なにをやっているのか
インドやガーナで子どもたちを危険な労働から守る活動を。
日本で児童労働の問題を伝え、解決に向けた活動を。
私たちの大好きなチョコレートの原料、カカオ。
オシャレを楽しむために必要な衣服の原料となるコットン(綿)。
携帯電話などの電子機器に使われるレアメタルなど、
私たちの身近なモノの中には、収穫・製造現場で子どもたちが
「児童労働」をしていると報告されているものが少なくありません。
ACE(エース)は、世界中のすべての子どもが権利を守られ、希望を持って安心して暮らせる社会を実現するため、市民と共に行動し、児童労働の撤廃と予防に取り組む国際協力NGOです。2014年にノーベル平和賞を受賞されたカイラシュ・サティヤルティさんが呼びかけ、世界103カ国で行われた「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本でも実施するため、1997年に学生5人で設立しました。
インドのコットン生産地とガーナのカカオ生産地で危険な労働から子どもたちを守り、日本で児童労働の問題を伝える啓発活動、政府や企業への提言活動、ネットワークやソーシャルビジネスを通じた児童労働を解決するための活動を行っています。
なぜやるのか
ガーナのカカオ生産地域で草刈りをする男の子
インドのコットン生産地で綿を摘む女の子
今、世界では1億6,800万人もの子どもが「児童労働」に従事しています。
児童労働とは、義務教育を妨げる労働や、法律で禁止されている18歳未満の危険・有害な労働のことです。
児童労働が生まれる要因には「需要」と「供給」、2つの側面があります。
「少しでも安い商品が欲しい」、
「売上のためコストを削減しなくてはいけない」といった消費者や製造側の都合と
「貧しいから学校へ行けなくてもしかたがない」、
「女の子は教育を受けなくてもよい」という教育に対する意識の欠如が関係しています。
私たちの身近には、誰かを搾取して作られているモノがある可能性があります。
児童労働を生み出す「需要」と「供給」の悪循環を断ち切り、誰もが安心してモノを売り買いできる持続可能なビジネスを実現させることが必要です。
どうやっているのか
森永製菓と協力し、商品の売上の一部で子どもたちを支援。
Leeが製造するジーンズの原料を生産する畑で児童労働がないかチェック
児童労働をなくすためには、いま働いている子どもたちを児童労働から守るための「現地での活動」と、児童労働を生み出さないための「日本での仕組みづくり」が必要です。
例えば、モノを送ったり、井戸を掘ったり、カタチの見える「ハード」の支援も必要ですが、ACEは村人たちに教育の重要性や児童労働の危険性に気づいてもらうよう働きかけ、子どもの声を聞き、村全体で児童労働をなくす仕組みづくり、「ソフト」面の支援に取り組んでいます。
インドやガーナで、村人たちに児童労働の危険性や教育の大切さに気づいてもらい、子どもたちの声を聞いて村全体で児童労働をなくしていく仕組みづくりの手助けをしています。
日本では、企業と協働して児童労働を生み出さないビジネスづくりに取り組み、売上の一部が子どもたちの生活を支える支援になる寄付つき商品などの販売を行っています。
ACEの活動は、学生たちの小さな一歩からはじまりました。
“誰かの大きな一歩”より、“100人の小さな一歩”を。
「何かしたい!」という気持ちが、多くの市民を巻き込み、
「児童労働のない世界へ」向けて、一歩ずつ前進し始めています。