうふうに「キャラジオ!」ではキャラクターの話や今流行っている作品の話をしていくので、ぜひぜひ今後も聞いてみてください。

よろしくお願いいたします。ではまた、さようなら〜。

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